話題のラノベや投稿小説を無料で読むならノベルバ

幽霊女子小学生が俺の家に居候することになった

片山樹

1

この話を語る前に一言。
『今なら、まだ引き返せる』とだけ、一応伝えとく。それでもいいと思うのなら、話を聞いてほしい。俺がこの話を書くのは、実際を言うと心の底に残る罪悪感とか自分の心の傷を癒やす為だ。ただの自己満足っていう形だから結構話は俺の都合通りに動いている。
最後に一言。
『もう、君は引き返せない』

✽✽✽
この話をする前に少しだけ俺の説明をさせてくれ。

俺の名前は佐々ささき風香ふうか。名前から察するに女性だと思った奴はすまん。俺は『男』だ。当時、俺の身長は172で体重は60ぐらい。

では、話を聞いてもらいたい。

今から四年前ぐらいの夏。

俺はある女の子の幽霊に出会った。

ここで皆様方は『は?』とか『こいつおかしいの?』とか思うかもしれないが、俺には見えたんだ。別に俺は特別幽霊が見える様な体質では無い。だが、見えたのだ。見えてしまったのだ。本当は見えてはいけない存在なのに。

その女の子に出会ったのは普通のどこにでもあるような道端。そんな道端で彼女は立っていた。背中には大きいランドセルを背負い、通る人々を凝視するように睨みつけている。そんなに見るものだから通行人がなぜ素通りするのか気になったのと俺自身がこの女の子に興味を持ってしまった事が全ての始まり。

「ねぇ、君何してるの?」

「貴方……私が見えるんですか?」

彼女は涙を流しながらそう言った。

「もちろん、見えるよ。それよりもハンカチ、貸そうか?」

俺はこの時察した。

この女の子にとって、見える存在というのは『喋りかけてくれた人』。つまり、彼女は今までここに立っていたが誰からも喋りかけられなかったということか。それと今泣いているという事は迷子なのだろう。

俺という優しいジェントルマン様な人間が喋りかけてくれた事で心の底に隠していた怖さが出てしまったのだろう。

「うぅ……うぅ……」

「もう、大丈夫だよ。大丈夫だから」

俺は彼女の頭をヨシヨシしながら言葉をかける。ちなみにこれは完全犯罪だ。

「ありがとう……ございます」

「おぉ、これぐらい大丈夫だよ」

そんな時だった。

「貴方、何やってるんですか?」

大人可愛いという売り文句が似合いそうな美人が俺に喋りかけてきた。年齢は多分俺と一緒か、何歳か上。化粧で人は変わるので何とも言えないのが事実。

「いや、普通に考えてこの女の子と喋っているわけだが……」

「あのあまり関わらない方がいいですよ……」

「はぁ? 迷子なんだぞ! こんな可愛らしい女の子に向かってよくそんな事が言えるな!」
人間って見た目で決めてはいけない。
こんなクソ女もいるからな。

「この女の子は迷子でも人間でもない。そこにいるその女の子は☓☓よ」

「あんたが何言っているのか俺は理解できないね。寧ろ、理解したくないね」

「ふぅ〜〜ん。まぁ、わかった。私は一応、忠告したから貴方がどうなっても知らないわよ」

彼女はそう言って、俺の前から姿を消した。

「よし、俺が絶対におうちに帰らせてあげるから一緒に警察に行こうか」

「うぅぅん。いいの」首を振って、俺の問いかけに拒絶した。絶対に行きたくないらしい。

「どうして?」

「だって、私幽霊だから……周りの人に見えないから」

「幽霊女子小学生が俺の家に居候することになった」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「現代ドラマ」の人気作品

コメント

コメントを書く