転生先は現人神の女神様

リアフィス

26 従魔登録と魔導弓

シードラゴンの肉を使ってハンバーグもいいが……。
あー、グラタンもいいな。グラタンなら作れるな。よし、夜はグラタンにしよう。
シチューは昔に迷い人が教えたらしいが、グラタンは無かったな。

……そろそろ起きるか。
ベアテが起きてから『聖魔糸』と『聖魔布』の確認。更に服のデザインを話して1日が終わった。
私は眺めているだけだったが。

今日の朝はさっぱり行こう。
パン、ハム、チーズ、好きな野菜挟んで食え!
ハムじゃなくて焼いた肉でも可。
それを言った瞬間、容赦なく肉を要求してくる精霊達である。
こいつらに朝からがっつりはキツイとか無いからな。いや、私もないが。
まあ、精霊達は1人が食べるサイズが小さいから、あれなんだけど。

そう言えば、我が家の食事事情だが。
ベアテも基本的には食べる必要がある……が、従魔になると食事量は減るようだ。
一部特殊な魔物を除けば、基本的に雑食らしい。
特殊な魔物の例としては、ファーサイス南にある港街で保護? 養殖? しているソルトクラブと言う魔物がそうだ。
海水を取り込み、副産物として塩を作り背負う魔物。
見た目は1メートルぐらいと大きめなヤドカリだ。ヤドカリと言う種族名に全力で喧嘩を売った生態系だが、見た目は……でかいヤドカリだ。
宿を借りるとはいったい。塩を背負うせいで、天敵だらけのようだがな。
本人超弱いし。
ファーサイスの塩は基本こいつ産。奴らからすれば家を奪われ続けてる訳だが、食われるよりはマシなのか? 本人達からしたら、どっこいどっこいか。

まあ、ヤドカリ……ソルトクラブはともかく。
従魔は多少の栄養と魔力があれば問題ないそうだ。
契約精霊達は精霊なので、食事自体が必要なし。食べてるのは完全に趣味。
ブリュンヒルデ、ジェシカ、エブリンは人間なので必要、といったところ。
私は好きな料理を作り、食べ。侍女の3人に教える。


ご飯を食べたし、ベアテを連れて冒険者ギルドだな。
従魔登録と、森をどうするのか聞きに行こう。

「ベアテ、ギルドに行くわよ」
「はい」
「じゃあ、行ってくるわ」
「行ってらっしゃいませ」

ベアテを連れて冒険者ギルドへと歩いていく。



「……あの、歩いて行ったのですが……」

てっきり"ゲート"で行くとばっかり思っていた3人である。
契約前から縮んだとは言え、2メートル中盤はあるアラクネが王都を歩けば……。

「……あの、騒がしい気がするんですが……」
「そりゃあ、当然でしょうジェシカ」

2人が話す中、ブリュンヒルデは1人頭を抱えていた。



今日もパトロール中の治安部隊。
いつも通りと言うか、魔導城壁ができてからと言うもの、非常に楽になった。
しかし、人が多いので喧嘩はどうしてもある訳で、今日も職務を真っ当している。
そんな中……。

「何か、騒がしいな?」
「だな、なんだ?」
「……何か、目に入っちゃダメなやつが見える気がするんだが?」
「おかしいな、今日も体調は悪くないはずなんだが……」
「……って! やべぇだろあれ!」
「行くたくねぇ……」
「ルナフェリア様絡みでありますように!」

とか話しつつも、ちゃんと走っていく騎士達である。
そう、アラクネの方へ向かって……。

「どけー! お前らー!」
「すまん! 通してくれ!」
「治安部隊のお通りだー!」

人混みをかき分け急いで近づく騎士達。
近づいた騎士達の目に映った物は……。
アラクネによじ登る少女の姿だった。

「……うん、良かった」
「ああ、そうだな」
「ルナフェリア様絡みで本当に良かった」

一気に脱力する騎士達であった。
アラクネと言う時点で爵位持ちである。
爵位持ちは強さが桁違いのため、町中から戦闘が始まった場合、間違いなく半壊、下手したらそのまま滅亡である。

