遅熟のコニカ
17「マジョノユイノウ」
「コーニカ!コニカコニカコニカ!」
いきなり扉を勢い良く開け、大声でコニカの名前を叫んだら、ヒルコは、分厚い本を五冊程ベッドの上にへと並べる。
「なんなんだ、いきなりうるさい」
コニカは、一連の流れをただ見ることしか出来なかった。
いや、別に止める理由もなかったので下手に関わりたくなかった。
「今日は勉学の日だ! 先日言った魔女というものについて、理解を深めていってほしい」
と、ヒルコは一冊の本をぺらぺらと捲ってみせて、コニカに知識への探求心を掻き立てようとするが、ナニカはそこまで乗り気でもないし、ナニカは本を読むのが苦手だった。
時間はかかるし、その時間があればどれだけ鍛練出来るか、という思いがあり、会社の規程や規則が書いてある本ぐらいしか、最近まともに本を読んでいない。
「……こういうのは、お前から聞いた方が覚えやすい気がするのだが」
本を読むのが嫌だった、ましてや一冊一冊が、辞書のように厚い。
その本の目次すらコニカは読みたくなかった。
しかし、その言葉はヒルコにとってとても嬉しい言葉だった。
「そうか!そうか!それじゃあこれは邪魔だな!」
ベッドに並べた分厚い本を、一冊だけ残して乱雑に床に落とすと、コニカの足元にへと馬乗りになり、その本をコニカにへと渡す。
「この本はお前が書いたのか?」
興味なさそうにぺらぺらと捲り、なにも書いていない表紙と裏表紙を見ては、嫌そうに目次を開く。
「いや、我輩の同胞、まぁ魔女の子孫だな。ちなみにその本には魔女の力があしらわれていてな、見るものによって挿し絵が入っていたり、文章が少なくなったりなどの効果があるんだ」
つまり、文章が山のようにあり、挿し絵が全くないということは、全く効果が表れていない、そうコニカは思った。
「まぁどんな差があれ、書いてあることは同じだ」
コニカはなぜ私に限って、そう思った。
「目次に魔女の特徴があるだろう、そこを開いてくれ」
39と書かれていたので、おおよそ39であろうページを開くと、43ページだったので若干イライラしながら39ページを開く。
「魔女の特徴は、基本的にない、つまり目視で判断する事は、基本的には出来ない」
出来ないのであれば、わざわざ魔女の特徴と銘打って目次分けする意味がないのでは、とコニカは思う。
「しかし、身体的変異が起こる場合がある、その場合見た目ですぐ分かる」
「ほぅ……つまり世間一般的に言う奇形というやつか」
奇形という物をコニカは、何度も見たことはあるが、1度も奇形という事が、実は何かと関係あるのではと思った事など無かった。
ただ哀れむだけだった。
「奇形……いささかその表現は似つかわしくない物と思うが、まぁいい」
ヒルコは若干苛立ったのか、目元が少しぴくついた。
しかし、だからと言ってヒルコは教える事はやめない。
「まぁ他にも識別する方法があるのだが次に行こう」
「魔女の力というページを開いてくれ」
コニカは生徒のようにその言葉を聞くと直ぐ様、本にへと目を向けて目次に書かれていたページ数は96、今度こそ一回で開こうとするが開いたページは128。
若干イライラしながら開けば、今度こそ96とページの端に書いてある。
「魔女の力とは、魔法ではない。か、つまり貴様が見せた物の事か」
コニカは、魔法という物は、あまり詳しく知らないが、火を操ったり、物を凍らせたりの、若干簡単そうな物とコニカは思っている。
つまり、コニカの中ではあれは魔法ではないと思っている。
「そうだな。特徴として、魔女の力という物とは、第二世代に受け継がれる。それを我輩達は遺される能力、遺能と呼んでいる」
いきなり扉を勢い良く開け、大声でコニカの名前を叫んだら、ヒルコは、分厚い本を五冊程ベッドの上にへと並べる。
