日常日記

ノベルバユーザー173744

ドケチ姉妹の古本屋利用日記

古本屋は姉妹で度々利用する愛すべき場所である。
先週は、18%引きだったのでラッキーと喜んでいたのだが、先日は妹は少女コミックを全巻買うんだと言っていたのに、今度は、完結済みの少年コミックス全72巻を揃えたいと言い出した。
自分の煩悩も凄まじいが、妹の煩悩には際限がないのか……一巻読んで失敗したとかいつもしているのに、全巻そんなに欲しいのか?

読み終えた本を売りに行った刹那と妹は、いつもよく行く古本屋さんで、魅力的なチラシを目にした。

『10冊購入したら500円引き、20冊購入したら1000円引き、30冊購入したら2000円引き!本日限り!』

本を売って、姉である刹那は最近はまった『信長の忍び』と言う四コママンガを探すが見つからず、外伝があったので二冊ともう一冊別の本を手にして妹を探すと、カゴの中に妹がごっそりと例の本を詰め込んでいた。
何冊買うんだ……青ざめるが、ちらっと本に貼っている値段シールを見て声をかける。

「ひな。はい、一回出して、一巻から値段確認しながら入れていこうか〜?ない巻は別の古本屋で買うから書き出すからね?」
「うん。えっと一巻……」
「うん、あぁ、7巻ないね……で、他にもないね……」
「そうだね。えっと何冊かなぁ……26だから後四冊、30冊買っちゃおうか?」
「ストーップ!」

ドケチの親分が止める。

「この次の巻は100円なのに、その次のは250円だよ!2.5倍!勿体無い〜〜いくら、30冊2000円引きでも姉ちゃんは勿体無いお化け出ると思います!」
「でも、27冊だよ?」
「姉ちゃんの三冊の方が安いから、一緒に買って。姉ちゃんの、忍びシリーズ189円だった!61円もお得!姉ちゃんお得大好き!」
「姉ちゃんのお得の意味はよくわからないけど、お得なの?」
「だって、単純計算すると、250円のを30冊買って、7500円!そこから2000円!すると5500円!」

妹に説明する。

「ふむふむ……」
「でも今回、ひなのは100円のを27冊買って、残りを250円三冊買うと750円!3450円から2000円引きます。1450円になります。姉ちゃんのは189円三冊です。567円です。3267円から2000円引くと1267円!183円もお得!」
「姉ちゃん自分の買いたいから?」
「それもあるけど、ひなちゃん……ひなの読みたい本は古本になってるの多いし、この近くに古本屋で108円で売られている場合もあるよ?でも、ここで一冊250円でかうの?三冊750円から200円引いて、550円で買うようなものだよ?108円であったら、324円で買えるのに……勿体無い〜〜」
「買う!そうする!姉ちゃんの言う通りにします!」

細かい計算しなくても、最後の一言を言えばよかったと後悔した。
こ難しく考えさせるのではなかったと反省した。
簡単に言うと、三冊の本を100円で買えて、残りの200円は貯金箱に入れておけるという良いチャンスなのだ。
まぁ、250円の本でも安くなるのは良いのだが、やっぱり別の古本屋で安く置いてあったら勿体無いと思うのである。



勿体無いおばさん、ドケチの親分は、最近頭痛と微熱と、喉の腫れが引かない。
しかし、めまいがしても頭が痛くなっても、

「1円でも惜しむのだ〜買い物行っても袋は拒否すると2円帰ってくるのだ〜!」

と繰り返すのだった。



ちなみに、今日の差額の2000円はATM貯金箱に収まったのだった。
そして、帰りはコンビニで、くじ引きで当たったプライムビールを交換するのだった。

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