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初心者がVRMMOをやります(仮)

神無乃愛

変更後クエスト 8


 結局、上空から入ることは出来なかった。
 扉を開け、砦を活発化させることにより、上空からモンスターがこれるようになる……らしい。
「参ったな」
「きっと解体してアイテムを……」
「カナリア、それ置いとけ。んでもってそこまで出来る余裕はないぞ」
「えぇぇぇ!?」
「全滅してクエストクリア出来ずに手に入れたアイテム失うのと、クリアしてレアなアイテムを確実に手に入れるのとどっちがいい?」
「……後者です」
 迷った挙句にカナリアが呟いた。
「だったら大人しくディッチさんに言われたとおり、やれ」
「……はい」
 しょんぼりとうなだれるカナリアを見て、ジャスティスウサミミがなくなったのは痛いと思ってしまうのだった。


 ジャスティスから連絡を受けたメンバーは、最初は少しばかり呆れたものの、とりあえず壁からアイテムを採取してみようということになった。
「……灯台下暗し?」
 ぼそりと呟いたのは、ディスカスだった。
「どうした? ディス」
「いや、入手できるアイテムってのが、大砲を強化したり弾を作ったりするやつだ」
「……はぃ?」
 一瞬間をおいて問いただしたのはディッチである。
「おそらく軽く大砲のLVUPできたな。だと一度に五発くらい撃てた」
 大元の耐久性が下がっているため、難しいのが現状だという。
「それ以前に砦の壁をそんなことしたら耐久度が下がりますよね!?」
 カーティスが慌てて止めようとしてきた。
「……ところが、な。所定の位置であれば耐久度が変わらん」
 全員、言葉を失ってしまった。
「持ってきましたよ! ……って、皆さんどうしたんですか?」
 リリアーヌが不思議そうな顔をしている。

 そして、事のあらましをそのまま伝えた。

「あははは。美玖ちゃんらしい!」
 楽しそうに言い、それよりも、とアイテムをディスカスに渡す。
「ちゃっちゃと済ませましょう! 美玖ちゃんが来るまでアイテム入手終わってなかったら、間違いなく耐久度下がろうがアイテム発掘に回りますよ?」
「止めてくれ! ただでさえ下がりまくってるんだ!!」
「ってなわけで、ディッチさんが指揮とってアイテム採取しちゃってください! ディスカスさんは大砲のメンテナンス。ジャッジさんはそのまま大砲ぶっ放してくださいね~~」
 さすが、というべきか。通常運転で指示を出してくる。
「指揮官の称号を彼女に与えるべきですかねぇ」
 ウドムがのほほんと言った。

 カナリアたちが戻るまでには砦の壁に埋め込まれていたアイテムは、粗方取り終わっていた。

 そして、カナリアたちが他の砦から持ってきたアイテムで大砲を初期状態まで戻し、何とかLVUPまで済ませることが出来た。

 そんなわけで、カナリアにばれることがなくほっとする居残り組みだった。

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