俺の高校生活に平和な日常を

ノベルバユーザー177222

第9章 #14「翌日」

 2016/9/9

 ---「……」

 翌日、いつものように登校していると、校門に隠れながら辺りを見回している風見先輩がいた。まああんな目にあった次の日に平然と校門の前立ってたら、メンタルどうかしてるよ。

 「あっ」

 そんなことを思っていると、風見先輩と目が合ってしまった。そして周りを警戒しながらこっちに向かってくる。なんかまためんどくさそうなことになりそうだ。

 「あの、おはようござ…うおっ!?」

 「早くこっち来なさい!」

 とりあえず、挨拶をしてごまかそうとした途端、風見先輩は俺の腕を掴み、小声でなにかを呟きながらどこかへ連れて行こうとした。

 流石に俺はわけがわからず、なされるがままに連れて行かれた。

 ---「ハア…ハア…」

 「ハア…ハア…いきなり、なんなんですか?」

 気がつくと俺は裏校舎の方まで連れて来られていた。朝だからここら辺にはだれもいないのに、なぜわざわざこんなところまで連れて来たのだろうか?

 ドンッ

 「ッ!?」

 そう思っていると突然、風見先輩が俺に向かって壁ドンしてきた。壁ドンされるなんて初めてだよ。しかも女の子に。

 しかし中腰の姿勢になっていたため、俺の視界は風見先輩の顔ではなく、たゆんたゆんに揺れる豊満な胸で覆い尽くされていた。

 しかも走ったおかげで、汗で制服が若干透けており、薄っすらともちもちしそうな肌と黒紫の下着が見えていた。どうやらそのことに本人は気づいていないようだ。気づいてたらこんなに近づかないもんな。

 「あなた、昨日はよくも私に恥をかかせてくれたわね!」

 「ええっ!?」

 そんな風見先輩は俺に壁ドンしたままそう言ってきた。あれ、俺のせいではないと思うのだが。

 「あの、あれは俺のせいじゃないと思うんですけど」

 「うるさい! あなたが仲裁していれば、私があんな恥ずかしい思いをすることはなかったのよ!」

 「えー」

 俺が反論すると風見先輩はそう言い返してきた。とばっちりもいいところだよ。

 「昨日の件は仲裁しなかったあなたに責任があるんだから、今日の放課後、必ず指導室に来なさい!」

 「ええー!?」

 その上、また指導室に来いと言い出す風見先輩。とばっちりどころか濡れ衣だろ、それは。

 「いい!? 今日の放課後、『1人』で来るのよ! ぜっっったいに『1人』でよ!?」

 そしてものすごく『1人』を強調してきた。どうやら相当みのりに恐怖心を抱いているようだな。

 ---そんなことがあり、俺は放課後、指導室へと向かうことになったのだ。無論、『1人』で。

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