東方魔人黙示録〜番外編〜

怠惰のあるま

二人っきりの誕生日


朝起きた俺は布団の上で拘束されています。
そして、イラとリティアはおらずパルスィだけがおり俺の上に跨っていた。
うん。もう驚かんぞ。

「パルスィさん? これはどうゆうことだい?」
「拘束」
「見ればわかるわ!!」

何なの? 俺の誕生日には拘束しなくちゃいけない決まりでもあるの? それともあれか。誕生日プレゼントが拘束プレイだとでも言いたいのか? だとしたらふざけんな!!

「もっと平穏な誕生日にできないのか!?」
「あなたなら拘束される方が喜ぶと思って」
「何その偏見!」
「いいじゃない。最近、出番少ないし」
「メタい」

しかし、今回はどうしたんだ。縛られる理由なんてないぞ。まだ! 何もしてないぞ。

「一番の理由は邪魔される前にあなたと二人っきりになりたかったの」
「なんだ。そんなことか」
「そんなことって...」
「お前が二人っきりになりたいって言えば全力で二人っきりになるぞ」

俺だってパルスィと二人っきりになりたいんだよ。イチャイチャしたいんだよ! 

「でも、現実的には無理でしょ?」
「うん」
「はぁぁ...まあいいわ。今のうちにイチャイチャすればいいだけよね」
「拘束解いて」
「やーだ」

そう言ってパルスィは俺に覆い被さるように抱きついてきた。

『暑い...』

俺とパルスィが同時に呟いた。まあ、仕方ない。時期的には夏だからな。陽射しが当たらず地底とは言えマグマが近くにあるんだ。尋常な暑さじゃねえ...

「一旦離れよう?」
「やだ...暑いけどこうしてたい...」
「俺、汗出てきたんだけど?」
「ホントだ」

そう言いながらさっきよりも強く俺に抱きついてきた。

「あの? だから汗が出てるんだって」
「アルマの汗なら別に気にしない」
「いや、俺が気にするんですが」

パルスィの服に俺の汗が染みるのを見るとなんとも言えない恥ずかしさがある。ああ...誰か助けてくれない?

「大丈夫。今日は誰も助けこないから」
「え?」
「み〜んな眠らせちゃった」
「ホワイ!?」
「なので今日1日二人っきりです」

おいおいおい? 待て待て待て!?
眠らせちゃった、だ!? なにをやらかしてんだこの子は!?

「嫌だった...?」
「嫌ではないが...あのさとり様をどうやって眠らせた?」
「首の後ろをトンッ! って」
「こわっ...!」
「そうゆうわけで....」

パルスィは俺に顔を息がかかる程の距離まで近づけて高揚した表情で言った。

「お誕生日おめでとうアルマ...今日1日...楽しもうね...?」

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