俺の高校生活に平和な日常を
第10章 #9「ネコミミメイド・アリサ」
「うわぁー、有紗ちゃん、すっごいかわいいー♡」
「ええ。よく似合ってますよ夏目さん。恥ずかしがる必要なんてないですよ」
「……」
有紗の衣装を見て、俺は見惚れてしまって梓やみのりみたいな褒め言葉が出てこなかった。
フリフリのミニスカメイドにネコミミとしっぽが付けられていた。要するに有紗が着ているのはネコミミメイドだったのだ。
ネコミミメイドを身につけた有紗の表情はいつものクールな感じではなく、今にでも泣きそうなほど恥ずかしそうに顔を赤くしていた。それが余計にかわいく見えてくる。
「ほら、和彦君も」
「えっ?」
そんな有紗に見惚れているとみのりが俺の耳元でなにかを囁いてきた。一瞬言っている意味がわからなかったが、そのあとすぐに感想を求められているということに気がついた。
「に、似合って、ると思うぞ」
「ッ!?」
みのりに促され、俺も一言言ってあげたのが、有紗の顔はさらに赤くなり俯き出した。アレ? 俺、なんか余計なこと言っちゃったかな? まさか殴られたりしないだろうな?
「…あ、ありがとう…」
「ッ!?」
と思っていたのだが、有紗はギリギリ聞こえるぐらいの声量でボソリとお礼の言葉を述べた。
殴られるかもしれないと思いちょっと構えていたこともあってか、意外な行動をとった有紗にドキッとさせられた。
最近の有紗はなぜかおとなしく、普通の女の子っぽい反応が多くなってきている気がする。それが妙にかわいく見えてしまう。今までの態度を見てきたからかもしれないけど。いや、見てきたんじゃなくて、味わってきたというべきか。
「ねぇねぇ。あの子、かわいくない?」
「えっ? あっ、ホントだ!?」
俺がそんなことを考えていると、有紗の後ろにいた女性2人組がこっちを見ながらキャッキャと話し合っていた。おそらく2人とも20前後のようだが、どうやら有紗の話をしているようだった。
「あのー、すいません!?」
「ッ!? は、はい?!」
すると、その2人組の女性のうちの1人の黒髪セミロングの女性が有紗に声をかけてきた。有紗は一瞬、驚いた表情を浮かべながら返事を返した。
普段の有紗なら背後に人がいることや自分の話をされていることぐらい気づいているはずだが、なにぶん今は恥ずかしい格好をさせられているから、それどころではないのだろう。
「あのー、もしよかったらなんですけど、一緒に写真撮ってくれませんか?」
「ッッ!?」
そんな有紗の心情など御構いなしに女性2人組は写真をお願いしてきた。後ろを向いているから有紗の表情は見えないのだが、なんとなく顔を赤くしていることぐらいはわかった。
「……はい…」
しかし有紗は断ることができず、一緒に写真撮影することになったようだ。
「ええ。よく似合ってますよ夏目さん。恥ずかしがる必要なんてないですよ」
「……」
有紗の衣装を見て、俺は見惚れてしまって梓やみのりみたいな褒め言葉が出てこなかった。
フリフリのミニスカメイドにネコミミとしっぽが付けられていた。要するに有紗が着ているのはネコミミメイドだったのだ。
ネコミミメイドを身につけた有紗の表情はいつものクールな感じではなく、今にでも泣きそうなほど恥ずかしそうに顔を赤くしていた。それが余計にかわいく見えてくる。
「ほら、和彦君も」
「えっ?」
そんな有紗に見惚れているとみのりが俺の耳元でなにかを囁いてきた。一瞬言っている意味がわからなかったが、そのあとすぐに感想を求められているということに気がついた。
「に、似合って、ると思うぞ」
「ッ!?」
みのりに促され、俺も一言言ってあげたのが、有紗の顔はさらに赤くなり俯き出した。アレ? 俺、なんか余計なこと言っちゃったかな? まさか殴られたりしないだろうな?
「…あ、ありがとう…」
「ッ!?」
と思っていたのだが、有紗はギリギリ聞こえるぐらいの声量でボソリとお礼の言葉を述べた。
殴られるかもしれないと思いちょっと構えていたこともあってか、意外な行動をとった有紗にドキッとさせられた。
最近の有紗はなぜかおとなしく、普通の女の子っぽい反応が多くなってきている気がする。それが妙にかわいく見えてしまう。今までの態度を見てきたからかもしれないけど。いや、見てきたんじゃなくて、味わってきたというべきか。
「ねぇねぇ。あの子、かわいくない?」
「えっ? あっ、ホントだ!?」
俺がそんなことを考えていると、有紗の後ろにいた女性2人組がこっちを見ながらキャッキャと話し合っていた。おそらく2人とも20前後のようだが、どうやら有紗の話をしているようだった。
「あのー、すいません!?」
「ッ!? は、はい?!」
すると、その2人組の女性のうちの1人の黒髪セミロングの女性が有紗に声をかけてきた。有紗は一瞬、驚いた表情を浮かべながら返事を返した。
普段の有紗なら背後に人がいることや自分の話をされていることぐらい気づいているはずだが、なにぶん今は恥ずかしい格好をさせられているから、それどころではないのだろう。
「あのー、もしよかったらなんですけど、一緒に写真撮ってくれませんか?」
「ッッ!?」
そんな有紗の心情など御構いなしに女性2人組は写真をお願いしてきた。後ろを向いているから有紗の表情は見えないのだが、なんとなく顔を赤くしていることぐらいはわかった。
「……はい…」
しかし有紗は断ることができず、一緒に写真撮影することになったようだ。
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