異世界行ったら魔王になってたんだけど(以下略)
34 . ちょろいのはお前だ
「私はソレラ・アティマ、です。この子は精霊のラピ。エルフで精霊使い、なのですが、私は魔法を使う度に鱗片の記憶を失う、のです」
「そして私の父の遺産が各地のダンジョンに眠っているそうなのです、が」
「ここの地のダンジョンが最後、なのです。今まではこの髪飾りやピアスなどが、ありました」
「しかし、先日私一人で潜ったの、ですが。一番奥の扉が解読不可な古文で書かれており、古文が読めるとされる変え星、変え月の方に同行してもらおうかと思っているわけ、でした」
「そして先程、運良くお会いしました、ので。頼んでみた次第、です」
だ、そうです。
「あ、ソウデスカ」
「「「……」」」
「ちょっと、このような可愛らしい方がお願いしてるのになんてことなんですかこの人」
「シッ!聞こえてしまいますよお姉様!」
「確かに外道ですね…」
後ろがうるさい。
「手伝ってもいいけれど、私は魔王よ?私にとってのメリットはなに?」
「うわっ、外道ですよこの方」
「だから聞こえますって!」
「アイナ様がこんなにクズだとは…」
メリットがなければ私は意地でも動かない。そう告げるためにも敢えて冷たく言い放った。しかし、本当に後ろがうるさい。
「報酬は…そうですね、私を好きにしていい、ですよ」
「よしやろう」
美少女の願いはなにがなんでも引き受けて成功させてやる。
それが私、相澤藍那のモットーである。
「この人!!!!めっちゃちょろいですよ!なんですか?アイナ様ってもしかしてあっち系なんですか??」
「マイお姉様!流石に聞こえますってえぇ!」
「思ったよりもゲスやね…」
これで聞こえないと思っているのであろうか。
「と、とりあえずえぇと、お客様と魔王様、三姉妹様。お茶の用意ができていますのでこちらへ…」
おろおろとし目を伏せこちらを上目遣いでちらちらと見ている銀髪のメイド、クレアが声をかけてきた。
「流石だなぁ。ちゃんとした鬼のメイドは」
「ちゃんとしてない鬼のメイドとは誰か教えていただきましょうか」
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