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目の前に天使が現れたので日記を付けてみた

りょう

七日目⑥ また会う時まで

 桐葉が休憩を終え、仕事に戻ったので僕とユリエル二人だけが残った。

「もう、何でどちらかに決められないんですか」

「いや、だって、いきなりあんな話されても決められるわけないじゃん」

「ヘタレですね、裕太様は」
  
「誰がヘタレだ!」

 結局僕はあの場で答えを決められる事はできなかった。こういうのをヘタレと言うのは認めなくもないけど、ユリエルだけには言われたくない。

「正直な気持ちはどうなのですか? 裕太様」

「それは僕も、桐葉が好きだったけどさ」

「だった?」

「あ、いや、何でもない。それよりユリエル、大切な人とか言っていたけどあれは」

「あ、私ソフトクリーム食べたいです」

 僕の言葉をまるで無視するかののように、近くのソフトクリーム屋を指差すユリエル。そういえばここに来てから何も食べていなかったっけ。

「仕方ないな。何味が食べたいんだ?」

「全部です」

「無理です」

「何でですか!」

「それはお店の人に言ってください」

 今日の一件は、このまま何事もなく終わった。気がつけば何故水着を買いに来たのかを忘れてしまうくらい、濃い時間を過ごす事になった。

(桐葉には悪い事したな……)

 また会える機会はあるだろうか。

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