とは言え、聞いていく事は聞いておかなければならない訳で。

「えっと、ルナフェリア様?」
「ん……? ああ、騎士達。私の従魔のベアテ。よろしくー」
「えっと、アラクネの従魔で、名前はベアテ……っと。黒のロング、赤い瞳、褐色の肌。蜘蛛の方が黒い毛に赤いラインか……」

騎士の1人がベアテの見た目をメモしている。

「俺、アラクネ始めて見た」
「俺も始めてみた」
「俺も初めてだが、そもそも見たことあるやつの方が少ないだろ」

そんなこんなしているうちに、ゾロゾロと治安部隊が集まってくる。

「うおお、でけぇ……」
「何が元だ? これ……」

近づいてきた騎士達が、ベアテを見て驚き、ルナの姿を確認して冷静になり、ゆっくり観察している。

「今から冒険者ギルド行って従魔登録してくるわ」
「分かりました。我々は今メモした事を知らせて来ます。一応誰か付いて行ってくれ」
「おう、任せろ」

両脇に騎士を連れて移動を始める。3人一組なので、計6人だ。



私の後を付いてこさせるんじゃ遅いから、乗せてもらって行こうと思ったんだが、騎士達が先導するようだし意味なかったかね? 私に合わせるよりは早いか。
騎士達に先導されれば騒ぎも最小限になるだろうし、良しとするか。
いくら大通りが広いとはいえ、でかいから通るのは面倒だな。
今回はお披露目の意味もあるのでわざわざ歩いている訳だが、次からは転移とかにするべきか。
《従魔魔法》にある"サモン"で呼べるしな……。

にしても、ベアテは乗り心地がいいな。ほとんど揺れない。
蜘蛛だからか、《身体制御》が最大だからか、はたまた両方か。

「ルナフェリア様、橋はどうします?」

あー、サイズ的に橋は無理だな。

「向こう側にスペースを作ってくれる?」
「分かりました」

ベアテは《跳躍 Lv9》の《身体制御 Lv10》持ってるから、跳べばいいな。

「そのぐらいでいいわ。ベアテ」
「いきます」

体が沈み、ぴょんっと軽くジャンプして、騎士達によって確保されたスペースに音もなく着地する。
やっぱこの程度は軽いか。普段は森で木から木へ、音もなく飛び移っていたようだし。
流石アサシンスパイダーの最終形態。

そうしてギルドの前に到着したが……入り口的に入れそうにないな。

「これはどう見ても無理ね。ちょっと待ってて」
「一応あそこが従魔の待機スペースになります」
「分かりました」

建物の横にちゃんとそれなりのスペースがあるようだ。ベアテで半分ぐらい埋まるけど。
……先にいた従魔がめっちゃ怯えてるわ。すまんな、頑張ってくれ。

ギルドの扉を開け、とことこと入っていくと……中は戦場だった。
ああ、時間的に忙しい時間か。ミスったな。さっさと済ませてしまおう。
冒険者達がボードに群がって受付が空いているうちにな。

「おはようございます。ルナフェリア様」
「ええ、おはよう。従魔登録と東の森について聞きたいのだけれど」

丁度空いたテアさんの所に言って聞く。

「従魔用のリングはサイズがありますけど、どうしますか?」
「人ぐらいのでいいわ」
「分かりました。……こちらですね。東の森は早くとも準備に1月はかかるだろうと言ってた気がします」

ふむ……。流石にまだ正式には決まってないか。数日空けてまた来るかな。
テアさんにリングの代金を払ってさっさと撤退する。

「ベアテ、これをどちらかの腕? に付けなさい」
「では左に」

ステータスリングと同じように、付けさせる。
と言うか、従魔用とか言ってるけど、ステータスリングと大差無さそうだ。
ステータスリングとの違いは装着条件ぐらいじゃないかね……。

