デイズ

鬼怒川 ますず

羨ましい

君と僕はお互いに胸の内を明かした。
そのおかげか、僕は君に心を許すようになっていった。

学校でのいじめも前日のあの発言もあって次の日には無くなり、それ以降僕と君は毎朝一緒に登校するようになった。

告白したのはもっと後の小学五年生の時だったが、僕と君はその時から互いに行動し、僕が行うことは必ず君もやるようになった。

僕の秘密はあれ以降一度も見せてはいないが、それでも君は変わらずあの時と同じ笑顔を向けてくれた。

あぁ、何て羨ましいんだ。
君を見て思うのはいつもこのような感情だ。
僕と違って、君は相変わらずクラスの人気者だった。
それは進学しても変わらない。クラスの中心でまとめ役はもう不変と言っても良いぐらいに。

超能力があっても無くても君は君だ。

僕とは反対で輝くばかりの眩しさがあった。

僕は変わらず友達を作らなかった。

中学3年までは。

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