初心者がVRMMOをやります(仮)
カナリアとマリル諸島
「あれー? お供はセバスさんだけー?」
マリル諸島のギルドカウンターでエリに声をかけられた。
「はい。火打石の納品だけだったので、おばばさんが一人で行けって」
「そっかー。うちのギルドによるー?」
「はいっ。今日は白玉あんみつとほうじ茶に近いものが出来上がったので、持ってきてます」
「ほんとー? うれしー。ギルマスも喜ぶよー」
「こちらこそ嬉しいです。セバスチャンは今、和菓子もどきを作ってますから」
抹茶の代わりは出来たらしい。らしいというのは、カナリアが関わっていないため分からないのだ。
「じゃあさー、干菓子とか、生菓子も作ってるのー?」
「さすがに上手く作れませんが、クィーン様が納得がいくものを作りたいと思っております。あとノボリザケの卵のおにぎりと、切り身のおにぎり、それから……」
マリル諸島に渡るなら、とクィーンがセバスチャンに命じて色々と作らせたのだ。
「わーい。ギルメン全員呼んでいいー?」
「皆さんの分お持ちしてます。本拠地にいらっしゃらなかったら、ギルドカウンターに依頼として預けていく予定してましたから」
「それ、依頼じゃないしー」
呆れたようにエリが呟いていた。
当然のごとく、おにぎりもあんみつもあっさりとなくなった。
ほうじ茶は熱めのお湯で淹れるといいと聞いてきたので、そのままカーティスに伝える。
「『カエルム』の皆様のおかげで我々の欲求がかなり満たされました。アントニー殿もあと少しすれば、こちらに移住してくださるそうですから、楽しみです」
座禅もしたかったと喜ぶカーティスに、カナリアも思わず笑った。
「あと、おばばさんからです」
そう言って風呂敷ごとカーティスに渡す。
「おおっ。早い。作務衣がもう出来上がりましたか!」
作務衣だったんだ。というのがカナリアの正直な感想である。
「では、こちらをクィーン殿にお渡しください」
「……」
コレハイッタイナンデスカ。
「すみません。これは和紙もどきと墨もどき、それから硯です!!」
「……はぁ」
「和紙に近いものと墨汁に近いものは、マリル諸島原産のものを使い、特殊錬金をしないと作れないもので」
どん引きしたのが分かったのか、カーティスが勢いを抑えてくる。
「ふ、筆は……」
「クィーン殿がご自身で用意されると仰ってましたよ」
おそらくディスカスかスカーレットあたりに頼んでいるのかもしれない。二人ともそういう小物は本職ではなかったはずだ。
そのままゲーム時間で一時間ほどかけて、華道や茶道の話をし続けた。
マリル諸島のギルドカウンターでエリに声をかけられた。
「はい。火打石の納品だけだったので、おばばさんが一人で行けって」
「そっかー。うちのギルドによるー?」
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抹茶の代わりは出来たらしい。らしいというのは、カナリアが関わっていないため分からないのだ。
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「さすがに上手く作れませんが、クィーン様が納得がいくものを作りたいと思っております。あとノボリザケの卵のおにぎりと、切り身のおにぎり、それから……」
マリル諸島に渡るなら、とクィーンがセバスチャンに命じて色々と作らせたのだ。
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当然のごとく、おにぎりもあんみつもあっさりとなくなった。
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「……」
コレハイッタイナンデスカ。
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