3人の勇者と俺の物語
24章 アルス神チョイキレ
次の戦場は夜の砂漠だった。
入ってすぐに立て札がある
【あのような戦い方を続けていたら訓練にならん。
此処から先は地形変化を起こす魔法は使えなくしておく。
正々堂々知略戦略をもって戦うこと。
ヴェルの愛し子らよ、きちんとした戦闘訓練をせよ】
「あ~、ヴェルダンディー様のこと愛称で呼んでる~」
「あらあらまあまあ」
「微笑ましいですねワタルさん」
「そうだねぇ、それにしたって。怒られちゃったね」
「見ていてくれてるんだね神様たち」
『まぁ、あの方法で倒してても成長はするんじゃが、しないわな』
「言いたいことはわかります。塔の中ではちゃんと戦います、中ではね」
「そうですね」
砂漠の夜。日中の灼熱の地からガラリと条件が変わる。
寒いのだ。
足元は砂に取られ体力を奪い、そして寒さ。
昼も夜も砂漠というところは恐ろしい場所なのだ。
「生活魔法はセーフみたいだね」
生活魔法によって自分たちの周囲の温度を20度位まで調整している。
魔力が薄っすらと減っていくけど、僕の魔力で半日くらいは大丈夫。
土魔法で砂を変形とかは出来なかった、うまく砂に魔力を通せなくなっている。火魔法でもガラスになったりしなかった。
『流石に砂漠の町のダンジョンで耐寒装備というのはな』
「でも、これはギルドに言っておかないと凍死されてもこまるわね、
あ、でも戻ればいいだけねよく考えれば」
親切設計ですからね。
きちんと準備すれば積むことは無いようにできているんだろう。
「ワタ兄、砂の中を移動している集団がいくつもある、結構な速さ、あっち」
クウが指差す方を見ると砂煙が移動している、砂の中を移動か、厄介だね。
土魔法で打ち上げが使えないから、あとは音でびっくりさせるかかな?
モンス○ーハンターの知識だけど。
「近くにはあんまり動いてないのもいる、そっちのちょっと先」
目を凝らしてみるともぞもぞと砂が動いている。
「気が付かずに近寄ると危ないから気をつけてね」
音を立てたいけど周囲に気づかれないように風魔法で範囲を区切る。
初級魔法なので僕がやる、カイには火魔法で爆発を起こしてもらう。
夜なので闇魔法で光を遮断することも忘れない。
ドン! ズズズズズ……
振動が伝わるこれは仕方ない。
爆発点の下からわらわらとサンドワームが出てくる。
こいつらか、挨拶代わりに盾を投げ込む。
リクとクウも突入していく。カイは魔法で攻撃。
サンドワームならもう敵じゃない。あっという間に殲滅した。
「あとは移動してる奴らか、同じようにやりたいけど早いんだよね?」
「ちょうど一塊がこっちに向ってる、あっち」
「よし、腹をくくろう。カイあの行先でまた爆発お願い!」
「はい!」
舞い上がる砂煙の手前で爆発を起こす、音だけは抑えるけど閃光が周囲に漏れる。どうせみんな砂の中だ振動でバレるし光はそこまで見えないだろう。
砂煙の正体は魚みたいなトカゲみたいな生き物だった。
砂を泳ぐことに特化した尖った尖端、手足はしまって身体をうねらせて泳ぐみたいだ。
陸に上がってくると4本足でカサカサと結構なスピードで移動する。
僕達に狙いを定めて向かってくる、広がって攻める知恵はあるみたいだ。
「二人一組で背後を取られないようにしていこう、カイと僕がバランスいいかな」
「あー、いいなーカイ」
「えへへー」
あ、今のえへへー超可愛いです。
このトカゲ厄介だなー、カサカサと横移動して複数で連携して攻撃してくる。
飛び込んでの引っかきや噛み付き、それに砂を打ち出してくる。
なんか分泌物と混ざった砂は固くなっており、数発連打も出来る。
結構知識は高いみたいで砂弾で攻撃すると死角から突撃してきたりする。
「うーん、待ちの戦法は失敗だったかもなぁ。これなら突っ込んで戦ったほうが良かったような気がする」
「リクとクウはもうそうなってますね」
盾と魔法盾あるから防御は問題ないんだけど、攻撃がカイの攻撃魔法頼みになってしまっている。僕もアイシクルスピアなどの初級魔法で攻撃してるけど、
練度が低いのでちょっと傷つける止まりで決定打にはならない。
斧投げは、リクのように投げて戻ってこないのを失念していて砂に刺さってる。あとで回収しないと。
それでもカイの攻撃魔法は強力なので時間はかかったものの危なげなく数を減らしている。
「これなら問題ないな」
世の中にはフラグというものがある。
「ワタ兄2集団こっちに向かって来ちゃってる!」
やっちまったぜ!
