学校一のオタクは死神でした。

ノベルバユーザー203842

オタ神 short_その2 能力 Part 2_

*オタ神 short_その2 能力 Part 2_*



女体化した状態での登校、1日目の放課後…
やっと終わったと、なんとも言えない脱力感に襲われる。
放課になる度に押し寄せる質問の嵐。亜月を一目見ようと押し寄せる他クラスの生徒の波。
その全ての質問に答え、辻褄合わせる…
それがどれだけ大変な事かを思い知り、早くベッドにダイブしたい、ラノベを読みたい、アニメを見たい…
そんな思いだけで立ち上がり、家に帰r…

「ねぇねぇ!!亜月さん!!」

突然声がかけられ振り向くと、女子生徒数名が満面の笑みを浮かべながら目を爛々とさせていた…

嫌な予感しかしない…

「な、何でしょうか…?」と恐る恐る尋ねると…

「放課後暇!?ウチらと一緒に遊びに行かない!?ショッピングとかカラオケとか!!」

暇じゃないの、今すぐにベッドにダイブしたいの、と、素直に言いたいのだが…
そんな本音を押し包める程の光り輝く瞳と期待の笑み…
思わず、それに釣られそうになるが、それを振り払い我が道をゆくのが男ってもんだろ…!!と気合を入れそれを断る…

「うん。いいよ…?」

ごめんなさい。期待をぶち壊すことなどできませんでした。
新の中で男という石像に亀裂が走り、ガラガラと砕け散った…


「ちょっと待ったぁああーーーーーーーーーーー!!!!!!」


何処からか、光のごとくその場にシュバッン!!と現れ、ぜぇぜぇと息を荒げながらヒーローが登場した…

「あら…(じゃなくて…)…亜月…!!私との予定忘れてない…!?」

「え?ええっと…?」

「ほ、ほら、行くわよ!!」

新もとい、亜月の腕を引き、少女達の囲いから引っ張り出した我らがヒーロー。それは…会長さんこと、西園寺百合華であった…

おお!!神は俺を見捨ててはいなかった…!!
(神は俺なんだけどな…?)
気分的にはそんな感じだ。
うるうると涙を噛み締めながら、この学校で事情を知る貴重な存在の助けを有難く受ける。

「お?ユリユリっ!!今日は新の代わりに亜月ちゃんゲットでちゅうーday?」

「ユリユリちゃん、ご・う・い・ん♡」

「なるほどぉ…神藤と同じ血筋であればいけるということか…フムフム…」

「そ、そんなんじゃないし!!だいたい私はそんな趣味ないから!!」

何故か、今度は会長さんが少女達に絡まれ始めた…
なに?女子高生って同性の趣味でもあるの?
まぁ、そんな分けないだろうと、少女達といじられる会長さんのやり取りを見ていると…

「じゃあ!!ユリユリちゃんも一緒に行こうよ!!」

「え!?」

は…?

「それじゃぁ、レッツゴー~!!」

え?いや、ちょっと待て。

「ゴーゴー~!!」

「え!?ちょ、ちょっとぉーーーーーー!?」

少女達は会長さんと亜月の腕を引き、学校から連れ出した…
結局のところ、ヒーローは少女の姿をした小悪魔達に敗北したのであった…



* * *



少女達と会長さん、そして、いつの間に加わったのか姉さん達に腕を掴まれ、キャッキャウフフと会話しながら町中を歩く。
歩く度に何故か、胸を苦しくさせるほどの甘く、絡みつくような香りが鼻をくすぐる。
風が吹き抜ける度、今まで布があった場所が異常なほどスースーして気持ち悪い…!!
「何で女ってこんなにいい匂いがするの!?ってか、スカートすっげえースースーするんですけどぉお!?!?!?」と心が叫ぶ主人公達の気持ちが少し、いや、嫌という程わかる。
何これ!?香水!?いや、香水とはまた違うような…何これ!?何だこれぇええええ!?!?!?

頭の中で小さな新達がどんちゃん騒ぎやら、大パニックを起こしている。

「ねぇねぇ、君達どこ校?」

「君達可愛いね!!」

「俺たちと遊ばない?」

ふと、新達の目の前に3人のチャラついた男達が声をかけてきた。いわゆる、ナンパという奴だろう。
少女達は「きゃー、ナンパされちゃったw」「どうするー?」とか何とか言っているが、ここで流石会長さんと言うべきか、「ダメに決まっているでしょ!!」とバーン!!と少女達の相談を断ち切った。そして、男達から離れようとするが…

