老舗MMO(人生)が終わって俺の人生がはじまった件
159話 最古の神殿ダンジョン
「結構スピード出して落ちるんですね師匠?」
「あんまりゆっくり降りてると魔物が来るからねー」
「どんどん暗くなっていきますね……」
「ああ、今明るくするね」
車の四方から周囲を照らす光がつく。
ものすごいスピードで岩壁が上に飛んで行く、それが見えることで今自分たちがどれほどの速度で落ちているかがわかる。
「早いのねー、なんの感覚もないけど……」
「ああ、内部は重力制御……うーんと、まぁいろんなものが飛び交っても困るから上手いことやってるんだよ」
「なるほどねぇ~~」
「ユキムラさん、壁が迫ってきてますが……大丈夫ですか?」
「ああ、もうすぐ最深部だぞー、っと、とーちゃーく」
ふわっと地底に着陸する。
周囲を照らす光には岩しか映らない。
生あるものが一つもないようなそんな風景、そしてそびえ立つ岩肌。
岩肌には何かの文字か図柄かいろいろなものが描かれている。
明らかに人工物だ。
「あんまりゆっくりしてると魔物が集まってきても困るからこのまま一気に探すよ」
すぐに目的の場所は見つかる。
描かれている物語がその場所へ向けて進められていてすぐに分かる。
「過去の神と魔神の戦いを描いたものらしい。
歴史学者が泣いて喜ぶだろうね」
ユキムラはVOの知識で話す。
このダンジョンは神と魔神の戦いを見てきた神が眠っている。
「さぁ、行こうか」
全員車から降りる。外の空気は残暑が残る上とは異なりひんやりとしている。
場所の影響かすこし神聖な雰囲気がある。
壁面に巨大な建造物が存在している。
壁をくり抜いて作られた神殿。
入口の左右には見上げるほどの石像が左右に並ぶ、片方は女性、女神だろうか?
もう片方は男性だ。二人の神が剣を掲げその剣の下、扉に腰掛けるように髭の人物が玉座に座っている。
まさか大岩壁の底にこんな建造物があるなんて話はこの世界の誰一人知ることはない。
その精密さ、巨大さ、荘厳さ。その全てが見るものを圧倒する。そんな神殿だ。
神殿に入ると壁自体が薄っすらと光っている。
沢山の彫刻が立ち並び、その歴史的芸術的価値は計り知れない。
流石に圧倒されるメンバーだが、ユキムラは躊躇なくスタスタと奥へ向かって歩いて行く。
神殿の最奥にいつもの歪みのある扉がある。
ユキムラは迷いなくその扉を開け放ち中へと入っていく。
「さて、ここが最古の神殿ダンジョンだ」
そのダンジョンは今までと雰囲気が随分と違う。
地下にいるはずなのに空がある、あると言っても何やらもやもおやとうねったりしている。
「ユキムラさんあれは?」
ソーカは空を指差す。
「ここは神殿自体が異次元に封印されているってコンセプトだから、時空の狭間ってところだね。
だからあんまり高い空中で戦うのはおすすめしない、正直ここではどうなるか保証できない」
もちろんゲームではそんなことはないが、念のためだ。
「ここはとにかく敵の防御力が高い。車で説明した通り打撃系武器が有効だ」
ユキムラはこのダンジョン用の武器を各種作っていた。
ヴァリィは元々棍なので単純に機能向上。レンも魔法使いだから機能向上だけだ。
ソーカは両手棒と言われるマイナーな武器を装備している。
振るう側は刀と同じように扱いやすいが、うける側の敵はまるで巨大な岩の塊を叩きつけられたかのような重量感のある打撃を受けるハメになる。
ユキムラは巨大なハンマーだ。
「実は好きなんだよねハンマー」
その超重量を利用して円を描くように見事に振り回す。
「コツも必要だし、隙も正直滅茶苦茶あるけど、爽快感最高だから」
ユキムラは楽しそうだ。その理由は最初の戦闘で理解できた。
石像がまるで生きているかのように襲い掛かってくる。生きた石像というそのものズバリな敵。
石像の種類によっていろいろな特徴がある。
巨大な人型、人間サイズの人型、悪魔を象った物、各種動物などなどバリエーションは凄い。
「どっせーい!!」
フルスイングしたハンマーが敵にぶち当たると粉々に砕けた石像の破片が他の敵にもヒットしていく。
「ストラーイク!」
今の一撃で5体ほど巻き込んで粉々にしている。
ユキムラは本当に楽しそうだ。
危ないからってことでユキムラが1人先行して大暴れしている。
後続はボロボロになった石像にトドメを刺していく。
「師匠がなんかイキイキしてますね」
「ユキムラさん楽しそう……」
「なんかわかるわー、こう振りかぶって……こう!!」
両手で持った棍でフルスイング、打たれた頭部が後方の敵の腹部に巨大な穴を作る。
「ああ、これはスッキリするわね」
タロは空中を飛び交う敵を地面へと叩き落としていく。
白狼隊に防御力が高いということは、なんの邪魔にもならないようだ。
「タローあんまり高くまで行かないようにな~」
ユキムラの呼びかけにタロは空中を蹴って戻ってくる。
「ま、タロは問題ないね」
全員のブーツにも似たような機能はあるが、万が一の緊急回避用で戦闘で常用できるような代物では残念ながらない。
ユキムラのストレス発散のような行為に巻き込まれた敵には同情するが、白狼隊のメンバーはさしたる苦労もなくどんどんと先へと進んでいくのであった。