さて、要件は済んだし帰ろうか。

「ベアテ、帰るわよ」
「分かりました。お乗り下さい」

ベアテと移動する場合は乗せてもらうのが基本になりそうだ。
でかいから早いし、乗り心地いいからなぁ。

「ところで、貴女どうしたい?」
「……どうしたいとは?」
「戦うのが好きと言うわけでも無さそうだし、どちらかと言えばのんびり過ごすのが好きかしら?」
「そうですね……。縄張りに入ってきた者以外となると、食事ぐらいでしたね」
「そう……。なら、お留守番と《裁縫》でも頼もうかしら」
「それだけで良いのですか?」
「良いのよ。《裁縫》が重要かしら? 私、服の実物持ってないのよね。どれも魔力だから」
「『聖魔布』で最高の服をお作りいたします」
「ええ、それについては期待してるわ」
「おまかせを」

じゃあ、ベアテはこの方向だな。お留守番と《裁縫》係。
縄張りは土地になるんだろうけど、土地には結界張ってあるし、その辺りは大丈夫だろう。
来客の対応も頼もうか。普段は侍女でいいけど留守の時とか。
気に入らない態度だったら好きにさせてしまおう。爵位持ち確定のアラクネに喧嘩売るやつが悪い。
その辺り、この世界は自業自得だからな。
そもそも来客とか騎士かギルド員ぐらいだろうし、態度に問題はないだろう。


「戻ったわ」
「お帰りなさいませ」
「2人は?」
「聖霊様のお手伝いしています」
「んん? ……あー、収穫してるのね」

精霊達に任せた方が早い気がするが……まあ、いいや。
どうせ現状ほとんど仕事ないし、やらせておこう。

「冒険者活動するつもりだったのだけれど、1月ぐらいのんびりする事になりそうだわ。予定は所詮予定ね。女神になったとは言え、上手く行かないものね」
「……では、その間に服を完成させてしまいましょう」
「……1月でドレスができるもんなの?」
「ベアテ様の速度だと可能ですね」

《裁縫 Lv6》すごいな。
私はデザインが普通なのを祈っとくよ。どんなのが来るのか楽しみではあるし。


「ブリュンヒルデ、レイシのジュースは飲んだことある?」
「……いえ、無いですね。そのまま食べます」

レイシ(ライチ)の絞り汁に塩を少し加え、実も入れて冷やす。
それを2つ用意し、1つを渡す。

「……これは、美味しいですね」
「前世にあったのよ。精霊達のおかげと採りたてだけあって、こっちの方が美味しいけれど」
「塩とレイシの組み合わせですか……」

飲みながらのんびり……いや、グダっとしながら過ごす。
実はテーブルと椅子の後ろにソファーも置いてあるんだ。
なぜかって? グダっとするために決まってるじゃないか。
ブリュンヒルデは苦笑してるが気のせいだ。知らんぷり知らんぷり。

「……午後は騎士達に混ざってこようかしら」
「我々はドレスの作成を」
「……ある程度の露出は許すから、カラフルは阻止して頂戴」
「……善処します」

いや、ほんとに。頑張ってブリュンヒルデさん。カラフルだけは止めて。
相手が精霊達で分が悪いのも分かるけど、頑張って。
もうこの際、冒険者は気にしなくてもいいから、カラフルだけは止めて!


森の準備に関しては私は特に必要ないだろうし、作戦開始までは騎士達と練習してようかねぇ。
魔装具作っても良いな。今あるのは魔導剣と魔導銃か。
銃言っても内部構造全然違うけど。そもそも火薬使ってないんだから当然だよな。
ロマンで作ったけど、ファンタジーに銃ってのもなぁ。弓でも作ろうか?
弓は弓でかっこいいよねー。特にアーチェリーの弓。あれ好きなんだ。
リカーブボウって言ったかな。あれで魔導弓作っちゃおうか。
魔導銃はケースに入れて飾っとこうかな……。
よし、夜に作ろう。


