ばななをもいだら完熟王

紙尾鮪

12「ぞうさんにありがとう」

 「っく……大体ぞうさんスキーさんは何をしているんですか」
 逆に僕のこの状態を見に来そうですけどね。

 「おぉ呼んだか妃よ」

 「ひゃいっ?!」
 どこでもいますね!貴方!
 ついつい可愛い悲鳴をあげてしまいましたよ。

 「む、そこの男! どこから入ってきた!」
 あ、やばいばれちゃった。

 「私の事か?このエレファント・スキーの事か?」
 事故顕示欲の塊ですねこの人。
 僕みたいに、したたかじゃないと。

 「エレファント……スキーだとぉ?!」
 おぉ色んな所に轟くぞうさんスキーですね。

 「そうだ、我が妃をよくもこのような……こんな……もう……さいこ……あれにしてくれたな!」
 え? 何その溜め? ていうか最高って言いかけてない?

 「ありがとう!」
 感謝した! え、何この人、死んでほしい。

 「ぞうさん……いや造作もない事だ!」
 えぇ……なんでこの痴女騎士造作もないとか言ってんの……
 もうやだぁ……
 ゴリラさんバナナ食べてるし

 「さぁともかく出してもらおうか」
 ぞうさんの筋肉があれば、この鉄格子ぐらい壊せられるんじゃない?

 「っふひ、天下のエレファント・スキーも、檻の中に入ったらただの変態だな」
 え? ふひって言った?
 というかぞうさんが変態って周知の事実だったの?

 「出してください! お願いします! 僕だけでもいいですから!」
 くず可愛い僕も最高ですね。

 「出して欲しくば、この戦いに勝ってみよ!」
 あ、やばい、なんか既視感がある。

 ─ラッセーラーラッセーラーラッセーラッセーラッセーラー─

 うわぁ、今回は女の人が多い……悪い予感しかしない……

 「さあ! "ふひっ可愛い子が君の君にずっどーん!"を始めようじゃないか!」
 え? 名前変わってません?
 というかやっぱり巨乳って馬鹿なのかな。

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