初心者がVRMMOをやります(仮)
しこり
レイが再度ギルドカウンターを通じて、「カエルム」と「神社仏閣を愛する会」へ連絡を取りつつ、サイレンとシュウへ指示を出していく。
その上で、今回の一件をどう抑えるか、幹部と話し合うのだから並々ならぬ苦労があるだろうと、シュウは思う。
マリル諸島、そこにシュウが足を踏み入れたのは二度目だ。一度目は「TabTapS!」の世界全てが見たくて。日本やアジアに似た文化圏だったためか、あまり興味を持たなかった。それきり来ていない。
「シュウ、ついた」
「あぁ。向こうさんの反応はいまいちみたいだな」
「仕方ない。お前が来ることに、『カエルム』側で拒否した」
カナリアとの一件は、まだくすぶっている。現実でもレイに言われたのだ。「お前は本当に自分で判断しているのか? 自分の目で見ているのか?」と。不器用で何も出来ないという言葉を信じていた。だからこそ、姉以外で女性である従妹を守りたかった。
今、実家は怒涛の渦に巻き込まれている。そこからシュウたち子供は切り離されている。
それぞれが別々のホテルに匿われているのだ。
ことに秘密裏に匿われているのが自分であると、分かっている。
だからこそ、レイはシュウに「無知は恥」と伝えてきたのだろう。
「……サイレン。悪い。暴走しそうになったら止めてくれ」
「お前がそんなこと言うのは、珍しい」
「従妹を目の前にして、暴走しない自信がないんだ」
「分かった」
歓迎されていなくても、出向く。現実で、実家にそんなことをしてくるやつらが居た。「馬鹿馬鹿しい」と呆れ、忌嫌っていた。それをシュウは今実行しているのだ。
やはり、シュウは歓迎されなかった。
わざとらしくディッチが態度に表し、シュウは怒りを覚えた。
「今の態度は君のご家族がカナリア君に接している態度だよ」
知りもしないで、と言いそうになるのをサイレンに止められた。
「実に不快だ。俺もね、カナリア君のことに関しては当事者に近いんだよ」
「あなたがギルマス、だからですか?」
それともジャッジと仲がいいからですか? その問いに軽蔑した笑いをディッチは投げかけてきた。
「これ以上言うつもりはない。いや、『カエルム』メンバーはあの事件に近しいところにいる者がほとんどだ」
「だから、カナリアさんを守る?」
「そういうことだ。さてと、そんな話に来たわけじゃないだろう?」
全てをはぐらかすように、ディッチが言った。
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