初心者がVRMMOをやります(仮)
首都へ
ほのぼのと分配も終わり、カナリアはセバスチャン用まで貰った。
そのあとは、ひたすらネクタイピンを作る作業だ。
カナリアは現物のネクタイピンを見たことがないので、教えてくれるはジャッジとディッチだ。
「太さ、長さ的にはこれ位。あとは張り合わせて厚みを出せば大丈夫だ」
「は……はい」
ちなみに、カナリアの持つナイフやカッターでは当然のごとく鱗を切れず、現在は注射器についていた解体用ナイフを使っている。これもだいぶ刃がぼろぼろになっているので、ディスカスが新しいナイフを作りに戻っている。
鱗の大きさが大きさなだけに、そんなに枚数を使うこともない。張り合わせる接着剤は先程スカーレットが持って来てくれた特別製のものだ。
ちなみに、ジャッジの銃に鱗が使われているとディスカスは言ったが、それは表面や銃口などに限られていたらしい。金属に張り合わせるときに使った接着剤のあまりらしく、それを依頼するのはディスカスだけ。ある程度の量を作らないと、いいものが出来ない上に、使い始めるとすぐに乾いてしまうという凄まじいもので、倉庫内を圧迫していたらしい。ちなみに、これを作るためにはドラゴンの血清が必要だという。
そんなわけで、今回の緊急クエストは素材という意味ではかなりありがたいものだった。
ある程度の厚みを持たせたところでやすりをかけていく。一つ一つ手作業でやらなくては、これが出来上がらない。
「……分かった。俺らも向かう」
どこかでジャッジが何かを言っていた。
「カナリア。一度作業中止。ソフィル王国首都に向かうぞ」
「……はい」
仕方ない。先日乗った車は乗り心地がよかったので、作業も出来るだろうと思い、鞄にしまう。
削ってでた竜鱗の粉を拾い、袋にしまって車に乗り込んだ。
「急いで出かけるから、正味四時間だろうな」
「ということは街道を行かないってことですか?」
「まぁな。んなひまない。これには方向を示すものと、ナビが搭載されているから大丈夫だろ」
ディッチとジャッジが話していた。それぞれのAIも乗り込み、車はあっという間に発進した。
「ひぇぇぇ!!」
凄く揺れる。間違いなく乗り物酔いになる!
「カナリア君」
「は、はいっ」
「ここで問題だ。水を水素と酸素に分けるにはどうしたらいい?」
「……えっと、電気分解です!」
「正解! では電気がなければどうしたらいい?」
さすがにそれは習ってない! そう言おうとしたら、ジャッジがため息をついてきた。
「一応、太陽光の可視光を使って分解する方法は現実世界でも確立されている。……習いませんよね、そんなこと」
「そのとおり! カナリア君も覚えておくといい。そしてこれは、水を水素と酸素に分け、出来た水素を燃料にして走る、水素エンジン車だ!!」
しかも、燃やした時にできる水を再度エンジンとして利用するという、構造らしい。
どんなハイテク車なのかと突っ込みをいれたい。そんなもので時速二百五十キロも出すという構造がかなり恐ろしい。
「先生って一歩間違えれば、マッドサイエンティスト?」
「それは俺らの担任の時から思ってた」
ぼそりと呟いたカナリアの言葉に、ジャッジが同意した。ディッチは否定することなく、急ハンドルを切った上に急ブレーキをかけ、急発進させるという鬼畜さを披露してきた。
「ディッチさん! カナリアも乗ってるんですから、安全運転を心がけてください!」
「これ位問題なし! あと一時間もあれば到着する!」
乗り物酔いで何も言えなくなったカナリアを無視して、走っていく。
そのあとは、ひたすらネクタイピンを作る作業だ。
カナリアは現物のネクタイピンを見たことがないので、教えてくれるはジャッジとディッチだ。
「太さ、長さ的にはこれ位。あとは張り合わせて厚みを出せば大丈夫だ」
「は……はい」
ちなみに、カナリアの持つナイフやカッターでは当然のごとく鱗を切れず、現在は注射器についていた解体用ナイフを使っている。これもだいぶ刃がぼろぼろになっているので、ディスカスが新しいナイフを作りに戻っている。
鱗の大きさが大きさなだけに、そんなに枚数を使うこともない。張り合わせる接着剤は先程スカーレットが持って来てくれた特別製のものだ。
ちなみに、ジャッジの銃に鱗が使われているとディスカスは言ったが、それは表面や銃口などに限られていたらしい。金属に張り合わせるときに使った接着剤のあまりらしく、それを依頼するのはディスカスだけ。ある程度の量を作らないと、いいものが出来ない上に、使い始めるとすぐに乾いてしまうという凄まじいもので、倉庫内を圧迫していたらしい。ちなみに、これを作るためにはドラゴンの血清が必要だという。
そんなわけで、今回の緊急クエストは素材という意味ではかなりありがたいものだった。
ある程度の厚みを持たせたところでやすりをかけていく。一つ一つ手作業でやらなくては、これが出来上がらない。
「……分かった。俺らも向かう」
どこかでジャッジが何かを言っていた。
「カナリア。一度作業中止。ソフィル王国首都に向かうぞ」
「……はい」
仕方ない。先日乗った車は乗り心地がよかったので、作業も出来るだろうと思い、鞄にしまう。
削ってでた竜鱗の粉を拾い、袋にしまって車に乗り込んだ。
「急いで出かけるから、正味四時間だろうな」
「ということは街道を行かないってことですか?」
「まぁな。んなひまない。これには方向を示すものと、ナビが搭載されているから大丈夫だろ」
ディッチとジャッジが話していた。それぞれのAIも乗り込み、車はあっという間に発進した。
「ひぇぇぇ!!」
凄く揺れる。間違いなく乗り物酔いになる!
「カナリア君」
「は、はいっ」
「ここで問題だ。水を水素と酸素に分けるにはどうしたらいい?」
「……えっと、電気分解です!」
「正解! では電気がなければどうしたらいい?」
さすがにそれは習ってない! そう言おうとしたら、ジャッジがため息をついてきた。
「一応、太陽光の可視光を使って分解する方法は現実世界でも確立されている。……習いませんよね、そんなこと」
「そのとおり! カナリア君も覚えておくといい。そしてこれは、水を水素と酸素に分け、出来た水素を燃料にして走る、水素エンジン車だ!!」
しかも、燃やした時にできる水を再度エンジンとして利用するという、構造らしい。
どんなハイテク車なのかと突っ込みをいれたい。そんなもので時速二百五十キロも出すという構造がかなり恐ろしい。
「先生って一歩間違えれば、マッドサイエンティスト?」
「それは俺らの担任の時から思ってた」
ぼそりと呟いたカナリアの言葉に、ジャッジが同意した。ディッチは否定することなく、急ハンドルを切った上に急ブレーキをかけ、急発進させるという鬼畜さを披露してきた。
「ディッチさん! カナリアも乗ってるんですから、安全運転を心がけてください!」
「これ位問題なし! あと一時間もあれば到着する!」
乗り物酔いで何も言えなくなったカナリアを無視して、走っていく。
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