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闇夜の世界と消滅者

三浦涼桜

零話 プロローグ

 朝とは自然にやってくるものである。
 それは人間の事情など知ったことではないという風に、やってくる。
 ではもし、朝が来なかったらどうなるだろうか。
 まず、太陽がない状態では、今の地球は寒冷期に入ることになる。

 だが、この世界は寒冷期に入らなかった。
 その代償として、この世界には二度と、太陽が姿を見せることはなかった。
 太陽の光のない世界は、現代人である俺たちには厳しすぎるものだった。
 けれど、俺たちはその世界で必死に生きた。

 互いに手を取り合い、協力して生きていく。
 それが仲間だろ、と友人に言われたことをよく覚えている。
 その言葉は、あまりに眩しすぎるもので。
 当時あまり友達がいなかった俺は、

 ある時、俺は裏切られたんだ。
 突然だった。
 その裏切りから俺は、他人を信じることができなくなった。
 いや、他人だけならまだよかったのかもしれない。

 俺は全てを信じることができなくなった。
 俺自身も、信じることができなくなった。
 すべてを信じられなくなってから、いったいどれほど経っただろうか。
 俺は、俺を裏切ったやつらに復讐することにした。

 運がいいことに、あいつらはすぐ近くを拠点としていた。
 記憶がないからわからないが、おそらく1年以上たっているのだろう。
 その証拠に奴らは俺のことを忘れているようだった。

 その日がすべての始まりだったのかもしれない。
 俺はそこにいた人間すべてを皆殺しにした。
 ある者は素手で。
 ある者は刃物で。
 ある者は首を絞めて殺した。

 たった30分で全員が俺の手によって死んだ。
 俺の心に残った感情は、罪悪感でもなく、喪失感でもなく。
 ただ、優越感が残った。

 さて、ここまでの話を聞いて、諸君らに問いたい。

 すべてを失うにはまだ早く。
 すべてを取り戻すには遅すぎた、こんなくそったれな世界で。
 諸君らは、どうやって生き残る……?

 

 



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