初心者がVRMMOをやります(仮)
初期の銃
足を地面に縛り付けたジャッジを、シュウは好奇と見たのだろう。すぐに斬りかかってきた。
「ざけんなよ」
ジャッジは臆することなく、持っていた銃をシュウに向け数発放つ。
「くそっ」
今回放った弾に込められた魔法は「ステータスダウン」系の魔法ばかりだ。
その時点でおかしいと気付けば、シュウにも勝機があるはずだった。
タブレットを出しておく割にあまり己のステータスなどを確認しないのだな、それがジャッジの感想だった。
おそらくHPなどしか見ていないのだろう。
常に誰かがそういったものを解除してくれるところにいたのかもしれない。
「ステータスダウンが何だ!!」
どうやら見てはいたらしい。そこから推測するということが苦手なだけか。
すぐにHポーションと魔法解除系の効能を持つ薬を飲んで、ジャッジに斬りかかってきた。
ジャッジはわざと弾倉を交換する。
「そんな小さなダメージで何が出来るっ」
その言葉を心の中で嘲笑い、ジャッジはひたすら連射していく。
この銃器に必要なのは、連射スピードと壊れにくさのみ。
目に見えているダメージ量など意味はない。
また十数発撃って、弾倉を交換する。
それを数回繰り返した。
当然、弾倉を交換するたびにシュウが回復をしているので、あまりHPも減っていない。
もっとも、それが狙いなのだが。
女性陣がカナリアを先に休息場に連れて行ったので、この状況は見ていないはずだ。
あの時に引かなくても、今回は引いてもおかしくない。
おそらく、ディッチがそれに気付いて、スカーレットたちにカナリアの避難と誘導を任せたのだろう。PvPに入る前に構えた銃を見て。
これはディスカスが作った初期の銃である。
とある不便さにより、ジャッジはこれを最近使っていなかった。ただ、手入れは怠らなかったため、いつでも使えるようになっていた。そして、常に鞄の中にいれ、持ち歩いていた。
まさか、こんなところで再び日の目を見るとは。
「くくく」
再度交換しようとした瞬間、「隙あり」と言わんばかりにシュウが切り込みをかけ、タブレットを破壊した。
そのままジャッジを斬り付けようとした。
「詰めが甘いんだよ。クソガキが」
交換することなく、ジャッジはトリガーを引いた。
「……ばか……な……がはっ」
空砲ではなく、実弾のようにシュウにダメージを与えて行く。
それどころか、以前に増してダメージ量が多すぎた。
「何で気付かない? 最初に大きなヒントを与えたのに。俺の脚を縛り付けたのもこの銃だぞ。そのあと、お前に数発撃ったが、その時銃倉は交換していない」
「!」
やっとそれに気付いたのだろう。基本的に一つの銃倉につき、一つの魔法くらいしか付与できないのだ。
「ま、そういうこった」
そのまま弱点をあえて外してHPを削って行く。今回は回復などしてやらない。それでなくとも、動かないというハンデを与えているのだ。
「お前はいつも、どれ位相手にハンデを与えられているか、気付かないんだな」
ジャッジから見れば、そう簡単に勝利しないための縛りでしかない。
「く……くそっ」
必死にこちらへ向かってこようとする。少し離れたところの方が正直な話ダメージ量は低い。それを緩和するための措置が銃に弾を詰め込むこと。それだけのことである。
とどのつまり、距離をとって魔法を撃てばジャッジはこの銃をしまうしかない。
その時はその時で別の方法を考えてはいるが。
「あんまり長くなるとカナリアが心配するからな。留め刺しとくか」
そういいつつ、PvPの制限時間を気にしていたに過ぎない。
「二度と、ゲームでも現実でもあいつに近づくな」
次は本当の意味で再起不能にするぞ? その言葉を飲み込み、MポーションでMPを最大まで回復して放った。
――勝者、ジャッジ!――
虚しくなるような、アナウンスがそこに流れた。
「ざけんなよ」
ジャッジは臆することなく、持っていた銃をシュウに向け数発放つ。
「くそっ」
今回放った弾に込められた魔法は「ステータスダウン」系の魔法ばかりだ。
その時点でおかしいと気付けば、シュウにも勝機があるはずだった。
タブレットを出しておく割にあまり己のステータスなどを確認しないのだな、それがジャッジの感想だった。
おそらくHPなどしか見ていないのだろう。
常に誰かがそういったものを解除してくれるところにいたのかもしれない。
「ステータスダウンが何だ!!」
どうやら見てはいたらしい。そこから推測するということが苦手なだけか。
すぐにHポーションと魔法解除系の効能を持つ薬を飲んで、ジャッジに斬りかかってきた。
ジャッジはわざと弾倉を交換する。
「そんな小さなダメージで何が出来るっ」
その言葉を心の中で嘲笑い、ジャッジはひたすら連射していく。
この銃器に必要なのは、連射スピードと壊れにくさのみ。
目に見えているダメージ量など意味はない。
また十数発撃って、弾倉を交換する。
それを数回繰り返した。
当然、弾倉を交換するたびにシュウが回復をしているので、あまりHPも減っていない。
もっとも、それが狙いなのだが。
女性陣がカナリアを先に休息場に連れて行ったので、この状況は見ていないはずだ。
あの時に引かなくても、今回は引いてもおかしくない。
おそらく、ディッチがそれに気付いて、スカーレットたちにカナリアの避難と誘導を任せたのだろう。PvPに入る前に構えた銃を見て。
これはディスカスが作った初期の銃である。
とある不便さにより、ジャッジはこれを最近使っていなかった。ただ、手入れは怠らなかったため、いつでも使えるようになっていた。そして、常に鞄の中にいれ、持ち歩いていた。
まさか、こんなところで再び日の目を見るとは。
「くくく」
再度交換しようとした瞬間、「隙あり」と言わんばかりにシュウが切り込みをかけ、タブレットを破壊した。
そのままジャッジを斬り付けようとした。
「詰めが甘いんだよ。クソガキが」
交換することなく、ジャッジはトリガーを引いた。
「……ばか……な……がはっ」
空砲ではなく、実弾のようにシュウにダメージを与えて行く。
それどころか、以前に増してダメージ量が多すぎた。
「何で気付かない? 最初に大きなヒントを与えたのに。俺の脚を縛り付けたのもこの銃だぞ。そのあと、お前に数発撃ったが、その時銃倉は交換していない」
「!」
やっとそれに気付いたのだろう。基本的に一つの銃倉につき、一つの魔法くらいしか付与できないのだ。
「ま、そういうこった」
そのまま弱点をあえて外してHPを削って行く。今回は回復などしてやらない。それでなくとも、動かないというハンデを与えているのだ。
「お前はいつも、どれ位相手にハンデを与えられているか、気付かないんだな」
ジャッジから見れば、そう簡単に勝利しないための縛りでしかない。
「く……くそっ」
必死にこちらへ向かってこようとする。少し離れたところの方が正直な話ダメージ量は低い。それを緩和するための措置が銃に弾を詰め込むこと。それだけのことである。
とどのつまり、距離をとって魔法を撃てばジャッジはこの銃をしまうしかない。
その時はその時で別の方法を考えてはいるが。
「あんまり長くなるとカナリアが心配するからな。留め刺しとくか」
そういいつつ、PvPの制限時間を気にしていたに過ぎない。
「二度と、ゲームでも現実でもあいつに近づくな」
次は本当の意味で再起不能にするぞ? その言葉を飲み込み、MポーションでMPを最大まで回復して放った。
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