初心者がVRMMOをやります(仮)
レイの呆れ
「レイ、邪魔するぞ」
「ん。大丈夫だよ」
降ろしてくれ、私に構うな。そう喚く美玖を無理矢理ここまでつれてきた。
「悪い。俺らヘッドギアの用意が出来てない」
「おい」
「美玖が暴れるから、急いで車に乗せた」
「それじゃ拉致じゃないか」
呆れたレイが、美玖のほうに視線を移した。
「自己紹介がまだだったね。カナリアさん。俺は柊 レイモンド。見てのとおり、母親がアメリカ人のハーフ? になるのかな。シュウと同じ大学にいる、友人だ。そして、あなたもやっている『TabTapS!』というゲームの中で『深窓の宴』というギルドでギルマスをしている」
「……古瀬、美玖、です」
「ミク、という名前なのか。そうか」
そう言うなり、レイは美玖に一番いいヘッドギアを渡していた。
「普段使っているものだと関係ないが、最初にキャラクターを作ったときに暗証番号を決めたのを覚えているかい?」
こくんと美玖が頷いていた。
「それをいれれば、同じキャラクターで遊べる。少しばかり俺の息抜きに付き合ってくれないか? あ、ミクが入れた暗証番号は一度ですぐ消える設定にしてあるから、俺は分からないから」
そう言って、美玖にヘッドギアを被せる。その間に、周一郎は時々借りているヘッドギアに手を伸ばす。
「あとでギルドの方に来てくれると嬉しい。そのあと帰ってこればいいから」
レイの言う言葉をどこかで聞きながら、周一郎はヘッドギアを被る。そして暗証番号をいれて、向こうへ行く。
少し時間を置いて、レイがこちらに来た。
「あ、カナリアさんもこちらに来てるよ。それを確認してからログインしたから。本来はお前がすべきことじゃないのか? 彼女は俺の部屋に初めて来るんだからさ」
「そんなものか?」
「そういうものだよ。鈍感だね」
そう言って、ギルマス用の部屋に向かっていく。
レイはシュウの前でこれ以上話しても無駄だと思ってしまった。美玖はかなり怯えていた。それに気付かない従兄というのは如何なものなのかと思ったのも、事実だ。
フレンドリストから、ディッチの名前を探し出す。
「お久しぶりですディッチさん。レイです。ギルドメンバーが増えたようで何よりです」
『増やすつもりはなかったんだがな』
珍しく疲れた声でディッチが返してきた。
「今日、うちのサブマスがカナリアさんの本体を俺の部屋に連れてきました」
『ちょっ!? それやばいだろ!!』
「どう意味ですか?」
驚いた声のディッチにレイは思わず言ってしまった。
『番犬が黙ってないってことだよ!』
「そうでしたか。帰る際にそちらを次回のログイン先にして、こちらにいらしていただきたいのです。その番犬さんもいらしていただいて構いませんし、そちらのメンバーが何人いらしても問題はありません」
『そうかい。感謝する』
「いえ。あまりにもシュウが鈍いので呆れているだけです」
そのあと少しばかり世間話をして通話を切った。
「ん。大丈夫だよ」
降ろしてくれ、私に構うな。そう喚く美玖を無理矢理ここまでつれてきた。
「悪い。俺らヘッドギアの用意が出来てない」
「おい」
「美玖が暴れるから、急いで車に乗せた」
「それじゃ拉致じゃないか」
呆れたレイが、美玖のほうに視線を移した。
「自己紹介がまだだったね。カナリアさん。俺は柊 レイモンド。見てのとおり、母親がアメリカ人のハーフ? になるのかな。シュウと同じ大学にいる、友人だ。そして、あなたもやっている『TabTapS!』というゲームの中で『深窓の宴』というギルドでギルマスをしている」
「……古瀬、美玖、です」
「ミク、という名前なのか。そうか」
そう言うなり、レイは美玖に一番いいヘッドギアを渡していた。
「普段使っているものだと関係ないが、最初にキャラクターを作ったときに暗証番号を決めたのを覚えているかい?」
こくんと美玖が頷いていた。
「それをいれれば、同じキャラクターで遊べる。少しばかり俺の息抜きに付き合ってくれないか? あ、ミクが入れた暗証番号は一度ですぐ消える設定にしてあるから、俺は分からないから」
そう言って、美玖にヘッドギアを被せる。その間に、周一郎は時々借りているヘッドギアに手を伸ばす。
「あとでギルドの方に来てくれると嬉しい。そのあと帰ってこればいいから」
レイの言う言葉をどこかで聞きながら、周一郎はヘッドギアを被る。そして暗証番号をいれて、向こうへ行く。
少し時間を置いて、レイがこちらに来た。
「あ、カナリアさんもこちらに来てるよ。それを確認してからログインしたから。本来はお前がすべきことじゃないのか? 彼女は俺の部屋に初めて来るんだからさ」
「そんなものか?」
「そういうものだよ。鈍感だね」
そう言って、ギルマス用の部屋に向かっていく。
レイはシュウの前でこれ以上話しても無駄だと思ってしまった。美玖はかなり怯えていた。それに気付かない従兄というのは如何なものなのかと思ったのも、事実だ。
フレンドリストから、ディッチの名前を探し出す。
「お久しぶりですディッチさん。レイです。ギルドメンバーが増えたようで何よりです」
『増やすつもりはなかったんだがな』
珍しく疲れた声でディッチが返してきた。
「今日、うちのサブマスがカナリアさんの本体を俺の部屋に連れてきました」
『ちょっ!? それやばいだろ!!』
「どう意味ですか?」
驚いた声のディッチにレイは思わず言ってしまった。
『番犬が黙ってないってことだよ!』
「そうでしたか。帰る際にそちらを次回のログイン先にして、こちらにいらしていただきたいのです。その番犬さんもいらしていただいて構いませんし、そちらのメンバーが何人いらしても問題はありません」
『そうかい。感謝する』
「いえ。あまりにもシュウが鈍いので呆れているだけです」
そのあと少しばかり世間話をして通話を切った。
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