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チャット始めたら、危ない女が現れた。

片山樹

気付けばそこには君がいた。

 俺が入院してから一週間が過ぎたらしい。
厳密に言えば、俺が意識を取り戻してから三日が経った。
どうやら俺はいつの間にかに大量の血を流していたらしく、救急車で呼ばれたらしいのだが全く記憶にない。
いつか俺の為に救急車を呼んでくれた人に感謝の気持ちを伝えたい。
それよりも驚いたことがある。
それは一日目の12時頃に不審な人物が現れ、刃物を持って暴れていたらしい。
それに今もその刃物を持った人物は逃走中とか言ってた。
もう、本当に警察が早く捕まえてくれるのを待つしかない。

 俺の隣を見ると俺の隣にも刃物に刺されたと見られるクラスメイトがいる。
彼女の名前は田神真弓。彼女の手には至る箇所に傷があり、腹部をがっつりと切られたみたいでいつもぐったりと寝ているが、最近は状態が回復したようで俺にも喋りかけてくれる。
でも、度々夜中にトイレに行って吐いているとか。
どうやら、俺よりも状態は酷いらしい。

「あ、あのさ……具合最近どうだ?」
俺は真弓に喋りかけた。それはただの暇つぶしと言ったようなものだったかもしれない。
だけど、彼女にはそれが嬉しかったみたいで俺にこう言った。

「幸せだよ」と。
多分だが、俺と彼女の間には大きな勘違いがあるらしい。
もしくは彼女があまりにも電波過ぎているので一般人である俺には理解できないパターン。
まぁ、前者が正しいと思う。

「どうやら俺と君には大きな大きな川が流れているみたいだな」

「ねぇ、例えば三途の川とか?」
彼女は不気味に俺へ笑顔を向けた。
その笑顔を俺は見たことがある……ような気がしないわけではない。
だが、思い出せない。

「中々、怖いことを言うな。それとここは病院だ! そんな言葉は止めろ!」

「確かにそうだね。じゃあ、止めとく。でもさ、一つだけ聞いていい?」

「なんだよ?」
俺は彼女に聞き返した。

すると、彼女は俺にまた不気味に微笑んで言った。

「記憶、本当に無いの?」

俺は唾をごくりと飲み込み、次の言葉を探す。

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