俺の高校生活に平和な日常を
第9章番外編 #11「私が…優しい?」
「ッ!?」
前置き通り、本当に大した理由ではないことに私は驚愕していた。謙遜などではなく、本当にそれだけの理由だった。
「みのりはどうか知らないですけど、俺は風見先輩のこと嫌いじゃないですよ」
驚愕している私にさらにもう1度同じことを言う佐藤君。そんなことを言われたのは異性では初めてだった。
今までの私はまじめで近寄り難いイメージを持たれていたようで、唯一近づいてくれたのは花ぐらいしかいなかった。
ちなみに花も中学の頃に佐藤君と同じようなことを言っていた。花の場合は私がサキュバスだということを知らないから、それを知ってしまったら花の今の気持ちは変わってしまうのだろうか?
「ま、まあ最初は怖い人かなぁとか思ってたんですけど、本当は優しくていい人だってこと、俺知ってますから」
「ッ!? 私が…優しい?」
そんなことを思っていると、佐藤君は私に優しい言葉をかけてきた。花にもそんなこと言われたことなかくて、私自身驚愕させられていた。それと同時に嬉しさと照れ臭さもあった。
だがしかし、私のどこが優しいのだろうか? 自分でいうのもなんだが、身に覚えがないのだが。
「だって、俺を襲おうとしなかったじゃないですか。しかも2回もチャンスがあったっていうのに」
「そ、それは私が理性だから、本能を抑えなきゃいけないの!」
「けど俺、風見先輩の正体知ってるんですよ? そんなやつがいたら風見先輩としてはマズイんじゃないですか?」
「ッ!? それはそうだけど…」
佐藤君の発言に反論すると、さらに佐藤君は私に問いかけるように返され私は言葉が詰まった。
けれど、たしかに佐藤君の言う通り、私は2人に正体がバレている。彼女は吸血鬼だから仕方ないとして、ごく普通の高校生である佐藤君にバレたのは非常にマズイ状況だ。
その場合、バレてしまった私がなんとか隠ぺいしなければならない。要するに殺してしまうのだ。もちろん、腹上死で。
しかし、私は彼に対してなにもしていない。きっと他の男なら躊躇わずに殺していただろうが、なぜか彼にはそんな気が起きなかった。
「私は、私は…」
それがなぜなのかわからなかった。今なら本能の私は出てこない、はず
。
だとすると、彼を殺すチャンスは今しかない。なにも難しいことはない。天に召されるまで気持ちよくすればいい。それは、サキュバスにとって得意分野だ。だから、私にだってできる。
それにここはラブホテルだ。エッチなことをして当然の場所なのだ。
これだけいい条件が揃っているのだ。チャンスは今しか…
「私…は…」
だがしかし、緊張しすぎて呼吸が乱れていたせいか、そこで私の意識が途絶えてしまうのだった。
前置き通り、本当に大した理由ではないことに私は驚愕していた。謙遜などではなく、本当にそれだけの理由だった。
「みのりはどうか知らないですけど、俺は風見先輩のこと嫌いじゃないですよ」
驚愕している私にさらにもう1度同じことを言う佐藤君。そんなことを言われたのは異性では初めてだった。
今までの私はまじめで近寄り難いイメージを持たれていたようで、唯一近づいてくれたのは花ぐらいしかいなかった。
ちなみに花も中学の頃に佐藤君と同じようなことを言っていた。花の場合は私がサキュバスだということを知らないから、それを知ってしまったら花の今の気持ちは変わってしまうのだろうか?
「ま、まあ最初は怖い人かなぁとか思ってたんですけど、本当は優しくていい人だってこと、俺知ってますから」
「ッ!? 私が…優しい?」
そんなことを思っていると、佐藤君は私に優しい言葉をかけてきた。花にもそんなこと言われたことなかくて、私自身驚愕させられていた。それと同時に嬉しさと照れ臭さもあった。
だがしかし、私のどこが優しいのだろうか? 自分でいうのもなんだが、身に覚えがないのだが。
「だって、俺を襲おうとしなかったじゃないですか。しかも2回もチャンスがあったっていうのに」
「そ、それは私が理性だから、本能を抑えなきゃいけないの!」
「けど俺、風見先輩の正体知ってるんですよ? そんなやつがいたら風見先輩としてはマズイんじゃないですか?」
「ッ!? それはそうだけど…」
佐藤君の発言に反論すると、さらに佐藤君は私に問いかけるように返され私は言葉が詰まった。
けれど、たしかに佐藤君の言う通り、私は2人に正体がバレている。彼女は吸血鬼だから仕方ないとして、ごく普通の高校生である佐藤君にバレたのは非常にマズイ状況だ。
その場合、バレてしまった私がなんとか隠ぺいしなければならない。要するに殺してしまうのだ。もちろん、腹上死で。
しかし、私は彼に対してなにもしていない。きっと他の男なら躊躇わずに殺していただろうが、なぜか彼にはそんな気が起きなかった。
「私は、私は…」
それがなぜなのかわからなかった。今なら本能の私は出てこない、はず
。
だとすると、彼を殺すチャンスは今しかない。なにも難しいことはない。天に召されるまで気持ちよくすればいい。それは、サキュバスにとって得意分野だ。だから、私にだってできる。
それにここはラブホテルだ。エッチなことをして当然の場所なのだ。
これだけいい条件が揃っているのだ。チャンスは今しか…
「私…は…」
だがしかし、緊張しすぎて呼吸が乱れていたせいか、そこで私の意識が途絶えてしまうのだった。
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