「たぁ~いちょぉ~」
「だから、その間延びした呼び方止めません? 力が抜けるのですが」

だが断る。

「ヘルムート隊長、弓教えて弓」
「弓、ですか……。でしたら私より彼ですね。あの人に教わって下さい」

始まるまで弓の練習してよう。


夜帰ってきて、ご飯を食べて、お風呂も入って、皆が寝付いた頃に弓を作る。
さてさて、どんなのにしようか。引く力を気にしなくていいと言うのはでかいな。
リカーブボウがベースかな。しかし、コンパウンドのカムシステムは捨てがたい。
頑張ってみるかね。そもそもこっちは魔装具化するんだが。

素材、どうしよう?
アルミニウム合金とカーボンかな?
こっちの鉱石、ミスリルとかも試してみたいな。アダマンタイトは重いし、マナ適正低いから魔装具には向かんな。
ストリング(弦)の部分は宛がある。と言うか『聖魔糸』で試してみたい。
カムシステムを使うならケーブルも『聖魔糸』だな。

連射速度は無くていい、弾速が欲しいか。固定砲台だな。
と言うか、連射速度に関しては身体能力でどうにでもなりそうだし。
体系的に引き尺は短くなってしまうので、そこはカムでなんとかしよう。
弓を使うときの防具は結界あるから必要ないな。

形のベースはリカーブボウにして……先の方にカムを付ける……。
弓の両端についているカム同士をケーブルで繋ぎ、ストリングを付けると。
ストリング(弦)を引くと、カム(滑車)が動き、ケーブルを引き合い弓がしなる……と。
このカムのサイズとかが重要だったな。その辺は引きながら弄ろう。
実際に持ってみてスタビライザーとサイト系を調整する。
サイトはズラして外せるようにもしておこう。
おっと、ケーブルが矢の邪魔にならないようにガード付けないと。

さて、どんな魔装具にするかだが、当然ネックとなる矢はよくある魔力生成だ。
レストを魔力矢の発生装置にしようか。リリーサーは魔法矢の場合にしよう。
リリーサーをストリングに付け魔法を使うと魔法矢の生成でいいだろう。
リリーサーは引っ掛ける部分とか無しに、"プレスティージオ"で引っ張ろう。
そして構えてる時、前方に魔導バレルを展開させ、一気に加速させる。
スタビライザーとサイトが前に出てるから、こいつらを使ってバレルを展開。
バレル自体は空中に出てるから、スタビライザーが揺れていようと関係はない。

むむむ……? 魔導文字が入りきらない。長弓確定だなこりゃ。
自分よりでかくなるわ。

武器その物を指でなぞって行くと、指が通った後には魔導文字が魔力光の色で薄く輝く。
《魔導工学》超級"ルーン"で魔導文字を定着させていく。
ついでに《月魔法》の"撃ち貫く者サジタリウス"から必中部分を解析。
魔導文字が入りきらなかったのは大体こいつのせい。
これによって避けるのは不可能。基本的に完全に防ぐか、耐えきるしか無い。
もしくは魔力減衰の自動消滅まで逃げ続ける事だが、速度的にまず無理だろう。


魔道具と魔装具の違いだが、簡単に言えば魔道具は生活用品などで、魔装具は武具となるが、その作成過程には2通りある。
それは、魔法陣を固定する方法と、魔導文字を固定する方法。
前者の方が楽で、後者は桁違いに難しくなる。
前者は《魔導工学》初級の"マギフィクサティ"、後者は超級"ルーン"が必要。
魔法陣を固定する場合は大きくなるため、現実的なのは生活魔法レベル。
魔導文字の場合は文字を刻めばいいので、小型化、複雑化ができる。
自由度は圧倒的に後者が高い。
ただし、"ルーン"は超級であるのに加え、魔導文字を書き込み、固定するだけのスキルのため、魔導文字自体は自力で覚える必要がある。


「おはようございます。ルナフェリア様」
「おはよう、ベアテ。私の従魔だしルナでもいいわよ」
「……主様でもいいですか?」
「別に良いわよ」
「では、主様で」
「ところでベアテ、頼みがあるのだけれど」
「なんです?」
「『聖魔糸』が欲しいの。同じ長さの全属性を捻って1本にできない?」
「…………できます」
「よろしく」
「分かりました」

