日常日記

ノベルバユーザー173744

参ったもんだ

今日は、何とか病院に行った。
病院では食事が取れないこととストレスが溜まっていることを伝え、点滴をして貰った。
その前に定期的な心電図と血液検査があり、大きな異常はないと言われてホッとした。

まぁ、点滴は栄養剤が入っていたが……。
先生も、痩せているのを驚いていたがそれ以上に、疲れた……。
帰って横になろう、そう思い、点滴が終わってから家路につこうと思ったのだが、

「あ、そうだ。郵便局行かないと」

最近新しく料金が変わった定形外の規格外郵便を出すために遠回りして帰ろうと思っていたのだが、点滴中に電話が鳴った。
点滴中……しかも病院で誰からだ?

と思い、確認すると、家族でも友人でもない番号。
あと数分だからあとでかければ良いよねと思い、鳴り続ける電話を切った。
そして、点滴が終わり、用意して貰っていた薬を受け取ったあと、病院を出ると電話をかけ直した。

「もしもし」
『もしもし、こちらは〇〇の△支店です』

携帯電話の店である。

「あの、刹那ですが、先程お電話をいただきましたが、その時点滴をしていまして、取れなかったんです。何かありましたか?」
『実は、お母様の携帯電話なのですが……』
「買い替えでしょうか?」
『いえ、本日、お母様が携帯を紛失したそうで……』
「はっ?GPS付いてますよね?」

とっさに問いかける。

『それが、携帯の電源を入れていなかったそうで……』

頭を抱える。
そうだ。
うちの母は、携帯を携帯はしてくれるが、電源は普段入れていない。

『それに名義は娘さんの刹那さんで購入されていますので、携帯が見つかるまで一時使用を止めるのは刹那さんにお願いしたいのですが』
「私は調子が悪いので、この電話で止めてもらえませんか。病院に行って点滴を打って帰っているんです」
『お母様が、刹那さんの家に行くと出て行かれましたけど』
「はぁぁ?何考えてんですか!電話に出られないことなんてあるじゃないですか!なんで引き止めてくれなかったんですか!」

疲労と過労、精神的に参っていた私は、周囲を気にする余裕もなく怒鳴りつけた。
息切れもするし、めまいもし始めた。
吐き気は常時装備中である。

『いえ、早く手続きをしないとと言いまして……』
「そんなの、手続きするなら、待たせておいてくれませんか!電話も持っていない、連絡もできない母は、一種の野生動物ですよ!どこに行くかわからない!こっちにばっかり迷惑かけて!もう少し連絡が帰るのを待ちましょう位言ってくださいよ!」
『はぁ、すみません』
「はぁじゃないですよ!それが、どれだけこっちに迷惑がかかると思うんですか!冗談じゃない!お金も払ってるのに!で、私は、何をすれば良いんでしょうか?」

もう、病院から家に半分は帰っている。
お店に行く場合、来た道を戻って、その向こうまで歩かないといけない。
ついでにこっちに来ている母を捕獲して、どこで落としたか詳しく聞いておかなければならない。

『店に来てもらえますか?手続きしますので』
「すぐ手続きしてください。他の馬鹿に情報が漏れたら困るので」
『解りました』

と、帰りかけた道を引き返す。
しかし、母は道におらず、そのままお店に行くと、待たされた。

「母は戻ってませんよね……」
「そうですね」

呑気な一言に、眉間の間のシワに、目の付け根をグリグリと押す。

「で、携帯をもし紛失ということで解約したら違約金ですよね?」
「そうですね」
「で、新規購入しても、手続き料金かかりますよね?」
「そうですね。キャンペーンないですし……」
「ついでに、電話番号を廃止して、新しい番号を取得するのもお金かかりますよね」
「はい」

頷くヘラヘラと笑う店員の頰を引っ張ってやろうかと睨みつけながら、

「じゃぁ、電話が見つかるまで、ストップしてください。ついでに、落とした後から何かかけていたとかのお金は……」
「刹那さん持ちです」

クソッタレ!
いねや!
その笑いで接客してんのか!接客業をなめんなよ!

と内心思いながら、書類を受け取り帰っていった。
すると、電話が鳴った。
母の電話かと思ったのだが、妹からで、

『ねぇちゃん。母さんがうちに来とる。ごめんね〜だって。ここに来る?』
「もう帰る。母さんには会いたないっていうとって。電話かわってごめんねっていうならまだしも、冗談じゃない!じゃぁね……雨降り出したけど、傘失くしたわ」

電話を切り、霧雨のような雨に打たれながら、面倒は全部この雨のように私に降りかかるのだなと思った。

家に帰り、冷たい水を飲む。
そしてしばらくして電話がかかって来た。

『ねぇちゃん。うちうち』
「どしたん?」
『家に傘忘れとったやろ?持って来たよ』
「わざわざせんでいいのに……」

ピンポンとドアのベルが鳴り、妹が傘を差し出して来た。

「母さんにはうちがおこっとったけんね?姉ちゃんは疲れとるのにありがとう、ごめんねも言えんの?っていっとったよ。反省しとるかはわからん」
「もう諦めたよ」
「うちも……まぁ、これから帰ろうわい。雨が止んだから蒸し暑いね。じゃぁね〜?」
「ありがとう」

手を振る妹にお礼を言い、あぁ、何か買ってあげたら良かっただろうか……と考える。
そして、手にしていた傘を傘立てに立てると、布団に倒れこみ、意識を飛ばした。
その前に思ったのは、

「小説書きたい……桔梗姫と寝る……」

最近、抱き心地の最高なテディベアに赤ん坊の着ぐるみロンパースを着せて抱っこして過ごす。
それが一番の癒しだったりする。

今日は本気で疲れた……一日でも早く母の携帯が見つかることを願うばかりである。

「日常日記」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「エッセイ」の人気作品

コメント

コメントを書く