「なんなんだ、いきなりうるさい」
コニカは、一連の流れをただ見ることしか出来なかった。
いや、別に止める理由もなかったので下手に関わりたくなかった。
「今日は勉学の日だ! 先日言った魔女というものについて、理解を深めていってほしい」
と、ヒルコは一冊の本をぺらぺらと捲ってみせて、コニカに知識への探求心を掻き立てようとするが、ナニカはそこまで乗り気でもないし、ナニカは本を読むのが苦手だった。
時間はかかるし、その時間があればどれだけ鍛練出来るか、という思いがあり、会社の規程や規則が書いてある本ぐらいしか、最近まともに本を読んでいない。
「……こういうのは、お前から聞いた方が覚えやすい気がするのだが」
本を読むのが嫌だった、ましてや一冊一冊が、辞書のように厚い。
その本の目次すらコニカは読みたくなかった。
しかし、その言葉はヒルコにとってとても嬉しい言葉だった。
「そうか!そうか!それじゃあこれは邪魔だな!」
ベッドに並べた分厚い本を、一冊だけ残して乱雑に床に落とすと、コニカの足元にへと馬乗りになり、その本をコニカにへと渡す。
「この本はお前が書いたのか?」
興味なさそうにぺらぺらと捲り、なにも書いていない表紙と裏表紙を見ては、嫌そうに目次を開く。
「いや、我輩の同胞、まぁ魔女の子孫だな。ちなみにその本には魔女の力があしらわれていてな、見るものによって挿し絵が入っていたり、文章が少なくなったりなどの効果があるんだ」
つまり、文章が山のようにあり、挿し絵が全くないということは、全く効果が表れていない、そうコニカは思った。
「まぁどんな差があれ、書いてあることは同じだ」
コニカはなぜ私に限って、そう思った。
「目次に魔女の特徴があるだろう、そこを開いてくれ」
39と書かれていたので、おおよそ39であろうページを開くと、43ページだったので若干イライラしながら39ページを開く。
「魔女の特徴は、基本的にない、つまり目視で判断する事は、基本的には出来ない」
出来ないのであれば、わざわざ魔女の特徴と銘打って目次分けする意味がないのでは、とコニカは思う。
「しかし、身体的変異が起こる場合がある、その場合見た目ですぐ分かる」
「ほぅ……つまり世間一般的に言う奇形というやつか」
奇形という物をコニカは、何度も見たことはあるが、1度も奇形という事が、実は何かと関係あるのではと思った事など無かった。
ただ哀れむだけだった。
「奇形……いささかその表現は似つかわしくない物と思うが、まぁいい」
ヒルコは若干苛立ったのか、目元が少しぴくついた。
しかし、だからと言ってヒルコは教える事はやめない。
「まぁ他にも識別する方法があるのだが次に行こう」
「魔女の力というページを開いてくれ」
コニカは生徒のようにその言葉を聞くと直ぐ様、本にへと目を向けて目次に書かれていたページ数は96、今度こそ一回で開こうとするが開いたページは128。
若干イライラしながら開けば、今度こそ96とページの端に書いてある。
「魔女の力とは、魔法ではない。か、つまり貴様が見せた物の事か」
コニカは、魔法という物は、あまり詳しく知らないが、火を操ったり、物を凍らせたりの、若干簡単そうな物とコニカは思っている。
つまり、コニカの中ではあれは魔法ではないと思っている。
「そうだな。特徴として、魔女の力という物とは、第二世代に受け継がれる。それを我輩達は遺される能力、遺能と呼んでいる」
「ファンタジー」の人気作品
-
-
3万
-
4.9万
-
-
2.1万
-
7万
-
-
1.3万
-
2.2万
-
-
1.2万
-
4.7万
-
-
1万
-
2.3万
-
-
9,625
-
1.6万
-
-
9,533
-
1.1万
-
-
9,293
-
2.3万
-
-
9,139
-
2.3万
コメント