日常日記

ノベルバユーザー173744

めちゃくちゃ辛い……。

ふと、あるサイトを見ていた。



普通はそんなに気にしないのだが、あるキャラの名字がどうしても気になり、その大元の、私がお借りした先輩の名字(使っている名字はもうちょっと違うのですよ)をネットで調べた。
すると、

「はっ?全国で約9000位?約900人弱。もっといるんじゃないの?」

すると、読み方も解っているだけで10種類あり、

「はぁ、羽生も『はぶ』と『はにゅう』って呼ぶもんね。でも、10種類か……って、ブーっ!」

噴いた。

『この姓は本州のある地域の地名から付けられたものだが、現在は、西日本のひと地域に集中している』

だからか!
私が知っていたのは、先輩や地方政治家、他にも読み方は違えど、数人耳にした。

つまり、聴き慣れていたから、あまり気にしないで名前をつけちゃったけど、珍しい苗字だったんだよ〜と言うものだったのだ。
頭を抱える。

約9000位……苗字として名乗られている方、約900人弱……聴き慣れていたから使っちゃったよ許してね?で良いのだろうか?



ちなみに、刹那の名字は、実は全国順位約66000位、名乗られている方約〇人弱……ついでに、もうそろそろ、4人ほど、苗字を変更するそうである……惜しい!刹那の結婚ではないのだ。

この名前は画数多い。
小学校で習う漢字なのに、読み方が何故か面倒らしく、国語の先生ですらまともに読んでいただいた試しがない。
ついでに、画数判断すると、ほぼ下の名前をひらがなに変えたほうがいいと出る。

刹那も改名したい……苗字の方を。
名前は普通だから。

それか、父の旧姓を名乗りたい。
あぁ、そうすれば一般人として暮らせるだろう。
それも同じイニシャルだし、いいじゃん。

一回父に言うと、

「とうちゃんは、婿養子やけんの〜。手続き面倒」
「えぇやん。うち、この苗字嫌いやもん。改名してや。もう、嫁に行かんけん、苗字だけ変えたいんよ」

父は嫁云々の話をすると、心底泣きそうな顔をする。
父の兄弟の子供はほぼみんな結婚して子供がいる。
父の子供だけが一人しか結婚しておらず、3人も行き遅れた。



父の兄嫁にも、実は私は、延々と言われたことがある。
母が父の親戚に挨拶回りをしないので、いつも父について車に酔いながら、親戚に会いに行く。
いつも迷惑しかかけていないので、頭を下げるのだが、まず最初に母のことを聞かれ、その後、

「あんたが悪いんじゃないけど、あんたらが生まれんかったら、☆さん(父)がこがい(これだけ)に苦労させんと別れさせたのに、ここに戻ってこれたのに……あんたらが生まれんかったらなぁ……」

と呟かれる。

「……うん、うん……本当やね……」
「……そっちの家の人に言うたらいかんで?」
「うん。大丈夫。私の言うこと聞くような家やないけん」

そう言うと、伯母は、辛そうな顔をした。

「あんたも辛いんやな……いけんなぁ、おばちゃん。あんたに八つ当たりした。あんたはうちの子やのに……」
「かまん、かまん。もっと酷いこと、向こうのおばはんに言われよるし。気にしとらんよ。おばちゃん。お昼は何?野菜とりにいこか?」

と、取りに行く。



昔は疲れたなぁ……と思うと、一度だけだが、元気だった祖母と伯父に電話をかけて、

「あんねぇ。ばあちゃん、長期休暇取れたんやけど……しばらく泊めてもろてもかまんやろか……おじちゃんとおばちゃんにも聞いてもらえるかな?」

とお願いし、祖母のいた隠居の部屋の隣に布団を敷き、昼間はぼーっとするか、散歩をしてお風呂の薪を燃やすための小枝や杉檜の枯れ枝を取って帰る。
そして、夜はところどころの電灯よりも遠く高い星空を見つめていた。
余りにも言葉数も少なく、ぼーっとしていた私を心配した従姉たちが、古いけどとコミックスを貸してくれたり、隣の家に祖母に連れられお茶をしに行った。



祖母ももう亡くなった。
今月の初めに21回忌だった。

もう、そんなに経ったのかと、その年に生まれた従姉妹の娘が、来年成人式だと思い出し、

「あぁ、年取るもんやなぁ。そう言えば平成9年9月9日生まれやったわ。あの子。男の子やったら、弟の息子やったら銀河鉄道の主人公の名前つけるわ……あのイラストレーターさんのファンやし」

と呟き、

「あの時、ばあちゃんと一緒に逝きたいと泣いたけど、20年間辛いことばかりやったなぁ……もう、いいよね?頑張ったでしょ?ばあちゃん。もう、遠くに消えてしまいたい……」

と思った。



因みに、刹那には、隠居のばあちゃんと、ばあちゃんと、家のばあちゃんがいた。
3人とも長生きした。
隠居のばあちゃんは、父の母……祖母の長兄のお嫁さん。
大叔父さんは日露戦争……に出征し、戦死した。
三十代だった。
兄弟は多かったが、皆婚約しているか結婚したか婿養子に行き、末っ子のばあちゃんに婿をとった。
それがじいちゃんで、母方の祖父の幼馴染でもあった。
隠居のばあちゃんは、実家に戻らず、幼い妹を支え、家を守った。
二人は仲が良かった。
色々あったと思うが、隠居のばあちゃんは、刹那が中学校2年生の春に天国に召された。
従姉妹たちとレンゲ草の花冠を作って、棺に納めた。
90代後半……長生きだった。

ばあちゃんは83歳で逝った。
12月……。
まだ元気でいてくれると思っていた。
眠っている顔は、二人ともお地蔵さんのように綺麗な顔をしていた。

うちのばあちゃんは、90歳で逝った。
よく考えると長生きぞろいである。
でも、二人と違い、ボケが進行していた。
それに二度のがんの手術に抗がん剤……母は、見舞いに行くのが楽しそうだったが、私は嫌で嫌でたまらなかった。
祖母に拒絶され、お前なんか知らんと言われ……本当に傷ついていたのだと思う。
悲しかったのを嫌いだとインプットした。



私の苗字は苦しいことしか、試練しか与えてくれない。
名前を名乗るたびに、心が折れるどころか、傷が開く。
今年ももう終わりです……来年の私は……今のように泣き続けるのでしょうか。

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