「あんまりゆっくり降りてると魔物が来るからねー」
「どんどん暗くなっていきますね……」
「ああ、今明るくするね」
車の四方から周囲を照らす光がつく。
ものすごいスピードで岩壁が上に飛んで行く、それが見えることで今自分たちがどれほどの速度で落ちているかがわかる。
「早いのねー、なんの感覚もないけど……」
「ああ、内部は重力制御……うーんと、まぁいろんなものが飛び交っても困るから上手いことやってるんだよ」
「なるほどねぇ~~」
「ユキムラさん、壁が迫ってきてますが……大丈夫ですか?」
「ああ、もうすぐ最深部だぞー、っと、とーちゃーく」
ふわっと地底に着陸する。
周囲を照らす光には岩しか映らない。
生あるものが一つもないようなそんな風景、そしてそびえ立つ岩肌。
岩肌には何かの文字か図柄かいろいろなものが描かれている。
明らかに人工物だ。
「あんまりゆっくりしてると魔物が集まってきても困るからこのまま一気に探すよ」
すぐに目的の場所は見つかる。
描かれている物語がその場所へ向けて進められていてすぐに分かる。
「過去の神と魔神の戦いを描いたものらしい。
歴史学者が泣いて喜ぶだろうね」
ユキムラはVOの知識で話す。
このダンジョンは神と魔神の戦いを見てきた神が眠っている。
「さぁ、行こうか」
全員車から降りる。外の空気は残暑が残る上とは異なりひんやりとしている。
場所の影響かすこし神聖な雰囲気がある。
壁面に巨大な建造物が存在している。
壁をくり抜いて作られた神殿。
入口の左右には見上げるほどの石像が左右に並ぶ、片方は女性、女神だろうか?
もう片方は男性だ。二人の神が剣を掲げその剣の下、扉に腰掛けるように髭の人物が玉座に座っている。
まさか大岩壁の底にこんな建造物があるなんて話はこの世界の誰一人知ることはない。
その精密さ、巨大さ、荘厳さ。その全てが見るものを圧倒する。そんな神殿だ。
神殿に入ると壁自体が薄っすらと光っている。
沢山の彫刻が立ち並び、その歴史的芸術的価値は計り知れない。
流石に圧倒されるメンバーだが、ユキムラは躊躇なくスタスタと奥へ向かって歩いて行く。
神殿の最奥にいつもの歪みのある扉がある。
ユキムラは迷いなくその扉を開け放ち中へと入っていく。
「さて、ここが最古の神殿ダンジョンだ」
そのダンジョンは今までと雰囲気が随分と違う。
地下にいるはずなのに空がある、あると言っても何やらもやもおやとうねったりしている。
「ユキムラさんあれは?」
ソーカは空を指差す。
「ここは神殿自体が異次元に封印されているってコンセプトだから、時空の狭間ってところだね。
だからあんまり高い空中で戦うのはおすすめしない、正直ここではどうなるか保証できない」
もちろんゲームではそんなことはないが、念のためだ。
「ここはとにかく敵の防御力が高い。車で説明した通り打撃系武器が有効だ」
ユキムラはこのダンジョン用の武器を各種作っていた。
ヴァリィは元々棍なので単純に機能向上。レンも魔法使いだから機能向上だけだ。
ソーカは両手棒と言われるマイナーな武器を装備している。
振るう側は刀と同じように扱いやすいが、うける側の敵はまるで巨大な岩の塊を叩きつけられたかのような重量感のある打撃を受けるハメになる。
ユキムラは巨大なハンマーだ。
「実は好きなんだよねハンマー」
その超重量を利用して円を描くように見事に振り回す。
「コツも必要だし、隙も正直滅茶苦茶あるけど、爽快感最高だから」
ユキムラは楽しそうだ。その理由は最初の戦闘で理解できた。
石像がまるで生きているかのように襲い掛かってくる。生きた石像というそのものズバリな敵。
石像の種類によっていろいろな特徴がある。
巨大な人型、人間サイズの人型、悪魔を象った物、各種動物などなどバリエーションは凄い。
「どっせーい!!」
フルスイングしたハンマーが敵にぶち当たると粉々に砕けた石像の破片が他の敵にもヒットしていく。
「ストラーイク!」
今の一撃で5体ほど巻き込んで粉々にしている。
ユキムラは本当に楽しそうだ。
危ないからってことでユキムラが1人先行して大暴れしている。
後続はボロボロになった石像にトドメを刺していく。
「師匠がなんかイキイキしてますね」
「ユキムラさん楽しそう……」
「なんかわかるわー、こう振りかぶって……こう!!」
両手で持った棍でフルスイング、打たれた頭部が後方の敵の腹部に巨大な穴を作る。
「ああ、これはスッキリするわね」
タロは空中を飛び交う敵を地面へと叩き落としていく。
白狼隊に防御力が高いということは、なんの邪魔にもならないようだ。
「タローあんまり高くまで行かないようにな~」
ユキムラの呼びかけにタロは空中を蹴って戻ってくる。
「ま、タロは問題ないね」
全員のブーツにも似たような機能はあるが、万が一の緊急回避用で戦闘で常用できるような代物では残念ながらない。
ユキムラのストレス発散のような行為に巻き込まれた敵には同情するが、白狼隊のメンバーはさしたる苦労もなくどんどんと先へと進んでいくのであった。
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