「二人はそのまま遊撃しながら入り口まで下がってくれ、僕達も扉まで退く」
「大きいの行きます!」
ファイアーストームを放つカイ。強大な熱量と風量、風魔法で防御していないと引きずり込まれて燃やされる。
「今だ!」
その隙に素早く撤退する、退くときには退くってのは大事。
トレインしながらもリククウコンビはザックザックと敵を攻撃している。
砂のなかから突撃をしてくる砂トカゲにも冷静にカウンターで切り捨てている。あのレベルの見切りを持つ二人にそう簡単に攻撃は当てられない。
それでも完全な死角からの攻撃もあるので無傷というわけにもいかない。
一箇所にとどまることなく動き続けてさらに攻撃防御をこなす、
二人の非凡な能力には舌を巻く。
扉まで引いた時点でカイが範囲回復魔法をかけてくれた。
僕も細かな傷はたくさんだ。HPが低いから油断ができない。
取り敢えず背後の憂いは無くなった。
トレインしてきたモンスターもこちらを警戒しながらも攻撃の手を緩めてはくれない。
「カイ、大雑把な指示で悪いんだけど敵がいる辺りに雨なり水を出してそこに電撃とかって出来る?」
「はい、出来ます」
即答ですか、頼もしい。その答えに満足して頷く。
「準備しといて、リクー! クウー! 合図したら僕らのところへ戻ってきてー範囲魔法使うー!」
わかったと言わんばかりに武器を上げて上下させる。
「準備出来たら教えて」
「もう、大丈夫です」
「よし、リククウ!!」
僕の声に反応して二人が素早く戻ってくる、それと同時にスコールのような雨が一帯を包む。そしてそのまま雷撃が同じく雨のように降り注ぐ。
サンダーレインとでも名付けよう。
雨が止むと大量の死体が光となって消えていった。
「カイすごーい!」
カイに抱きつくリク、ああ、いいなぁ、絵になる。
「ワタ兄、周囲の敵は一掃できた」
「よーし、あとはボス集団だな」
「うん、反対側にいる」
安全になった砂漠をすすむ、大きな丘を登ると扉が見える。
そしてボスの姿も確認できた。
「でけぇ」
巨大なサンドワームだった。全長は50m位ありそう。太さも3mくらいはあるな。ワシャワシャしている口が最高に気持ち悪い。
「取り敢えず遠距離から全力攻撃だな」
「了解」
「溜めるよー凄い溜めるよー」
「最大活性の一撃をお見舞いします」
なんかもうこの時点でオーバーキルな気がする。
僕も盾を一番大きくして変形させる。
これをリクのパワーで……溜めて……さらにカイの魔力を乗っけて。
「いくぞ~、3,2,1,撃て!!」
全力の投擲、属性は風真空の刃が盾を包む、触れるもの皆傷つける。
クウはいつの間にか斬撃を飛ばせるようになっていた。流石天才。
リクは巨大な斧を力いっぱい投げつけている、
闘気も帯びて空気が震えてるぞ、
カイはメテオ(強化版)。それらがほぼ同時に着弾する。
ドグワァァン!!
大音量と大量の砂が舞い上がる。
僕らの周囲に弱い雨と風を利用して砂煙を押し返すカイ。
『やったか?』
バイセツさーん、それフラグ。
雨によって砂煙が晴れていく。
確かにフラグ通り倒せてはなかったけど、ところどころ千切れてみるも無残になったサンドワームが哀愁すら漂わせて残っていた。
「ら、楽にしてあげよう」
苦しむサンドワームを介錯してあげた。
その後砂漠に点在する宝箱の回収をして今日の攻略を終了とした。
僕の装備も一式黒鋼鉄製にすることが出来た。
この世界の武具の素材としては、
木→石→銅→鉄→鋼鉄→黒鋼鉄→玉鋼→ミスリル→ダマスカス→
アダマンタイト→隕鉄→オリハルコン→ヒヒイロガネ→???
というのが一般的だそうだ。
結構長時間戦っていた甲斐もあって皆仲良くレベルアップしました。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
イチノセ ワタル
Lv22→23 【家政婦系勇者】
HP 380→460
MP 200→260
Str 64→69
Agi 56→61
Vit 61→65
Dex 76→82
Int 60→65
Luk 40→43
【スキル】 女神の盾 勇者の卵【孵化】 器用Lv5 工夫Lv4New!