ベアテから貰った『聖魔糸』を早速取り付ける。カムのケーブル、更にストリングに装着。
そしたら早速引っ張りながら最終調整をする。
ある程度固くても女神の身体能力でゴリ押せるが、魔導バレルでの加速も考え、引き尺が短くても良いように調整をする。
『聖魔糸』もベアテに調整してもらいつつ黙々と作業。
魔装具なので山なりに飛ばす必要がなく、真っ直ぐ飛ぶように調整をする。
矢速重視で引き尺短く。服はドレスになるだろうから、固定砲台。

安定性がいまいちだ。スタビライザー弄ろうか。
でかいからセンターの1本じゃ足りんかね。Vバーでスタビライザー追加しよう。

朝ご飯はジェシカ達に適当に食材を渡し、好きなのを作らせそれで済ます。
侍女組は服を、私は弓を作る。

そして……、長弓のコンパウンドボウが完成する。


魔導弓 アーティファクト
    ルナフェリアの作品。
    魔力を矢として飛ばす魔弓。
    リリーサーで魔法を矢として放つことも可能。
    狙った獲物は逃さない自動追尾。
    それ相応の魔力を消費する。


ミスリルの白いハンドルに、ドライカーボンのリムだ。
《物質創造》さまさまである。消費魔力? 知らんな。

さて、空中に試射してみるか。
少し斜め上に構え、魔導城壁を超えるようにする。
試射なので普通に魔力矢を作り、構えて放つ。

カシュン!

「……あの、今撃ちましたよね?」
「……見えなかったんだけど?」
「(身体強化してこれですか……避けるのは無理ですね……)」

…………これは、加速しすぎたかね? 魔力光の軌跡が見える。
でも、自動追尾機能を使わなければ、消費はそんなでも無いんだよなぁ。
しかし、これじゃ使いづらいので、少し仕様を変えよう。
上に流す魔力は魔力矢の強度に使用。下に流す魔力で加速量を切り替えっと。
展開する魔導バレル1つに付き2倍ずつ上げていこうか。
スタビライザーの長さ的に10倍が限界だな。
後は慣れれば思い通りの速度、威力で撃てるだろう。

改めて試射をする。
2倍、4倍、6倍、8倍、10倍と試し、アロー系の魔法も射ってみる。
火、水、風、土、光、闇、雷、氷の8属性だが、どれも問題なく真っ直ぐ飛んで行った。土と氷の2つは重力で落ちるかと思ったんだが、そんな事は無かった。
やっぱ魔法によって生まれたものは微妙にルールが違うようだ。

では次のテストだ。アロー系以外ではどうなるか。

「"ファイアランス"」

すると、リリーサーの正面、ストリング(弦)側から、矢が生成されていく。
お尻部分から伸びていき、矢先が生成される。

「……矢が長いわね?」
「長いですね」

生成した矢は破棄ができる。当然使った魔力は帰ってこないが。
撃たずに霧散させ、もう一度同じ魔法を使う。ただし、魔力量を増やして。
同じように生成されたが、長さと太さが微妙に変わっている。
続いて破棄して、別の魔法を使う。

「"エクスプロージョン"」

爆発せず"ファイアランス"と同じように生成されて行った。
試射と同じように放ち、"トランスファー"で適当に作った氷を転送する。
すると、矢が当たった瞬間爆発した。

「ちゃんと爆発矢になるのね。魔法によっては速度上げられて悪くないわね……。思いつきの気分で作ったんだけど、思わぬ使い道が……」

色々試してみたが、魔力量によって変わるサイズは微々たる物。
超級や上級といった難易度の方が重要なようだ。
難易度が上がると長くなっていくようで、超級は初級の倍はありそうだ。
矢の色は属性の色。『聖魔糸』も何の問題もなし。
思ったよりも使えそうなので、しばらくこれの練習でもしてよう。
……そう言えば、せっかくブリュンヒルデさんいるんだし、王族の仕草とかも教えて貰おうかな。

作戦開始までに魔導弓を実用レベルにしておきたいところだ。

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