俺の高校生活に平和な日常を

ノベルバユーザー177222

第11章 #1「異世界」

 XXX/XX/XX

 ---異世界。それは現実世界とは大きく異なる世界。アニメやラノベとかだと大抵中世的な世界観だったり、魔法が存在するファンタジーな世界だったりする。

 あと、普通の人間だけでなく、エルフやドワーフといった色んな種族がいたりする。

 「夏目さん! 12時の方向から敵が2体向かってきてますよ!!」

 リ◯ロやこ◯すばなどの作品を筆頭に数多くの異世界作品が人気を博している。

 「わかってる、わよ!」

 最近のラノベとかだと主人公がチート能力を持ち異世界で無双するいわゆる『俺TUEEE』系の作品も多い。まあ自分がもし異世界に行けるのなら俺TUEEE状態で行きたいしなという憧れを持つ者も多いだろう。

 「有紗ちゃん! あんまり突っ込みすぎると危ないよ?!」

 もちろん俺だってチート能力は欲しい。そんで敵をあっさりやっつけて、そんで色んな種族の女の子達と仲良くなったりして。

 「大丈夫よ! こんな連中、何匹こようが私の敵じゃないわよ!?」

 そして、他種族のハーレムパーティーを作り、そこで俺を取り合ったりしたりなんかしちゃったりして。

「さあ、どんどんかかってきなさい!全員私が相手してあげるわよ!?」

 そこでさらに受付嬢のお姉さんや酒場の女店員さんとかも俺のことを密かに狙ってたりしちゃってさ。

 「しょうがないですね。梓さん。私達2人で夏目さんのサポートに入りましょう!?」

 「は、はい!?」

 そんなハーレムだらけで最高の異世界ライフを送れたら最高なのになー。ふふふ。

 「……」

 ああ、俺もチート能力欲しいなー。エルフの女の子と一緒に冒険したいなー。まあかわいい女の子なら別に他の種族でも悪くないけどね。

 異世界といってもそれぞれの世界によって居たり居なかったりする種族もあるしな。俺が知ってる異世界ものだとエルフとかはけっこうな割合で出てくるけどな。

 「……」

 ああ、どっかにそんな子居たりしないかなー。

 「和彦!? アンタさっきからなに1人でぼーっと突っ立ってんのよ?! 役立たずなんだからもっと下がりなさいよ!? 邪魔!!」

 「…すいません」

 だがしかし、俺の妄想も虚しく、有紗の罵声で一蹴され俺は現実に引き戻された。やっぱり現実って残酷だ。俺が思い描いたものとは全く違う展開になってしまうのだから。みんなも大体そうだと思うが。

 ちなみに最初に言い忘れていたが、俺達は今、『異世界』にいます。

 なぜ俺達が異世界にいるのか? それはこの異世界の感覚でいうと数ヶ月前に遡ります。

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