最弱の英雄

皐月 遊

番外編 1話 「質問タイム」

「さて…皆起きて無事元気になったところで…」

ピエロ襲撃の後、アイリス、ファリア、セレナを起こしたライトとソラは、全員が凄く疲労している事を考え、一晩眠ってから話をしようという事になった。
アイリスとファリアはすぐ同意したが、ライトとソラを知らないセレナは最初は反対したが、ファリアの説得により渋々同意し、全員が眠りについた。
そして朝になり、ライトとソラはあらかじめアイリスに場所を教えてもらったリビングへと移動した。 そこにはすでに3人が揃っていたので、集合してからすぐに話を始める事が出来た。

「…話って言っても何を話せばいいんだ?」

「とりあえずは、誰かが質問して誰かが答えるって感じでいいんじゃないかな?」

ソラの提案に皆は頷いて肯定する。

「じゃあまずは私からいいかな? 」

質問するために手を挙げたのは、ファリアだった

「お、ファリアか、なんだ?」

「私が気絶しちゃった後、何があってピエロを撃退できたの? ソラちゃんがやったの?」

「いや、私じゃないよ、私もファリアの後にすぐ気絶しちゃったからね、撃退したのはライトだよ」

「…え⁉︎ ライト君が⁉︎」

ファリアが驚いた顔でライトを見る、ライトは頬を掻きながら。

「まぁ確かに撃退したのは俺だけどさ、その時の事が全然思い出せないんだよな…すげぇ腹がたってたのは覚えてるんだけど」

「あの時のライトは、確実にピエロを圧倒していたよ」

「なるほどね、撃退してくれたのはライト君だったんだ、ありがとね」

ファリアは笑顔でお礼を言ってくる、そして次に手を挙げたのはアイリスだ

「アイリスか、なんだ?」

「えっと…質問じゃなくて、提案なんだけど…とりあえず自己紹介しない? 私は2人の事知ってるけど、ファリアとセレナは会ったばかりだし」

「あっ…そういえばしてなかったな」

「私も…言われてみれば私ライト君達の事名前しか知らないわ…」

「私は名前も何も知らないです…」

ライトは自己紹介をしていなかった人物を見る、その人物は長い金髪の女性…セレナだ

「自己紹介が遅れて悪かった、俺はイヅナ・ライトだ、えっと…後は…」

「ごめんね、ライトは自己紹介苦手なんだ、私はソラだよ、よろしくね」

ライトの自己紹介を無理やり終わらせ、ソラが自己紹介をする、そして2人の自己紹介を聞いたセレナは、小さく深呼吸をして

「はじめまして、私はセレナといいます。
 昨晩の事はお2人にすごく感謝しています。」

「いや…感謝なんてそんな…」

「ですが」

「…ん?」

「私はお2人を…特にライトさん、あなたの事は信用していません」

「……へ?」

「ちょっとセレナ⁉︎ ライト君が信用出来ないってどういう事?」

いきなり信用してないと言われ、ライトは言葉を失う

「アイリスとファリアなら知ってるでしょう? 私はライトさんだけでなく、この世の男性全てを信用していません」

「だ、男性全て…?」

「……何か、男性に対して恨みでもあるのかい?」

「恨みとか、そんなのではないです。 ただ、男性は嘘つきです、男性はすぐに嘘をつく、嘘つきは、信用できません」

「全ての男性が嘘つきって訳じゃないだろう?」

ライトの横でソラが食い下がる、セレナは自分の髪を触り、ライトを見つめて

「ではライトさんにお聞きします。 ライトさん、あなたは、この場の誰かに何か嘘をつきましたか?」

「うぐっ…」

セレナから質問され、ライトは言葉を詰まらせる、実際にライトはアイリスに記憶喪失という嘘をついてしまっている。 そしてライトが嘘をついている事はソラも知っているため、ソラも何も言う事は出来ないでいた。

「…すまん、俺はお前らに嘘をついてる」

だからライトは正直に白状した、ライトが白状した時、アイリスとファリアとソラは驚いた顔をして、セレナは呆れた顔をした。

「…でも、その嘘が何なのかは…言えない」

「ほら、やっぱり嘘つきじゃないですか。  別に私はライトさんがこの屋敷に住む事は反対しません、仮にも命の恩人ですからね。  ですが私は絶対にあなたを信用しない、これだけは覚えていてください」

そう言い残し、セレナはリビングから去っていった、ライトはセレナに何も言い返すことが出来ず、場には嫌な空気が流れていた。

「随分と嫌われたね、ライト」

「ら、ライト君、ごめんね…セレナは昔信頼してた男の人に嘘をつかれて、その事を引きずってるのよ」

「でも悪い子じゃないから…出来れば、仲良くしてあげてね」

「…あぁ」

そしてファリアが手を叩き、皆の視線がファリアに集まる。

「じゃあ質問の続きを始めましょうか! 誰か質問ある?」

「質問かぁ…実は私が質問しようとしてたのってファリアと同じなのよね、誰がピエロを撃退したのか知りたかったの」

「んー…ボクも特にはないかなぁ…」

「俺も……あ、1つあったわ」

全員の視線がライトに集まる

「えっと、ここの屋敷の名前って”フローラの屋敷”だろ? ならそのフローラって人は何で居ないんだ?」

「あぁその話ね、えっとフローラは今事情があってメイドの子と一緒に王都に行ってるの、だからしばらくは帰ってこないと思うよ」

ライトの質問にファリアが答える

「へぇ…つかこの屋敷メイドもいるのか」

「じゃあこれで皆質問は出し終えたかな?」

ソラの問いに皆が頷く

「じゃあこれで解散でいいかい?」

「いいんじゃねぇか?」

「うん、ライト君達も疲れただろうしね」

「私も賛成」

「よし、んじゃ解散!」

ライトの掛け声でそれぞれリビングから出て行く、残ったのはソラとライトだ。

「じゃあボクは図書室に行って読書してるよ」

「あ、おう!」

ライトに軽く手を振り、ソラもリビングからでていく。

「………さて……」

ライトは1人になったライトは腕を組み真剣な顔で

「何を……しようか」

真剣に暇をつぶす方法を考えていた。

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