初心者がVRMMOをやります(仮)
たまにはのんびりも悪くない
十一月の黒兎イベントは、兎レイドに出る「カエルム」のメンバーが周回して回ることで、あっさりと解決した。
予定数よりも集まり、かなりホクホクとした顔のカーティスとマリル諸島の収穫祭を回りつつ、和菓子の材料になりそうなものを集めていた。
「団子は健在ですのね」
本日、カーティスに案内してもらっているのは、ディッチとユーリだ。ちなみに、カナリアとジャッジはエリと共に小さな島の収穫祭イベントに行っている。
「えぇ。シラタマルは名月限定で出るモンスターですが、解体したときに出る粉は冬場まで持ち越して使うのです」
他にも米、大豆といったものも出ている。さすがにディッチにはどれを使えばいいのか分からない。
「しかし、茶室ですか。四畳半という部屋で全てが完成しているわけですからね。究極の美だと思いますよ」
カーティスが感心したように言う。
未だにクィーンとアントニーは材料に満足がいていないらしく、あちこちから集めさせている。
「竹は先日手に入れたと思っていたのですが」
「竹は手に入りましたよ。上手く茶せんが作れていないだの、茶せん直しなどに文句をつけたりしていますよ」
どこまでもこだわるクィーンに、嬉々としてアントニーが相手をしているため、こちらはこうやって店を回れる。
日本文化や東南アジアの文化が混ざっているこの島々は、本当にいろんなものが見れる。
別の島に行けば、中国の文化が花開いているし、韓国の文化もある。
「ここでは、正月は二度やります。普通の正月イベントの時と、春節祭ですね」
「中華圏のイベントですね」
「はい。とても賑やかです。シンに言われるまで、日本の文化と区別がつきませんでした。中国関係の文化はシンに聞くと分かると思います」
「それも是非見てみたいものです」
「ヴァレンタインイベントに重なってますが、大丈夫ですか? カップルには特典つきのイベントでしょう」
「一日くらい大丈夫ですわ。カナリアちゃんたちはどうか分かりませんけど」
ふふっとユーリが笑う。
その頃、エリに案内されたジャッジとカナリアはマリル諸島の小さな島に来ていた。
ここで現実世界の寒天と甜菜に似たものを作っているからだ。寒天に似たものは「カンザラシ」と呼ばれる海中モンスターから取れ、甜菜に似たものは「甘大根」と呼ばれる植物だ。
「おや、一角兎が人様となられたか」
いく先々でカナリアは島の人に拝まれていた。
「ふぇぇぇ」
どうも一角兎の角を建築資材に使うのは、神に近い存在でもあるということからきているらしい。だから年に一度だけ、あの島限定で「名月」が行われるということだ。
「私でも初耳なのでー、ギルメンも知らないんじゃないかと思いますよー」
「カナリアのウサミミに感謝だな」
レイド攻略に一つ道しるべができた感じがした。
カナリアとしてはかなりはた迷惑な訪問だったが、代わりに砂糖、寒天、葛、蕨粉の代用品が手に入った。
予定数よりも集まり、かなりホクホクとした顔のカーティスとマリル諸島の収穫祭を回りつつ、和菓子の材料になりそうなものを集めていた。
「団子は健在ですのね」
本日、カーティスに案内してもらっているのは、ディッチとユーリだ。ちなみに、カナリアとジャッジはエリと共に小さな島の収穫祭イベントに行っている。
「えぇ。シラタマルは名月限定で出るモンスターですが、解体したときに出る粉は冬場まで持ち越して使うのです」
他にも米、大豆といったものも出ている。さすがにディッチにはどれを使えばいいのか分からない。
「しかし、茶室ですか。四畳半という部屋で全てが完成しているわけですからね。究極の美だと思いますよ」
カーティスが感心したように言う。
未だにクィーンとアントニーは材料に満足がいていないらしく、あちこちから集めさせている。
「竹は先日手に入れたと思っていたのですが」
「竹は手に入りましたよ。上手く茶せんが作れていないだの、茶せん直しなどに文句をつけたりしていますよ」
どこまでもこだわるクィーンに、嬉々としてアントニーが相手をしているため、こちらはこうやって店を回れる。
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「一日くらい大丈夫ですわ。カナリアちゃんたちはどうか分かりませんけど」
ふふっとユーリが笑う。
その頃、エリに案内されたジャッジとカナリアはマリル諸島の小さな島に来ていた。
ここで現実世界の寒天と甜菜に似たものを作っているからだ。寒天に似たものは「カンザラシ」と呼ばれる海中モンスターから取れ、甜菜に似たものは「甘大根」と呼ばれる植物だ。
「おや、一角兎が人様となられたか」
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