異世界行ったら魔王になってたんだけど(以下略)
5 . 鉱山都市 ティベリアス
「「「「魔王様ようこそおいでになりました」」」」
列車から降りたとたん無数の執事たちに囲まれた。その合間から駅のホームの外に居る大勢の人々が見える。口々に魔王様万歳だとか、魔王様だとか言ってるのが耳に入ってきた。
なにこれ楽しい。体がこそばゆい。 すると執事の人混みをかき分け人一倍大柄な執事が頭を下げ口を開いた。
「ようこそおいでなさいました。魔王御一行様。我らの主が屋敷でお待ちです、馬車にお乗りください」
凄い待遇だなと感心しながら促されるまま歩くと駅を出たところのすぐそこにお高そうな馬車が登場する。白で統一されためちゃめちゃ高級感あふれる馬車だ。少しでも壊せばいくら払えばいいかわからないほど高級そう。引いてる二匹の馬は毛並みが太陽にキラキラ光っている白馬でまるで絵に描いたような光景だった。
「す、凄いです! 私白色のドラニンに乗るのは初めてです!」
後ろで歩いていたマイが興奮したようにつぶやく。一見普通の馬なのだがよく見れば踵から鋭そうな棘が出ていたり尻尾がなんだか固そうだったりただの馬じゃなくてドラニンというようだ。可愛い名前だなおい。
「どうも」
扉を開けてくれた一人の執事に礼を言うと中に乗り込んだ。ソファーはとてつもなく柔らかいし手触りも抜群だった。 
「すっご...…」
生まれてこのかた馬車に乗るのも初めてだしこんなものに乗るのも初めてだった。
「凄いですよね! 私感動です!」
「ちょっと黙って」
アイに制されシュンとしたマイは馬車が動き出すとキラキラとした目で窓にかじりついてた。チョロいなお前。
「しかしメイは楽しみです! あの姿を見たことがある人はあまりいないというライン様を見れるのですから!」
「まぁ少し私も気になります」
「アイナ様! みんな私達に手を振ってますよ! アイナ様もどうですか!?」
窓の外に向けてにこやかに手を振っているやっぱり空気の読めないマイさんは黙ろうか。かといって私もいい意味で注目されるのは好きだ。少しぐらい…...いいだろう。チラッと窓を見ると凄く幸せそうな顔をして笑っているマイの顔が反射して殆ど外が見えなかった。ちくしょう。
「…...?」
ふと一瞬窓の外に見えたのは人混みとそれから少し離れた影にいる口元だけ見えるおかしな仮面をつけて赤のフードを被っている人。その人は私と目があったのに気がつくと路地裏に駆け込んで消えた。
「(...…ま、いっか)」
 馬車の窓は相変わらずこちらを見ている人混みを映していた。
列車から降りたとたん無数の執事たちに囲まれた。その合間から駅のホームの外に居る大勢の人々が見える。口々に魔王様万歳だとか、魔王様だとか言ってるのが耳に入ってきた。
なにこれ楽しい。体がこそばゆい。 すると執事の人混みをかき分け人一倍大柄な執事が頭を下げ口を開いた。
「ようこそおいでなさいました。魔王御一行様。我らの主が屋敷でお待ちです、馬車にお乗りください」
凄い待遇だなと感心しながら促されるまま歩くと駅を出たところのすぐそこにお高そうな馬車が登場する。白で統一されためちゃめちゃ高級感あふれる馬車だ。少しでも壊せばいくら払えばいいかわからないほど高級そう。引いてる二匹の馬は毛並みが太陽にキラキラ光っている白馬でまるで絵に描いたような光景だった。
「す、凄いです! 私白色のドラニンに乗るのは初めてです!」
後ろで歩いていたマイが興奮したようにつぶやく。一見普通の馬なのだがよく見れば踵から鋭そうな棘が出ていたり尻尾がなんだか固そうだったりただの馬じゃなくてドラニンというようだ。可愛い名前だなおい。
「どうも」
扉を開けてくれた一人の執事に礼を言うと中に乗り込んだ。ソファーはとてつもなく柔らかいし手触りも抜群だった。 
「すっご...…」
生まれてこのかた馬車に乗るのも初めてだしこんなものに乗るのも初めてだった。
「凄いですよね! 私感動です!」
「ちょっと黙って」
アイに制されシュンとしたマイは馬車が動き出すとキラキラとした目で窓にかじりついてた。チョロいなお前。
「しかしメイは楽しみです! あの姿を見たことがある人はあまりいないというライン様を見れるのですから!」
「まぁ少し私も気になります」
「アイナ様! みんな私達に手を振ってますよ! アイナ様もどうですか!?」
窓の外に向けてにこやかに手を振っているやっぱり空気の読めないマイさんは黙ろうか。かといって私もいい意味で注目されるのは好きだ。少しぐらい…...いいだろう。チラッと窓を見ると凄く幸せそうな顔をして笑っているマイの顔が反射して殆ど外が見えなかった。ちくしょう。
「…...?」
ふと一瞬窓の外に見えたのは人混みとそれから少し離れた影にいる口元だけ見えるおかしな仮面をつけて赤のフードを被っている人。その人は私と目があったのに気がつくと路地裏に駆け込んで消えた。
「(...…ま、いっか)」
 馬車の窓は相変わらずこちらを見ている人混みを映していた。
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