俺の高校生活に平和な日常を

ノベルバユーザー177222

第6章 #11「ようこそ愛ヶ咲島」

 ---『ようこそ、愛ヶ咲島へ!』

 港に到着すると女性のアナウンスが流れてくるのが聞こえてきた。おそらく来客者用のアナウンスなのだろう。港には島の住人がチラホラと見に来ていた。他の観光客を見送ったり迎えに来たりしているのだろう。

 「んー、ようやく到着しましたね」

 フェリーから出るとみのりが大きく背伸びをした。女の子が背伸びをすると妙にエロく感じるのはなんでだろうな。

 「ちょっと疲れちゃいましたね」

 みのりが背伸びして気持ちをリフレッシュさせていると、梓がみのりに続くように喋り出した。梓はフェリーに乗る間、ずっと俺の介抱をしてくれていたから無理もない。そんな梓にみのりは「そうですね」と言って同意した。

 「とりあえず、宿まで行ってから自由行動にしましょうか」

 みのりはそう言いながら島の案内図を見つめていた。案内図には観光スポットやら食事処などの観光客向けの場所を写真付きで載せていた。これを見れば大体、行く場所が絞れるから観光客にとってはありがたいものだ。

 「あっ! バスで行けばちょうど宿まで行けますね!」

 みのりはここから宿までの道筋を辿っていたらしく、みのりは俺達の泊まるであろう宿を指差していた。宿は大通りにあるらしく、ちょうどそこにバス停があるらしい。

 ちなみに宿の予約はみのりが取ってくれたらしい。自分が提案しただけに、今回の企画は全部みのりが計画していた。

 だから俺達はなぜこの島にしたのかもどうゆう宿なのかさえも知らない。完全みのりに丸投げだった。まあ本人の希望だったので、仕方あるまい。

 「で、次のバスっていつくるんだ?」

 俺はみのりにバスの時間を確認した。梓がかけてくれた乗り物酔いの魔法がまだ効いているから、効果が切れる前に宿に行きたかったかったのだ。

 「えーっと、そうですね、あと10分ぐらいですかね」

 俺に時間を聞かれたみのりは再び案内図を確認していた。案内図は掲示板と同じ役割を果たしており、そこにはバスの時刻表を載っていた。それを見つけたみのりは時間を確認して俺達に聞こえるように教えてくれた。

 「梓、酔い止めの魔法って、あとどんぐらい持つんだ?」

 俺は時間を確認すると、次は梓に酔い止めの魔法の効果時間を確認した。酔い止めの魔法を受けて30分ほど経つがまだ大丈夫なのだろうか?

 「多分、あと30分くらいは持つと思うよ。効果時間は1時間くらいみたい」

 「そっか。なら大丈夫かな」

 すると梓はスマホで時間を確認してから答えてくれた。あくまで目安らしいが。

 ---そして10分後、俺達はバスに乗って宿へ向かって行った。向かう最中、俺達は期待に胸を膨らませているのだった。

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