日常日記

ノベルバユーザー173744

左肩がうずく……目が回る。

昨日月曜日は、金曜日に捻った左足の捻挫が酷かったので、足を引きずりながら病院に向かう。
必死に歩くものの、後ろから、

「どけ!」
「邪魔!」

と言われ、傷ついた。

足首の捻挫は慣れているが、膝の捻挫はほぼ初めて。
その上、右足を一歩踏み出そうとすると、カクンッと関節が抜けた感覚のようなものと、激痛が走る。
足首も痛いが、膝の痛みは泣きたい。
それに、左の首から肩、二の腕、肘までビリビリと痺れるような痛みが走る。
腕は拘束具というよりも腕の骨折の三角巾で抑えておきたい、膝や足首もサポーターか包帯で固めておきたい……。
それくらい左半身に激痛が走る。



足の捻挫は先週の金曜日に病院に向かっていたら、一人乗りの狭いエスカレーターで後ろから、

「どいて!」

と言われて押された。
落ちたりしたくなくて慌てて早足で降りたら、最後に左膝と足首を酷く捻った。
膝を押さえた横を、悠然とと言うか平然と普通に歩くその女性がムカついた。
病院に行き、診てもらうと診断は2週間。
筋を痛めている可能性が高いので、しばらく動かないようにと言われたのだが、あまりにも痛むのと、再び土曜の夜に寝た時に、左肩を痛め踏んだり蹴ったりである。

左肩は、痛みに鈍い自分でも首から肘まで動かせないくらい痛む。
昨日足と左肩を治療してもらい、半泣きになりながら家に帰ると、妹から電話がかかった。

「どうしたん?」
『姉ちゃん〜うちのタンクが壊れた』
「うち?」

今、妹が住んでいる家のことだろうか?
不動産会社や大家さんに相談すれば良いのだ……と言いかけると、

「実家だよ〜お昼から、父さんから電話がかかってねぇ?今、隣の県に接しとる町に仕事に行っとって、戻るのに三時間かかるって。なのに、仕事言うてもお客一人入ってない店に座っとるおばはんが『戻ってこい言えや』言うて、ごねるけん怒鳴りつけたらしいわ。で、代わりにうちに帰って見てくれって」

一応、私の地域の方言で、『うち』は『家』のことを言うこともあれば、『自分』のことを『うち』という。
地域によっては『自分』のことを『わ』『わし』と呼ぶ。

「タンクって屋上まで水をくみ上げる方がおかしいん?」

一階から5階建の屋上のタンクにくみ上げるポンプが昔一回壊れ、新しいものに取り替えた時は安いものでも120万円だった。
あと一月で引っ越す家にそれを入れるのか……。
腕が痛い、胃が痛い……目が回る……吐き気がする……。

「おばはんは、父さんに今すぐ戻って直せってゴネてね、父さんが激怒して、『仕事しよるのに、帰れるか!お前がせぇや!ボケがぁぁ!』って、電話切って、で、度々かかるけん、うちにうちに戻って見てくれんかなぁやって」

父は、私が兄や叔母たちに会うとパニックを起こすので、妹に頼んだらしい。
妹も実家に待機し、もう祖父の代から縁のある何でも屋……と言うか、電気系統の修理や水道管などのチェックもやってくれる業者さんに来て貰った。
父も手先が器用なので一種の何でも屋だが、自分ももう少し機械関係や電気経路回線を勉強しておけば……と毎回悔いる時がある。
家ではなるべく、断線した携帯の充電器やこたつやホットカーペットの回線を修理したり程度はできるが、屋上までポンプでくみ上げる水が上がらないと言うのは、この程度の私にはどうしようもない。

実家は大丈夫かと思っていたが、妹から聞くと昨日父が帰る前に業者さんに来てもらったらしい。
そうすると叔母たちが、あと一月しか住まないのに、ポンプを取り替えると言う。
父は、簡易的な修理をしてもらい、1ヶ月の間何とかしのぐべきと言うと、

「戻ってこいって言うたのに、来んかったくせに、口挟むなや!」

と叔母の一人が怒鳴ったらしく、普段温厚な父が、

「うるさいわ!もんてきても(戻ってきても)わしの意見を聞かんのはそっちやろうが!それに、わしの方が専門的なことはある程度わかるし、120万円払え言うても、わしは払わん!修理や!やないと、そっちで120万円払えや!」

