東方魔人黙示録〜番外編〜

怠惰のあるま

毘沙門天代理と魔王



地上の命蓮寺へと向かった天邪鬼兄妹と橋姫とキスメ。
半日経って命蓮寺へと到着したのだが...聖がいなかった。どうして彼女がいないとダメなのか。

「キミに船を貸す気はない!!!」
「いいじゃねえかよ!ケチ!!」

毘沙門天の代理。寅丸星がいるからだ。
天邪鬼兄はとことん彼女に嫌われている。理由は双方共に性格が苦手。
聖がいれば船という言葉だけで貸してくれただろう。親バカだからね。

「本当に堅いよな。そんなだから周りの人間に厳しいって言われんだぜ?」
「うぐっ!?キ、キミだって勤勉さが足りないんじゃないか!?」
「ぐっ...!お、俺は怠惰欲だ!勤勉がなくて当然だ!」
「じゃあ僕も毘沙門天の代理だ!真面目で当然!」

ぐぬぬぬ...と両者がにらみ合う中、お茶を啜りながらパルスィ達は眺めていた。
村紗は茶菓子を食べながら言った。

「あの二人って.......まるっきり正反対だよね」
「そうかしら?ある意味、似てるわよ?」
「どこ...?」
「意地っ張りなところ」

皆が納得した。
二人は結局。聖が戻ってくるまで意地の張合いをしていた。
天邪鬼妹はというとぬえと一緒に命蓮寺の中で遊んだ。とても嬉しそうにしてたそうだ。







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