目の前に天使が現れたので日記を付けてみた

りょう

三日目④ ひねくれ天使

 そのよる、天使は先ほどの黒歴史について部屋の隅っこでいじけていた。

「もう裕太様はいじわるです。何で止めてくれなかったんですか」

「止める前にユリエルが勝手に出て行ったんじゃないか。僕は何も悪くない」

「ああ、もうお嫁に行けない」

「ユリエルをお嫁にもらってくれる男なんていな」

 近くにあった本を投げつけられました。

「そんなにいじけなくてもいいじゃん。僕も少し悪いことしたって思っているんだからさ」

「そう思っているならここで土下座してください」

「ど、土下座?」

「謝意があるなら示してください」

 まるで僕が全ての原因だと言いたいような様子のユリエル。いや、そもそも寝坊を続けなければ、こんな罰ゲームは行われなかった。それを忘れないでほしい。

「ああせめて、もう少し目立つ色のメイド服を着たかったなぁ」

「そこなの?!」

 何故だか知らないけど、ユリエルはメイド服を気に入ってしまったらしい。僕はやれやれと思いながらも、次の罰ゲームを考えたのであった。

「はだかエプ……」

「いくら罰ゲームでも私はそこまでは絶対にしませんからね!」

 天使の裸エプロン、これは楽しみかもしれない。

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