初心者がVRMMOをやります(仮)
依頼の方法
「セバスの服?」
全員がいる中で、カナリアは話すことになった。
「これ、アルブスさんのお下がりなんだそうです」
「うん。俺が作ったやつだし」
あっさりとジャスティスが言う。
「おかげで私の装備はかなり上がって、防御力とかも以前とはかなり違うようになりました。セバスチャンも、ずっと初期から同じ服なので変えたいと思ったんです」
「しかし、セバスの服はあれが一番似合うぞ」
ディスカスが言う。
それはカナリアも思う。だが、色んなところにつき合わせているにも関わらず、そういったものを今まで何も用意したことがなかった。それに気付いた時、何てことをしていたのだろうと思った。
せめてもの贖罪として、早急に用意すべきだと思ったのだ。
カナリアがしゅん、とすると上にあるウサミミもたれる。そういう風にスカーレットが改造したのだが、これがまた悶える要因になっていた。
「急いで作る必要なないと思うぞ。同じような感じで俺のほうで作る。カナリアからの依頼として、俺が引き受けるというのでどうだ?」
「依頼……ですか?」
「カナリア君。君に名指し依頼がギルドを通して来てるんじゃなかったけ?」
「来てます」
「それだよ。クエスト名としては『AI(男)の服が欲しい』になる。タブレットからでも依頼は出来るよ」
ディッチがすぐさま言う。
「ただし、ギルドに依頼するのに固定金として最低でも千Pを支払う。その他に引き受け主への成功報酬の用意。もし、相手を名指しするなら、固定金は最低金額が五千Pになる」
「そ……そんなにですか!?」
今までそんなものを受けていたのか。そう思うだけで眩暈がしてくる。今まで以上に手を抜かないで作ろう。カナリアはそう心に決めた。
「そりゃそうだろう。固定金の変動と成功報酬の最低金額は、名指し相手の知名度によって変わってくる。それなりにカナリア君の名前は知れたが、実際頼むとなれば、七千Pくらいで済むはずだ。成功報酬はどういう計算にしてある?」
「えっと……原価代+手数料です。手数料はその時々で変えてます」
それもジャッジに言われたのだ。初めてギルドから「カナリアさん宛に名指し依頼が来ましたよ」と言われた時に、慌てて相談し今の形になっている。手数料はギルドで決めるようにお願いしてあるが。
「なるほどね。ちなみにジャスティスの場合、ギルドを通すと最低で二万P。多い時で五万Pくらいの固定金がかかる」
「え!?」
さすがに金額が違う。
「知り合い同士だと、ギルドを通さないで依頼することも可能だが、そうなってくると色々問題が発生する。例えば、納期が決めれない。お金の支払いをどうするかとかも個人間のやり取りになるし、基本依頼はギルド優先になる」
その代わり固定金は取られないというメリットがあると、ディッチは言う。
「だから、知り合い同士のやり取りもよほど親しくないとギルドを通すことが多いんだ。互いにぎくしゃくしたくないし。俺たちの場合は、契約書すらない状態でやってるが」
ディスカスが付け足してきた。
「カナリアちゃんからの依頼だって契約書なしでいいでしょ、別に。ジャス、違う?」
「いや。ただ、一般的常識をカナリアに教えておかないと、それが当たり前になっちまう。ディスはそこを考慮してんだろ」
ジャスティスはそこまで言うと、カナリアに向き直った。
「俺がセバスの服を作っていいかな?」
「そこまでお支払いできるかどうか分かりませんが、お願いします」
「了解。商談成立。あとはアクセサリー以外の小物をどうする?」
「眼鏡とか、眼鏡とか眼鏡とか?」
アクセサリー以外の小物って、と思っているとからかうようにディッチが入ってきた。すぐさまスカーレットに撃沈させられてはいたが。
「眼鏡もそうだけど、セバスチャンと名乗るなら懐中時計も欲しいと思うわけよ。その二つはあたしが作っていいかしら? 勿論、尚更執事らしくするわよ。タイピンはカナリアちゃんが作ること」
「はいっ。お願いします」
「あとセバスの服のボタンを作ってくれ」
すぐさまジャスティスが言った。
そして、やっとのことで報酬分配が終わった。