「ええ~、いいじゃんちょっとくらい~」

「つーれないなー」

「んじゃんじゃ!!俺達が君達を楽しい所に連れて行ってあげるよ!!はい決まり☆」

「は、はぁ!?」

流石の少女達も違和感を覚えたらしく、このナンパが悪質なものである事に気が付き始めた。

「行かないわよそんな場所!!ほら皆行こ行こ!!」

会長さんが取り仕切るように、立ち去るよう仕向ける。

「おい、嬢ちゃん。俺らをその気にさせといてそりゃないだろう?」

「大丈夫だよ~別にエッチな事しよって言ってる訳じゃないんだからさ~」

「そーそー」

付いてきた男達のその言動とは裏腹に、all lifeを使っている新の目には下心丸出しの感情が透けて見える。

「行こ」

と新、もとい、亜月が少女達を違う方向へと歩くよう言うと…ガシッと亜月の腕を男の1人が掴んだ。

「なー、もうちょい話を聞こうz………あ?…ブベラァハァ!!!!!?!?!?!?!?」

少しイラッとした。
だから。掴んできた腕を反対の手で掴み返し、釣竿を持ち上げ、仕掛けを投げ込むように、男を空中に持ち上げ、地面に叩きつけた。

叩きつけられた男は顔面から見事にコンクリートとごっつんこし、鼻から赤い花が咲き乱れた。

そして、フッと薄く笑うように、残る2人に浮き出す額の血管と殺気を向けながら言った。


「同じ事やられたくなかったら、そこのゴミと一緒に立ち去りなさい♡」


「「ひっ…!?」」

2人の男達の顔からサーッと血の気が引いた。倒れている男の足を1人1本持ち、全力ダッシュで「「す、すいませんでしたぁーーーーーー!!!!!!」」と叫びながら男の顔面を引き摺りながら逃げていった。
その後、倒れた男が病院に行く頃には、地面に叩きつけられた時より遥かに酷い擦り傷を顔に負っているだろうと思うと、少し可哀想に思えた。まぁ、自業自得だろうと、その考えはコンマ1秒で捨て去るのだが…

ふと、辺りが静かになっていることに気がつく。

ん?どうしたの?と思いながら振り返ってみると…

(   ˙ㅿ˙   )(   ˙ㅿ˙   )(   ˙ㅿ˙   )(   ˙ㅿ˙   )(   ˙ㅿ˙   )(   ˙ㅿ˙   )

こんな感じでアスキーアートの顔が並んでいた。

「ええっと…もう、大丈夫ですよ…?」

あ、ヤベッ…と思ったが、彼女達の口から出た言葉は意外かつ、その後の新、もとい、亜月の学園生活を非常にかき乱すものだった…



* * *



2日後、亜月は学校の体育館裏に呼び出されていた。
ハートのシールで閉じられた手紙で、体育館裏にあると言われるそこで結ばれた者は生涯、互いを愛し合うだろうと言われる有りもしない伝説の木下で。
木陰からは呼び出した相手がこちらを覗き、亜月がその木下に到着すると、相手は亜月前に出てきて、頭を下げ、右手を差し伸べ、握手を求めるようにこう言った…


「1年B組 “山野やまの あい”と言います!!
“私”と付き合ってくださいっ!!!!」


それは後輩からの愛の告白であった…
それが、男の姿である新であるならまだしも、女の姿である亜月に、“女”である後輩がだ。

数日前のナンパ返り討ち事件後、これはほぼ毎日続いている…
彼女達の口から出た言葉は確かに意外であった…
亜月の予想を斜め上に飛んでいった…
彼女達が口にした言葉は…

「「「「か…」」」」

「か…?」

「「「「か、か、解散っ…!!!!」」」」

「_______へ?」

彼女達が口にした言葉は、謎めいていた。
そんなにナンパしてきた奴が怖かったのだろうか?それとも、自分が怖かったのだろうか?
その後、すぐに解散したのだが、帰ろうと思ったが、少々買い出しでもしようかとスーパーに向かい、食品を見ていると、何やら視線が向けられ、振り向くと、その気配も消えるのだが、新もとい、亜月はall lifeを使っているため、“ストーキング”されていることなどバレバレなのだが、それをしていたのが、先程まで一緒にいた彼女達だったのだから面食らう。
しかもこちらに向けている瞳には光たっぷりの星がたっぷり入っていた。

頭に浮かんだ文字は…


れ、レズビアン…?


