俺の高校生活に平和な日常を
第9章番外編 #1「指導室にて」
2016/9/12
---「ハア。この間は散々な目に遭ったわ」
私は指導室で1人、この間のことを思い出し、ため息をついていた。ちなみに指導室には私1人しかいない。指導室は風紀委員会の活動拠点になっている。
だがしかし、風紀委員がここに集まるのは週1、2回ほどだ。毎日来てるのは私ぐらいだろうか。基本的には1週間の定期報告ぐらいしかしない。まあそれも10分15分ほどで終わってしまうのだが。
この学校の風紀委員会はかなり適当だ。よっぽどのことがない限り、全員が揃うことはまずない。全員が揃ったのなんてこの間の新風紀委員会の発足式のとき以来、1度もなかった。
「……」
しかしそんなことはどうでもよかった。些細な風紀の乱れなら私が一言注意すればいい。
問題はその注意した生徒に私の正体、私がサキュバスだということを知られてしまったことだ。
佐藤和彦、そして須川みのり。私の正体を知ってしまった2人だ。その上、須川みのりという女生徒は自らを吸血鬼と名乗った。
まさか同じ学校に同じ魔族の子がいるとは思わなかった。しかも吸血鬼といえば魔族の中でも上位種にあたる。私のようなサキュバスでは相手にならない。
そんな彼女に私は弱みを握られている。この間、本能の私が佐藤君を襲おうと、上シャツ1枚だけで下はなにも履いていないという、かなりハレンチな格好をさせられてしまった。
しかもその姿を彼女に撮られてしまった。あんなハレンチな格好をした私の画像がネットに流出されたら、私の人生は終わったといっても過言ではない。
写真を撮られた挙句、脅迫まで受けている。内容は佐藤君に近づくなということなのだが、同じ学校で学園生活を送っている以上、それは中々に難しい問題だった。
偶然鉢合わせる場合もあるし、なにかの学校行事で一緒になる可能性もある。
その上、期限も定かではない。少なくとも私が卒業するまでだと思うが。
となると、期限まであと1年半はある。その間に佐藤君と一切接触しない可能性は絶望的にゼロに近い。そう考えると彼女の脅迫はかなり無理がある。
「…ハア。どうしよう」
私は再びため息をつきながら頭を抱えていた。事態は想像以上に深刻だった。脅迫されている以上、私の今後の学園生活は大きく動きを制限されてしまっている。最悪、転校を考えておくべきだろうか?
「ランコーちゃーん♪」
「ッ!?」
私が指導室で1人頭を抱えていると、指導室のドアを勢いよく開けて入ってくる1人の女生徒がいた。
---「ハア。この間は散々な目に遭ったわ」
私は指導室で1人、この間のことを思い出し、ため息をついていた。ちなみに指導室には私1人しかいない。指導室は風紀委員会の活動拠点になっている。
だがしかし、風紀委員がここに集まるのは週1、2回ほどだ。毎日来てるのは私ぐらいだろうか。基本的には1週間の定期報告ぐらいしかしない。まあそれも10分15分ほどで終わってしまうのだが。
この学校の風紀委員会はかなり適当だ。よっぽどのことがない限り、全員が揃うことはまずない。全員が揃ったのなんてこの間の新風紀委員会の発足式のとき以来、1度もなかった。
「……」
しかしそんなことはどうでもよかった。些細な風紀の乱れなら私が一言注意すればいい。
問題はその注意した生徒に私の正体、私がサキュバスだということを知られてしまったことだ。
佐藤和彦、そして須川みのり。私の正体を知ってしまった2人だ。その上、須川みのりという女生徒は自らを吸血鬼と名乗った。
まさか同じ学校に同じ魔族の子がいるとは思わなかった。しかも吸血鬼といえば魔族の中でも上位種にあたる。私のようなサキュバスでは相手にならない。
そんな彼女に私は弱みを握られている。この間、本能の私が佐藤君を襲おうと、上シャツ1枚だけで下はなにも履いていないという、かなりハレンチな格好をさせられてしまった。
しかもその姿を彼女に撮られてしまった。あんなハレンチな格好をした私の画像がネットに流出されたら、私の人生は終わったといっても過言ではない。
写真を撮られた挙句、脅迫まで受けている。内容は佐藤君に近づくなということなのだが、同じ学校で学園生活を送っている以上、それは中々に難しい問題だった。
偶然鉢合わせる場合もあるし、なにかの学校行事で一緒になる可能性もある。
その上、期限も定かではない。少なくとも私が卒業するまでだと思うが。
となると、期限まであと1年半はある。その間に佐藤君と一切接触しない可能性は絶望的にゼロに近い。そう考えると彼女の脅迫はかなり無理がある。
「…ハア。どうしよう」
私は再びため息をつきながら頭を抱えていた。事態は想像以上に深刻だった。脅迫されている以上、私の今後の学園生活は大きく動きを制限されてしまっている。最悪、転校を考えておくべきだろうか?
「ランコーちゃーん♪」
「ッ!?」
私が指導室で1人頭を抱えていると、指導室のドアを勢いよく開けて入ってくる1人の女生徒がいた。
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