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チャット始めたら、危ない女が現れた。

片山樹

偽りという名の花はここで散る

 足がずきずきと痛む。立っているので精一杯だ。
だけど、立って置かないといけない。
それが別段、彼女への償いというわけではないが、けじめをつけるためだ。
逃げ癖はそろそろ、捨てて本音を言おう。

「なぁ、七海。お前は俺に言いたい放題言ってくれた。だけど、それなら俺だって言いたいことがある。なら、何で俺に正体を明かさなかった? そうして要れば、ここまで長引くことは無かったはずだろ?」
俺が尋ねると、彼女は俺から目線を逸らしぎこちなく口を開いた。

「そ、それは……恥ずかしかったのよ」

「残念ながら、それは嘘だ。俺は知っている。お前が嘘を吐いていることを」

「な、なぜそんなことを言い切れるのかしら? 証拠はあるの?」
そんなことを言っている時点で嘘と見抜けると思うが、俺には確信的な根拠がある。

「あぁ、ある。お前が俺の事を知っているように、俺もお前のことを知っている。
少しばかり、汚い手を使ったけどな」

「へぇーじゃ、言ってみなさいよ。私のことでも」

「そっか。それなら、分かった。じゃあ、言うぜ」

俺は呼吸を整え、言わなければならない言葉を頭の中で何度も繰り返す。

そして、いざ本番だ。





『お前は七海ではない。お前はただの偽物だ。俺は知っている』


俺がそう言うと、彼女は顔を真っ白にして不気味にゲラゲラと笑い始めた。
その笑い声は言葉になっておらず、ただただ不気味だ。


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