全員がいる中で、カナリアは話すことになった。
「これ、アルブスさんのお下がりなんだそうです」
「うん。俺が作ったやつだし」
あっさりとジャスティスが言う。
「おかげで私の装備はかなり上がって、防御力とかも以前とはかなり違うようになりました。セバスチャンも、ずっと初期から同じ服なので変えたいと思ったんです」
「しかし、セバスの服はあれが一番似合うぞ」
ディスカスが言う。
それはカナリアも思う。だが、色んなところにつき合わせているにも関わらず、そういったものを今まで何も用意したことがなかった。それに気付いた時、何てことをしていたのだろうと思った。
せめてもの贖罪として、早急に用意すべきだと思ったのだ。
カナリアがしゅん、とすると上にあるウサミミもたれる。そういう風にスカーレットが改造したのだが、これがまた悶える要因になっていた。
「急いで作る必要なないと思うぞ。同じような感じで俺のほうで作る。カナリアからの依頼として、俺が引き受けるというのでどうだ?」
「依頼……ですか?」
「カナリア君。君に名指し依頼がギルドを通して来てるんじゃなかったけ?」
「来てます」
「それだよ。クエスト名としては『AI(男)の服が欲しい』になる。タブレットからでも依頼は出来るよ」
ディッチがすぐさま言う。
「ただし、ギルドに依頼するのに固定金として最低でも千Pを支払う。その他に引き受け主への成功報酬の用意。もし、相手を名指しするなら、固定金は最低金額が五千Pになる」
「そ……そんなにですか!?」
今までそんなものを受けていたのか。そう思うだけで眩暈がしてくる。今まで以上に手を抜かないで作ろう。カナリアはそう心に決めた。
「そりゃそうだろう。固定金の変動と成功報酬の最低金額は、名指し相手の知名度によって変わってくる。それなりにカナリア君の名前は知れたが、実際頼むとなれば、七千Pくらいで済むはずだ。成功報酬はどういう計算にしてある?」
「えっと……原価代+手数料です。手数料はその時々で変えてます」
それもジャッジに言われたのだ。初めてギルドから「カナリアさん宛に名指し依頼が来ましたよ」と言われた時に、慌てて相談し今の形になっている。手数料はギルドで決めるようにお願いしてあるが。
「なるほどね。ちなみにジャスティスの場合、ギルドを通すと最低で二万P。多い時で五万Pくらいの固定金がかかる」
「え!?」
さすがに金額が違う。
「知り合い同士だと、ギルドを通さないで依頼することも可能だが、そうなってくると色々問題が発生する。例えば、納期が決めれない。お金の支払いをどうするかとかも個人間のやり取りになるし、基本依頼はギルド優先になる」
その代わり固定金は取られないというメリットがあると、ディッチは言う。
「だから、知り合い同士のやり取りもよほど親しくないとギルドを通すことが多いんだ。互いにぎくしゃくしたくないし。俺たちの場合は、契約書すらない状態でやってるが」
ディスカスが付け足してきた。
「カナリアちゃんからの依頼だって契約書なしでいいでしょ、別に。ジャス、違う?」
「いや。ただ、一般的常識をカナリアに教えておかないと、それが当たり前になっちまう。ディスはそこを考慮してんだろ」
ジャスティスはそこまで言うと、カナリアに向き直った。
「俺がセバスの服を作っていいかな?」
「そこまでお支払いできるかどうか分かりませんが、お願いします」
「了解。商談成立。あとはアクセサリー以外の小物をどうする?」
「眼鏡とか、眼鏡とか眼鏡とか?」
アクセサリー以外の小物って、と思っているとからかうようにディッチが入ってきた。すぐさまスカーレットに撃沈させられてはいたが。
「眼鏡もそうだけど、セバスチャンと名乗るなら懐中時計も欲しいと思うわけよ。その二つはあたしが作っていいかしら? 勿論、尚更執事らしくするわよ。タイピンはカナリアちゃんが作ること」
「はいっ。お願いします」
「あとセバスの服のボタンを作ってくれ」
すぐさまジャスティスが言った。
そして、やっとのことで報酬分配が終わった。
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