俺の高校生活に平和な日常を
第5章 #23「みのりVS由佳さん(後編)」
「くっ! よくも…」
由佳さんはよろめきながらも再び闇に消えていく。どうやら今の一撃でかなり警戒しているようだ。
「……」
すると由佳さんは一瞬でみのりの背後を取っていた。さっきよりも動きが速い。
「ふんっ!」
「ッ!?」
しかしみのりはそれを読んでいたのか、自分の背後に向かって掌打を繰り出した。それが由佳さんのみぞおちに当たり由佳さんは苦痛の声をあげながら退いていく。
「くっ…なん…で…」
由佳さんはわけがわからないと言いたげそうな表情でみのりを見ていた。たしかになぜ由佳さんが背後に回ったことを知っていたのだろうか?
「吸血鬼の五感は人間の数倍優れてます」
すると由佳さんの表情を見てかみのりは説明をし始めた。
「とくに嗅覚は少しの匂いでも嗅ぎ分けることが出来ます。それにあなたの匂いは独特な匂いがしてすぐにどこにいったかわかるんですよ」
みのりはそう言いながら自慢気に自分の鼻を指していた。なるほど、匂いで相手の位置を把握していたということか。
「まあサキュバスは戦闘不向きの種族ですから、逆に戦闘向きの吸血鬼相手に正面から立ち向かうとは思えませんし、匂いを頼らずともあなたの考えは読めてますから!」
「くっ!!」
さらにみのりは余計な一言を付け加えると由佳さんは屈辱そうな表情を浮かべた。みのりからしたら相手にもならんということだろう。
「さて、もう終わりにしましょうか」
「ひ、ひい!? ち、近寄るな!」
そしてみのりは由佳さんにゆっくりと近づいて行く。その表情は柔らかい表情をしながらも凄味を帯びていた。一方、由佳さんはそんなみのりを見て恐れおののくように後退りした。その際に思わず尻餅をついていた。
「あなたはたくさんの人の命を殺めてきました。しかしあなたの言う通り私達吸血鬼も人間を糧に生きている。だからあなたのしてきたことを咎めるつもりはありません。ですが…」
みのりはそう言いながら拳をギュッと握りしめ由佳さんに近づいていく。
「や、辞めろ! く、来るな!!」
それを見て由佳さんは尻餅をつきながらも後退りしていた。
「ッ!?」
しかし壁際まで追い込まれ由佳さんは完全に逃げ場を失っていた。由佳さんもそう思ったのだろう。完全に戦意どころか逃げる気力さえ失っているようだった。
「和彦君を、私の大事な人を殺めることは…」
そしてみのりは握りしめた拳を振りかざした。由佳さんは動く気配がない。
「ぜっったいに、ゆるしません!!」
「ッッ!!」
そしてみのりは振りかざした拳を由佳さんの顔面めがけてフルスイングした。由佳さんは避けきれずみのりの渾身の一撃を顔面に受けた。
こうしてみのりと由佳さんの戦いに決着がついたのだった。
由佳さんはよろめきながらも再び闇に消えていく。どうやら今の一撃でかなり警戒しているようだ。
「……」
すると由佳さんは一瞬でみのりの背後を取っていた。さっきよりも動きが速い。
「ふんっ!」
「ッ!?」
しかしみのりはそれを読んでいたのか、自分の背後に向かって掌打を繰り出した。それが由佳さんのみぞおちに当たり由佳さんは苦痛の声をあげながら退いていく。
「くっ…なん…で…」
由佳さんはわけがわからないと言いたげそうな表情でみのりを見ていた。たしかになぜ由佳さんが背後に回ったことを知っていたのだろうか?
「吸血鬼の五感は人間の数倍優れてます」
すると由佳さんの表情を見てかみのりは説明をし始めた。
「とくに嗅覚は少しの匂いでも嗅ぎ分けることが出来ます。それにあなたの匂いは独特な匂いがしてすぐにどこにいったかわかるんですよ」
みのりはそう言いながら自慢気に自分の鼻を指していた。なるほど、匂いで相手の位置を把握していたということか。
「まあサキュバスは戦闘不向きの種族ですから、逆に戦闘向きの吸血鬼相手に正面から立ち向かうとは思えませんし、匂いを頼らずともあなたの考えは読めてますから!」
「くっ!!」
さらにみのりは余計な一言を付け加えると由佳さんは屈辱そうな表情を浮かべた。みのりからしたら相手にもならんということだろう。
「さて、もう終わりにしましょうか」
「ひ、ひい!? ち、近寄るな!」
そしてみのりは由佳さんにゆっくりと近づいて行く。その表情は柔らかい表情をしながらも凄味を帯びていた。一方、由佳さんはそんなみのりを見て恐れおののくように後退りした。その際に思わず尻餅をついていた。
「あなたはたくさんの人の命を殺めてきました。しかしあなたの言う通り私達吸血鬼も人間を糧に生きている。だからあなたのしてきたことを咎めるつもりはありません。ですが…」
みのりはそう言いながら拳をギュッと握りしめ由佳さんに近づいていく。
「や、辞めろ! く、来るな!!」
それを見て由佳さんは尻餅をつきながらも後退りしていた。
「ッ!?」
しかし壁際まで追い込まれ由佳さんは完全に逃げ場を失っていた。由佳さんもそう思ったのだろう。完全に戦意どころか逃げる気力さえ失っているようだった。
「和彦君を、私の大事な人を殺めることは…」
そしてみのりは握りしめた拳を振りかざした。由佳さんは動く気配がない。
「ぜっったいに、ゆるしません!!」
「ッッ!!」
そしてみのりは振りかざした拳を由佳さんの顔面めがけてフルスイングした。由佳さんは避けきれずみのりの渾身の一撃を顔面に受けた。
こうしてみのりと由佳さんの戦いに決着がついたのだった。
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