俺の高校生活に平和な日常を
第4章 #19「みのりからのご褒美」
 ---「ふ〜〜〜」
 気がつけば深夜0時を回っていた。部屋にこもってカーテンも閉めていたから外が真っ暗だと気づいたのは時計を見た後だった。こんなにテスト勉強をしたのは初めてかもしれない。
 「もうこんな時間になっちゃいましたか。困りましたね〜」
 「えっ?何が?」
 するとみのりは困ったような顔をし出した。
 「もう夜遅いですし1人で帰るには危なそうですね」
 「……はい!?」
 言っている意味は分かるがそれでも何を言っているのかよく分からない。何を言い出すのかと思えば『1人では帰れない』と言い出してきた。
 「いや…家すぐそこじゃあ…」
 「本当に困りましたね〜」
 今完全に誤魔化された!みのりの住むマンションは歩いて5分も経たない。まさかとは思うが…泊まる気満々か?
 「アンタの家すぐ近くでしょ!とっとと帰んなさいよ!」
 流石に煮えを切らしたようで有紗は物凄い剣幕で割って入ってきた。そういえば有紗も1度みのりの家に行ったことあったっけ。
 「あらあら、バレちゃいましたか。バレたら仕方ありませんね。今日の所は帰らしてもらいます」
 「お、おう…」
 すると思いの外引き際が早いみのり。もう少し粘ると思っていたがやけに聞き分けがいいな。
 「それではお二人共、おやすみなさい」
 そう言ってみのりは部屋を出て行った。気のせいかもしれないが彼女の出て行く際の後ろ姿が寂しそうに見えた。
 「…ちょっと見送りしてくるよ」
 俺は怒られる覚悟で有紗に言ってみた。
 「…好きにすれば」
 『わざわざ私に言わないでよ!』とでも言いたそうな怪訝そうな顔でこちらを見る有紗。何も言わなければ言わなかったで文句言ってくるだろうに。そんなことなど口にも出せず俺はそのままみのりを追う形で部屋を出た。
 ---「わざわざすいません」
 「いや見送りぐらい別に大したことないよ」
 俺は下まで見送りするとみのりは申し訳なさそうな顔をした。さっきまで図々しく泊まる気だった人の態度とはとても思えないが。
 「明日のテストお互い頑張りましょうね♪」
 「う、うん。そうだね」
 みのりは小さくガッツポーズの構えをした。こういうところは可愛いのだが油断すると何をするか分からないからとりあえず作り笑顔で返事を返した。
 「あ、あと」
 「ん?」
 俺が頭にハテナを出しているその時だった。
 「ん♡」
 「………」
 みのりの顔がかなり近づいてきたかと思うと彼女の唇が俺の頰と接触した。1度感じたことのある温もりが俺の頰に伝わってくる。
 「これは今日テスト勉強をいっぱい頑張った和彦君へのご褒美です♡」
 「………」
 みのりはにっこりと微笑んでいたが俺の頭の中は真っ白になっていた。1度経験したことのある行為だったが俺の脳ではまだ対処しきれないらしい。
 「ふふ♡それではまた明日」
 「………」
 「あ、うん」
 去り際の一言に上の空の状態で返す俺。そんな俺は暫くの間、その場で立ち尽くしていたのだった。
 気がつけば深夜0時を回っていた。部屋にこもってカーテンも閉めていたから外が真っ暗だと気づいたのは時計を見た後だった。こんなにテスト勉強をしたのは初めてかもしれない。
 「もうこんな時間になっちゃいましたか。困りましたね〜」
 「えっ?何が?」
 するとみのりは困ったような顔をし出した。
 「もう夜遅いですし1人で帰るには危なそうですね」
 「……はい!?」
 言っている意味は分かるがそれでも何を言っているのかよく分からない。何を言い出すのかと思えば『1人では帰れない』と言い出してきた。
 「いや…家すぐそこじゃあ…」
 「本当に困りましたね〜」
 今完全に誤魔化された!みのりの住むマンションは歩いて5分も経たない。まさかとは思うが…泊まる気満々か?
 「アンタの家すぐ近くでしょ!とっとと帰んなさいよ!」
 流石に煮えを切らしたようで有紗は物凄い剣幕で割って入ってきた。そういえば有紗も1度みのりの家に行ったことあったっけ。
 「あらあら、バレちゃいましたか。バレたら仕方ありませんね。今日の所は帰らしてもらいます」
 「お、おう…」
 すると思いの外引き際が早いみのり。もう少し粘ると思っていたがやけに聞き分けがいいな。
 「それではお二人共、おやすみなさい」
 そう言ってみのりは部屋を出て行った。気のせいかもしれないが彼女の出て行く際の後ろ姿が寂しそうに見えた。
 「…ちょっと見送りしてくるよ」
 俺は怒られる覚悟で有紗に言ってみた。
 「…好きにすれば」
 『わざわざ私に言わないでよ!』とでも言いたそうな怪訝そうな顔でこちらを見る有紗。何も言わなければ言わなかったで文句言ってくるだろうに。そんなことなど口にも出せず俺はそのままみのりを追う形で部屋を出た。
 ---「わざわざすいません」
 「いや見送りぐらい別に大したことないよ」
 俺は下まで見送りするとみのりは申し訳なさそうな顔をした。さっきまで図々しく泊まる気だった人の態度とはとても思えないが。
 「明日のテストお互い頑張りましょうね♪」
 「う、うん。そうだね」
 みのりは小さくガッツポーズの構えをした。こういうところは可愛いのだが油断すると何をするか分からないからとりあえず作り笑顔で返事を返した。
 「あ、あと」
 「ん?」
 俺が頭にハテナを出しているその時だった。
 「ん♡」
 「………」
 みのりの顔がかなり近づいてきたかと思うと彼女の唇が俺の頰と接触した。1度感じたことのある温もりが俺の頰に伝わってくる。
 「これは今日テスト勉強をいっぱい頑張った和彦君へのご褒美です♡」
 「………」
 みのりはにっこりと微笑んでいたが俺の頭の中は真っ白になっていた。1度経験したことのある行為だったが俺の脳ではまだ対処しきれないらしい。
 「ふふ♡それではまた明日」
 「………」
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 去り際の一言に上の空の状態で返す俺。そんな俺は暫くの間、その場で立ち尽くしていたのだった。
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