異世界行ったら魔王になってたんだけど(以下略)

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29 . メイドの実家とは


「おいこら」

「はい?なんですかー?」
てくてくと後ろを歩くマイが惚けたような声で答える。アイに導かれるままに歩いてきたのだが…

見えてきたのは先日の武道会のエティペドゥ邸より劣らないのではないかと思えるほどの豪邸。白い汚れひとつない壁に昼下がりの太陽が反射し眩しい。青を基調とした木枠や石で綺麗な外装となっていて、大きな噴水を中心として円を描く花々な庭が美しい。…これが使用人の実家なのだろうか。
「…ねぇ、アイ。ここがあんたらの実家…なの?」
「?、そうでございますが」
それが何か、と言うような顔でチラッとこちらを見るとまた歩き出した。いや、そりゃそうだろう。馬車が用意されている時点でそうなのではないかと薄々思っていた。
「どういうこと?なんでこんな広いの…」
呟いた私を見てメイが後ろから口を挟んだ。
「あれ〜?アイナ様、最初にお姉様が言ってませんでしたっけ。メイデス家は側近華族ですよ〜」
側近…華族!?
「正式にはアンドレア・メイデス家なのですが、様々な貴族や王族の側近、メイドとして子を育成し輩出していく言わば名門の家です」
「その為私達の従姉妹や又従姉妹は先日行ったメイデス家からエティペドゥ家のお屋敷で少し顔を合わせましたよ!久しぶりだったのですが美人になっててびっくりです!」
二人の説明に心の中で感謝すると、又いつものように質問していく事にした。
「なに、女しか生まれないわけ?」
「はい。かならずとびきり美人の女の子が生まれるのですよ〜。まぁ婿養子を迎える事になるのですが…。しかし知力も高く鬼人ということもあり武闘的にも高いので特別に教育して数々の凄い人を出してる訳です〜」
メイの答えに何かが引っかかった。
知力が…高い?
「な、なんですかアイナ様。そんな見つめないでくださいよ」
チラリとマイを見るがどうにもというか全然そのようには見えなかった。
「なんでそんな可哀想なものを見るような顔をするんですか!?何度も何度もやめてくださいよおおお!」
「あだだだだだだいたいいたいいたやめやめろやめろやめろぉ!」
またもやマイの全力の肘突きが炸裂し大ダメージをうけた事は言うまでもない。

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