俺の高校生活に平和な日常を

ノベルバユーザー177222

第9章番外編 #8「私ってエッチな子?」

 「「……」」

 私達は部屋の中を見て唖然とさせられた。

 部屋の中はほぼピンク色一色に染まっており、中心付近に大きな円形状のベットが置かれていて、全体的にエッチな雰囲気が醸し出ている部屋だったのだ。

 「あのー、この部屋って…」

 私はたまらず受付のおばさんに問いかけてみることにした。この部屋、あきらかに普通のホテルの部屋じゃないのだから。

 「なかなかいい雰囲気でしょ? 最近の『ラブホテル』は普通のホテルと似たようなとこばっかりだけど、やっぱ『ラブホテル』はこれぐらいがちょうどいいのよねー」

 「えっ?! ラララブ、ラブホテル?!」

 すると受付のおばさんはサラッととんでもないことを言ってきた。今、『ラブホテル』って言ったよね?

 「あら? あなた達、知らなかったの? ここ、れっきとしたラブホテルよ」

 「「ッ!?」」

 受付のおばさんは『えっ? 今さら?』とでも言いたそうな表情を浮かべていた。

 佐藤君もおばさんの発言に驚いていた。どうやら私と同じでちゃんとホテルの名前とかを見ずに入ってきてしまったようだ。

 あれだけ雨風が強かったのだ。ホテルの名前なんて見てる余裕もなかった。今となっては後悔しているけど。

 ---「……」

 「……」

 結局、受付のおばさんに「大丈夫」だの「なにかあったらおばさんに言って」だので説得されてしまい、現在に至る。

 円形状のおそらく回転するであろうベットで私達はただ座ってお互いの様子を伺っていた。

 どうしよう。こんな状況で会話を弾ませる自信なんてないし、なにを話せばいいのかもわからない。

 「ッ!?」

 けれど、なぜか急に身体の中が熱くなっている感じがする。部屋は冷房が効いているから熱くないはずなのだが。

 特にお股の辺りがジンジンとして…あれ? ひょっとして私今、興奮してる?

 そんなことありえない。私は理性によって作られたもう1人の風見乱子なのだ。本能の私とは違い、エッチなことが大嫌いなのだ。

 なのにどうして私の身体は熱くなってるの? どうして私のお股はジンジンしているの?

 ここに来る前にちゃんと抑制剤用の注射は打っておいた。だからまだしばらくは本能の私が出てくることはないはず。

 だからこそわからない。一体、私の身体になにがあったというの?

 「ハア♡ ハア♡」

 そう思っていると、呼吸もだんだん乱れ始めてきた。せっかくシャワーを浴びたというのに、身体もジンワリ濡れ始めてきている。主にお股の辺りが。

 すると、ふと私はこう思った。私って、こんなにエッチな子だったの?

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