デイズ

鬼怒川 ますず

あいしあいしあう

僕と君は、その夜はキスで終わった。
次の展開などはない。
互いにそれだけで十分だった。

寝ている間向かい合いながら将来について話し合った。


もし結婚したら。
もし子供が生まれたら。
もし生活が苦しくなったら。

そんな会話をしていくうちに、次第に君は自分の理想の最期について語った。

君はたくさんの孫に囲まれて人生を全うしたい、その時僕よりも長生きがしたい。
僕はどうして僕よりも長生きしたいのか聞くと「私を守るショウくんが大切な人だからだよ。私は世界からショウくんがいなくなったらどうやってでも絶対に会いに行く。あの世でも何処でもだよ」と答える。

僕はそんな一途な君にキスをして。


「それだったら僕も同じだ。守るべき君がいなくなったら僕は会いに行く。何処でもだ」


お互いに笑いながら愛し合った。
君の笑顔を守る。

僕はそう心に決め、いつの間にか寝てしまっていた。

だが起きるまで僕らは無意識のうちに手を繋いでいた。


絶対に手離さないように。


そう信じて。


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