初心者がVRMMOをやります(仮)
新たな名月クエスト始動?
その後、なぜかカナリアはかぐやたちに呼び出されることになった。
「……私がレイドボスですか?」
「左様。娘香の巫女をいかに倒すかということになるの」
月詠も楽しそうに言う。
カナリアがレイドボス、そしてそれを守るのがかぐやと月詠ということらしい。
「巫女、我らも巫女を守るのだ!」
ユニもぬいぐるみのまま参戦である。
「だから珍しく俺も呼んだと」
「左様。守り人も『守る側』だからな」
「えげつねぇプログラム組んでんじゃねぇよ」
月詠の言葉にジャッジが呆れ果てていた。
「問題は飛竜じゃな」
リアくらいは入れて欲しいものであるが。
「ぷろぐらむとやら的には、守り人は居らぬし騎獣もユニ一体の予定じゃったからの」
二体の騎獣というのもイレギュラーらしい。そして「娘香の巫女」を倒したプレイヤーが次の「娘香の巫女」になり、初代「娘香の巫女」のみが「島の守護者」へと変わる。
「島の守護者」になれば、「娘香の巫女」が行う神事から免除され、アイテムだけが供給されるという生産者にとっては天国状態へと切り替わるらしい。
「カナリアをふざけた神事から引き離すのは賛成だが、倒されるのは却下だな」
「仕方あるまい。そういうぷろぐらむじゃ」
しれっと月詠が言い放つ。どうすればいいかなど、カナリアに分かるはずもなく。
数十秒後、思考を放棄した。
「私が倒される側ってことですよね」
それだけ分かればいいと言わんばかりに、カナリアは宣言した。
その言葉が鍵となり、新たなクエストが発表された。
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