* * *



そして現在に至る。
当然の如く、告白は断ったのだが…

「___5通目…」

今度は、教室だそうだ…ってか、これ無視したらダメなの?と思ったのだが…
『ダメだよ?あr…亜月?』
(いや、普通に新って呼べよ。)
『…告白はちゃんと聞いて、それからちゃんとお返事してあげないとね?』
(スルーかよ!!)
悪魔かあさんの声がガンガン頭に響いてくる度にそんなやり取りを毎度毎度繰り返しているわけで…本当に面倒臭い…特に母さんが…
いや、だってさ?だってさ?
カバンの外ポケットの中に入った“5、6と入った、封筒と便箋の束”…

「何箇所行けばいいんだよ…マジで…」

そんなことをしている内に、教室に到着してしまった。
視界に映る命はやはり、女性だった…
この学校はレズの穴場ですかっ!?この学校の女子はレズばっかなのですか!?
面倒くさくなって引き返そうとすると…
『亜月、告白はちゃn…』
(ああ!!分かりましたよ!!行けばいいんだろ!!行けば!!!?)
勢い任せにドアを思わず、バァアーーーンッッッ!!!!と開けてしまう。
あ、ヤベッと思うがもう遅く、教室にはドアが開く音が響き渡り、当然の如く、中にいた呼び出した相手もビクゥッーー!!!?っと飛び跳ねていた。

「あ、ご、ごめんなさい!!」

とりあえず、謝る。

「お、おー、大丈夫だ、問題ない。」

うん?どっかで聞いた事あるフレーズだが、まぁ気のせいだろう。
だが、気づいたことはそれだけではない…

その亜月を呼び出した相手が大問題だった…

彼女は、この学校に良く受かったなと思えるほど、インパクトの強い、黒く南国にでも行ったのかと思えるほどの黒い肌のメイクをしており、髪を金髪に染め、少し長めの爪はカラフルにマニキュアが塗られ、飾りがついている。
首にはブルドッグのような番犬が着けていそうなエッジの付いたチョーカー、セーラー服のボタンを苦しいのか、胸の辺りまで開け、スカートは少し歩いたらパンツが見えてしまうのではないかというほど短い…

いわゆる、黒ギャルだった…


しかも、新と“面識”のある顔だった。


「アタシは“利田りだ 恵夢めぐむ”ったな言うもんだ。…っとは言っても“同じクラス”だから顔は見たことはあるよな?」


確かに顔は見たことある。クラスで見たかは知らんけど…
どっちかと言ったら、古臭いやり方で、“委員長さんを虐めていた奴”っていう方が印象深いのですが、と素直にツッコミたいが、今の姿は、新たとはかけ離れた見た目であり、そんなことを知るはずの無い亜月である。
そんなこと口を滑らせたら、怪しまれてしまう。
ってか全く聞いたことが無い苗字だな…利田だっけ…?
あ、でも確かにカタカナにしたらリーダーって感じがする。

って、そんなことを考えている場合ではないのだ。
これから彼女、利田が何を言ってくるかが問題だ…

すると、利田は辺りをキョロキョロと見渡し、まるで人が他にいないかを確認すると、口元に片手でメガホンを作り、手招きした。

「?」

その様子は告白…という訳でもなさそうで、ホッと一息、少し安心する。

亜月は完全に気を抜き、利田の指示通り、耳を貸す。

「あ、あの、オタk…神藤新って…」

(うん?俺の事か…?)
うんうんと小さく頷きながら続きを聞く…

「神藤新って……普段、“Sっ気が強いのか”…?」

「……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………はい?」

思わぬ、問に首を傾げる。

「だ、だから!!神藤新って、お、お前とかといる時はえ、Sっ気が強いのか!!!?」

耳元で利田が声を荒げて再度問う。
あまりにも声が大きく、耳を軽く抑えて、避ける。
「あ、スマン…」と利田

亜月は恐る恐る聞く。

「え、ええっと…何で?」

「い、いや!!べ、べ、べ、別に何も!!た、ただの好奇心だ!!ハハハハ…」

明らかに嘘である。まぁ、本人は誤魔化せたと思っているらしく、そっとしておいてやることにする。

さて、どう答えたものか…と言うか、答える必要があるのかとさえ思うが…

『亜r…』

(わーかりました!!答えます!!)

しかし、Sっ気と言われても…
とりあえず、新学期からここ最近あったSっぽいこと(?)を思い出す。

・ビートルにcompulsionコムポーション recoveryリカバリーを使う
・利田達に虎以上の殺気を打つける
・母さんを星に変える
・余裕ぶっていたイタリア現役陸軍隊長らに殺気を打つけフルボッコにする
・イタリア現役陸軍達に110kgの重りを持たせた状態で、5時間の鬼ごっこ…

………少しあるのか…?

ということで、「…少し、あるかな?」と答えると…

「そ、そうか…!!そ、そうなのかー、フーン」

その後、「サンキューな」と言って立ち去った。

いったい何を企んでいるのやら…

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