話題のラノベや投稿小説を無料で読むならノベルバ

普通のコンビニ店員とかなり変わったお客さん達

小夜子

第15話「辞める決意と始める決意を同時に」



筆者は遂に辞める決意をし、今月中に辞めさせてくださいと店長に直訴した。
しかし、店長はお茶を濁すばかりで真剣には取り合ってくれなかった。
筆者は折を見て何度もその事を話したが、結果は変わらなかった。
そして、今月も終わりに迫った頃。帰り際、事務所で着替えていると、来月半ばまでのシフト表が張り出されており、そこには筆者の名前が書かれていた。
これを見たとき、店長は何を言っても筆者を辞めさせるつもりはないのだなと感じた。




25日の給料日になり、給料を手渡しで貰う。
しかし、給料袋に入っているPCで書かれた給料明細と実際の金額が違っていた。
お札を数えた所、なんと3万円ほど足りないのだ。
何度も数え直したが、やはり足りない。
入れ忘れたのか、わざと抜いたのか……?
どちらにせよ、これはもう堪忍袋の緒が切れた。




筆者は高校時代の友達と連絡を取り、そちらの店で働けないかと相談した。
実は数ヶ月前から彼から「お前、こっちで働いたらどうだ?」と誘われていたのだ。
筆者はやんわり断っていたが、このツテを活かそうと思い、連絡した。
彼のいるお店は競合店だが、同じくコンビニである。
すると即OKがで出て、面接日がポンポンと決まった。
こうなるとすることは当然、今いる店を跳ぶことである。
この時、心が羽のように軽くなった。
大体、このままこの職場で働きつづけても怒られつづけるだけだ。
それが耐えられたとしても、ノルマ捌けなかったら毎日自腹だ。
おまけに給料が理由もなく減らされるのは絶対に許せない。
辞める理由は充分にあった。





当日。
普段は仕事の日だが、携帯電話の電源を切り、近くの高級な美容院で髪を切りに行く。そこは県外からも数多くのお客が来る有名店でカットだけでも5~6千円はかかる場所だ。給料日後なので金は余る程あるので、リラックスして髪の毛を切ってもらう。




その後はルンルン気分で行きつけのネットカフェまでチャリを漕いだ。
既に時刻は夜19時を超え、いつもなら働いている時間帯だなと思いつつもネットサーフィンをしてアニメを見たり、YouTubeを見て好きな漫才やお笑いを見て笑ったりして、結局次の日の朝に帰宅した。




友人紹介というコネで入った筆者は最初、新店舗での勤務をするように勧められた。
だが、新店舗はまだ工事中でそれまでは今存在する二つの系列店(オーナーが同じ店)で働くことになり、筆者もそれに承諾した。




場所は電車で1時間30分とかなり遠くなったが、筆者は頑張ることを決め、働くことにした。幸い、店長もオーナーも優しい人なので、この方達なら大丈夫だろうと思った。それに仲良しの友人がいるから今までよりは来やすい所もある。




だが、まだまだ苦労は始まったばかりだった。













追記・筆者が辞めた店はそれから5年後、遂に閉店した。移転や改装ではなく、閉店だ。ネット等でも確認したし、実際に現地に赴いたが間違いなかった。





閉店理由を筆者なりに考察



N店(辞めた店)の前は2車線の道路があり、横断歩道がある。道路はとても狭く緑のおっちゃん(民間の駐禁取締の人)がウロウロしてるので、安易に車を置けば即反則切符を切られる。なので、車を置いてちょっとコンビニへ……とはできないのだ。駐車場スペースもない。




反対車線側には大きいスーパーとパチ屋、ちょっと高い喫茶店などがある。どちらかというとこちらの方に人が集まりやすい。それだけならまだ持ちこたえたかもしれないが、そのスーパーの隣になんとファミマができた。おまけにそこそこ広い。スーパー帰りの客やスーパーでは手に入らなかった商品を入手したい客層を一気に取り込むことに成功。わざわざ反対車線側のN店に行く理由はないだろう。客層は激減、これが致命傷となったのではないだろうか。




まだN店は評判がとても悪いのもあるだろう。実際、店長の悪い噂は知り合いの人からよく耳にしていた。かなり悪名高い存在だったようだ。そういった口コミ効果もあったのかもしれない。




今後、その店長がどう生活するのかは知らないし興味はないが、筆者や他の従業員達を苦しめた報いなのは間違いだろう。因果応報だ。この考察が完全に当たっているとは限らないが、大きく外れているとも思わない。




コンビニが閉めるのは必ず理由がある。あなたの家の近くにお店が出来たり、潰れたりしたら何故そうなったのかを考えてみるのも面白いぞ。






































          

「普通のコンビニ店員とかなり変わったお客さん達」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「エッセイ」の人気作品

コメント

コメントを書く