俺の高校生活に平和な日常を
第5章 #5「最近、妹のようすがかなりおかしいんだが」
2016/7/1
 ---由佳さんと知り合ってから1週間が経ったがあの日以来、会うどころかすれ違うこともなかった。まあ別になんの問題もないのだけれど。前に住んでた大学生の人もそんな感じだったし。
 さて、その話は置いといて最近、妹のようすがかなりおかしいんだが。
 ---6日前、珍しく梓が風邪をひいた。本人は大丈夫だと言ったが頰を赤くして目がボーッとしてあまりにも見ていられなくなり俺と有紗が説得してなんとか休ませた。
 それから2日後、いつもの梓に戻ったと思っていたのだが、問題はここからだ。
 梓がやたら俺に接近してくるようになったのだ。台所で洗い物をしていたら息を荒くして俺の背後に立ってきたり、リビングのソファーでくつろいでいたら俺の隣に座っては軽く俺の太ももをちょこちょこ触れてきたりするようになった。
 なぜだろう? 妹相手にドキドキしている俺がいる。イカンイカン、実の妹に何を考えてるんだ俺は?!
 梓はたしかに類を見ない程に可愛い。だが俺は女子としてではなく妹として見てきたのだ。いや、本当はそう見てきたのだと思い込ませていたのかもしれない。急に色気付いてきた妹にドキドキしてしまっているのがその証拠だ。本当に最低な兄貴だな俺は。
 「いやいや、落ち着け俺! まだそうと決まったわけじゃない!」
 一回冷静になろう。実の妹が実の兄に色気なんかつくわけがない。
 「…ああ、そういうことか…」
 冷静になって考えてみれば、きっと何か相談したかったのではないか? 何か言いたげそうだったしな。
 梓は普段しっかりしているが年頃の女の子だ。悩みの1つや2つあってもおかしくない。それを誰にも言えずにモヤモヤしていたのだろう。
 そう考えたらなんか自分の中で勝手に解決した気がした。今日家に帰ったら相談に乗ってやるか。
 ---今日一日中そんなことをぶつぶつと考えていたらいつのまにか自分家まで帰って来た。
 「ただいまー!」
 俺は密かに心構えをしながら家のドアを開けた。
 「?」
 家からは誰も返事を返してこない。だがなぜだろう? 誰かいる気がするのだが?
 「……」
 急に俺の背中に悪寒が走った。俺の部屋から物音がしている。
 俺の部屋に俺自身が居ない時は基本、誰も入ってはいけないという暗黙の決まりごとがある。入るなら俺に連絡して一言断ってから入れている。
 有紗は俺が居る時以外は特に用がないはずだし梓は掃除しにきては来るが大抵俺が居る時だしちゃんと暗黙の決まりごとは1番理解しているはずだから勝手に入るなんてことはありえないはずだ。
 となると泥棒か? でもここ5階だぞ? わざわざこんな所にまで来る泥棒がいるか?
 「……」
 俺は恐怖心を抱きながら抜き足差し足忍び足で自分の部屋に向かって行った。
 「…スー…ハー…」
 自分の部屋の前まで来ると鼻息を荒くした声が聞こえてきた。ヤバい。俺の方も鼻息が荒くなりそうな程に緊張してきた。
 「…フー…」
 俺は気持ちを落ち着かせようと小さく息を吐き恐る恐るドアを開き覗き見るように顔を少しだけ出した。
 「!?」
 すると俺はとんでもない光景を目にしてしまったのだ。
 ---由佳さんと知り合ってから1週間が経ったがあの日以来、会うどころかすれ違うこともなかった。まあ別になんの問題もないのだけれど。前に住んでた大学生の人もそんな感じだったし。
 さて、その話は置いといて最近、妹のようすがかなりおかしいんだが。
 ---6日前、珍しく梓が風邪をひいた。本人は大丈夫だと言ったが頰を赤くして目がボーッとしてあまりにも見ていられなくなり俺と有紗が説得してなんとか休ませた。
 それから2日後、いつもの梓に戻ったと思っていたのだが、問題はここからだ。
 梓がやたら俺に接近してくるようになったのだ。台所で洗い物をしていたら息を荒くして俺の背後に立ってきたり、リビングのソファーでくつろいでいたら俺の隣に座っては軽く俺の太ももをちょこちょこ触れてきたりするようになった。
 なぜだろう? 妹相手にドキドキしている俺がいる。イカンイカン、実の妹に何を考えてるんだ俺は?!
 梓はたしかに類を見ない程に可愛い。だが俺は女子としてではなく妹として見てきたのだ。いや、本当はそう見てきたのだと思い込ませていたのかもしれない。急に色気付いてきた妹にドキドキしてしまっているのがその証拠だ。本当に最低な兄貴だな俺は。
 「いやいや、落ち着け俺! まだそうと決まったわけじゃない!」
 一回冷静になろう。実の妹が実の兄に色気なんかつくわけがない。
 「…ああ、そういうことか…」
 冷静になって考えてみれば、きっと何か相談したかったのではないか? 何か言いたげそうだったしな。
 梓は普段しっかりしているが年頃の女の子だ。悩みの1つや2つあってもおかしくない。それを誰にも言えずにモヤモヤしていたのだろう。
 そう考えたらなんか自分の中で勝手に解決した気がした。今日家に帰ったら相談に乗ってやるか。
 ---今日一日中そんなことをぶつぶつと考えていたらいつのまにか自分家まで帰って来た。
 「ただいまー!」
 俺は密かに心構えをしながら家のドアを開けた。
 「?」
 家からは誰も返事を返してこない。だがなぜだろう? 誰かいる気がするのだが?
 「……」
 急に俺の背中に悪寒が走った。俺の部屋から物音がしている。
 俺の部屋に俺自身が居ない時は基本、誰も入ってはいけないという暗黙の決まりごとがある。入るなら俺に連絡して一言断ってから入れている。
 有紗は俺が居る時以外は特に用がないはずだし梓は掃除しにきては来るが大抵俺が居る時だしちゃんと暗黙の決まりごとは1番理解しているはずだから勝手に入るなんてことはありえないはずだ。
 となると泥棒か? でもここ5階だぞ? わざわざこんな所にまで来る泥棒がいるか?
 「……」
 俺は恐怖心を抱きながら抜き足差し足忍び足で自分の部屋に向かって行った。
 「…スー…ハー…」
 自分の部屋の前まで来ると鼻息を荒くした声が聞こえてきた。ヤバい。俺の方も鼻息が荒くなりそうな程に緊張してきた。
 「…フー…」
 俺は気持ちを落ち着かせようと小さく息を吐き恐る恐るドアを開き覗き見るように顔を少しだけ出した。
 「!?」
 すると俺はとんでもない光景を目にしてしまったのだ。
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コメント
Qual
面白いです!更新待ってます(*^^*)