と激怒し、

「わしは仕事が休めん!お前がやっとけ!」

と母に言い残し今日も仕事に行ったが、母は、

「ひなちゃーん。どうしよう。お父さんが行っちゃった〜」

と妹を呼び出したらしい。

「姉ちゃんきてや」
「嫌。吐く、目が回る。捻挫した……頭痛い……それに、にいちゃんに連絡すればー?いつも『俺が長男なんやけん。命令聞けや!』って拳でキーくん(弟)殴ったやん。歯も折ったし、唇裂けたし、脳震盪で入院したやん。暴力しか出来んの〜?言うて、会社に電話おしや」

見た目は温厚だが、裏では反抗期頃からずっと気に入らないと暴力ばかりの兄貴だった。
愛犬も虐待し続けた。

庇ってもダメで、見ているしか出来ない自分を、不甲斐ない自分を今でも思い出し心が切り刻まれる。
兄の顔を忘れたい。兄の名を忘れたい……私の記憶を誰か消してくれ……大事なものを忘れてしまうのに、苦しいことは心に凝り、溜まっていく……いつかは破裂して、私は壊れてしまいたい……。
私は、本名を名乗るのが苦しい……いつか、改名をしたい。
苗字などいらない……。
兄貴達と同じ苗字を口にするのも、書くのも嫌だ。

「ひなちゃーん?姉ちゃん本当にひどい捻挫なんよね〜。エレベーターないマンションやん?それに姉ちゃん閉所恐怖症やし〜?乗れんもん。で、マンションの階段上り下りも痛うて出来んのよ。車もないし〜。代わりに車もあるし、近くに勤めとるし、家の跡取りじゃって威張りくさる兄貴呼びや」

嫌悪感が増していく。
痛み止めが切れて、頭痛が悪化する。
吐き気がする。
思い出したくないのに、嫌なことばかり思い出し、目が回る……。

「ついでに、夕食作りながらビール飲みよる、それで、子供放置してスマホ操作して夜中の2時までゲームしよって、不眠症や何や言いよる兄嫁にも!本気で病気で苦しんどるうちが言うけど、不眠症と鬱っぽい症状とパニック障害って言うんやったら子供の前で子供の晩御飯作りながらビール飲むなや。何考えとんねん!同じ病院かかっとるけん、医者にチクるぞ!それになぁ、酒飲むと薬処方されても、効果が失せるし、あん人アル中やなかろか?」
「姉ちゃん、落ち着いてぇぇ!」
「あんなぁ、昨日なぁ、足の捻挫のことをエスカレーターを設置しとる事務所に相談したら、「そんなことあるんですかぁ?』やって。ムカついたけん、警察に電話かけてやった。そうしたらそれをみよったおっさんが、『あのエスカレーターは市が設置した』とかって言うけん、市役所に電話して聞いてやったわ。聞いてみたら、調べさせるって言ってくれてなぁ。おっさん真っ青やったわ」

あはは!

と笑う。



向こうは私が嘘を言っていると思っていたらしい。
目の前で電話をかけて警察に話を聞いてもらい、そのあと市役所の担当(私が先日お世話になった人)と話し、

「はい、さっきエスカレーターの設置してある事務所に話したら、監視カメラ提出してくれるって言っていただいたので、何でしたら、病院で書いて貰って診断書提出します。この後、事務所の人とお話ししていただけますか?」

と言って切った。
それを見て事務所のおばさんと、その上司のおっさんは青ざめていた。
にっこり笑って、

「お二人のおっしゃっていた、警察と市役所連絡しました。次は県ですか?ネットで調べて聞きますわ〜。で、監視カメラ調べてもらえますかぁ?これから法テラスに予約に行ってきます。弁護士さんに相談します」

と出て行った。
まぁ、足が痛いし、腕もうずくしで法テラスには行かなかったが、怪我をしたのに疑われ、警察をとか管理は市だ県だとたらい回しにされ、言い訳を聞くのも聞いていて腹が立った。



「姉ちゃん〜落ち着いて!うちが悪かったけん!もう言わん!ごめんなさい!」
「落ち着いとるで?兄貴に電話かけとき。うち(私)に、そっちの話掛けてこんといて。じゃぁね。吐いてくる」

と電話をガチャ切りした。

自分の怨念というか面倒な性格は、私自身が大嫌いだと……叔母達や兄貴達もだが、その前にうちがおらんなれ(いなくなってしまえ)と思った。

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