観察Lv7 忍耐Lv7 神の料理人 神のマッサージ師 農畜産業の神 言語理解
大器晩成() やりくり上手Lv6New! 魔力操作Lv6 微小魔力操作Lv6
盾技Lv6 生活魔法Lv6New! 農業魔法Lv10 拷問Lv5New! 聖剣操作Lv5 罠New
【称号】 聖剣の聖女との絆 苦痛の申し子New!
生活魔法Lv6 素材抽出、物や食材を素材に分けることが出来る。リサイクル
リク
Lv13→14 【オーラバトラー】
HP 2230→2460
MP 610→650
Str 198→224
Agi 148→164
Vit 168→189
Int 116→130
Luk 115→126
【スキル】 聖斧の力 鉄壁Lv6New! 魔力操作Lv6 斧技Lv7
見切りLv7New! 忍耐Lv5 身体強化魔法Lv7New! 武装闘気Lv5New!
溜め攻撃Lv6 自己活性Lv7 生命力燃焼Lv5New! 幸運Lv5
鑑定 マジックボックス【極大】
【称号】決意し者 闘気を纏いし者 神々の加護 勇者との絆
カイ
Lv13→14 【魔導を歩む槍士】
HP 1510→1700
MP 2540→2780
Str 129→140
Agi 182→199
Vit 135→152
Dex 181→204
Int 252→278
Luk 130→139
【スキル】 聖槍の力 冷静沈着Lv4New! 忍耐Lv5
天賦の魔力 魔力操作Lv8 魔力増幅Lv8 魔装武具Lv7New! 魔力暴走Lv6
回復魔法Lv8 四元素魔法Lv8 魔法合成Lv6 罠 建築
複合詠唱LV7 槍術Lv8New! 幸運Lv5 鑑定 マジックボックス【大】
【称号】決意し者 暴走する魔力 神々の加護 勇者との絆
クウ
Lv12→13 【天才二刀剣士】
HP 2130→2320
MP 1780→1970
Str 164→185
Agi 209→229
Vit 142→159
Dex 178→200
Int 194→217
Luk 243→255
【スキル】 聖剣の力 天才 未来予測Lv6New! 忍耐Lv5
魔力操作Lv7 環境魔力利用Lv7 剣技Lv8 二刀流Lv8
見切りLv8New! 光魔法Lv7New! 闇魔法Lv7New! 空間魔法Lv6
時空魔法Lv6 センス○ 鑑定 マジックボックス【無限】 幸運Lv6New!
【称号】決意し者 神々の加護 勇者との絆
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
今日の攻略はここまでにする。
次のエリアを確認して引き返すことにする、
次の扉の先には火山地帯が待っていた。
『あっついのぉ』
「あついですねぇ……また生活魔法を常時展開ですね」
「頼むよワタル!」
頼りにされるのは悪く無い。
食堂へ引き返し皆で夕食を取り、汗を流す。
もうそこまでお金を気にせずに済むので僕も個室で寝る。
誘惑にきた人もいたが、攻略まではだめーと鉄の意志で追い返した。
しばらく悶々としたが、結構疲れていたのかいつの間にか眠りについていた。
入ってすぐに立て札がある
【あのような戦い方を続けていたら訓練にならん。
此処から先は地形変化を起こす魔法は使えなくしておく。
正々堂々知略戦略をもって戦うこと。
ヴェルの愛し子らよ、きちんとした戦闘訓練をせよ】
「あ~、ヴェルダンディー様のこと愛称で呼んでる~」
「あらあらまあまあ」
「微笑ましいですねワタルさん」
「そうだねぇ、それにしたって。怒られちゃったね」
「見ていてくれてるんだね神様たち」
『まぁ、あの方法で倒してても成長はするんじゃが、しないわな』
「言いたいことはわかります。塔の中ではちゃんと戦います、中ではね」
「そうですね」
砂漠の夜。日中の灼熱の地からガラリと条件が変わる。
寒いのだ。
足元は砂に取られ体力を奪い、そして寒さ。
昼も夜も砂漠というところは恐ろしい場所なのだ。
「生活魔法はセーフみたいだね」
生活魔法によって自分たちの周囲の温度を20度位まで調整している。
魔力が薄っすらと減っていくけど、僕の魔力で半日くらいは大丈夫。
土魔法で砂を変形とかは出来なかった、うまく砂に魔力を通せなくなっている。火魔法でもガラスになったりしなかった。
『流石に砂漠の町のダンジョンで耐寒装備というのはな』
「でも、これはギルドに言っておかないと凍死されてもこまるわね、
あ、でも戻ればいいだけねよく考えれば」
親切設計ですからね。
きちんと準備すれば積むことは無いようにできているんだろう。
「ワタ兄、砂の中を移動している集団がいくつもある、結構な速さ、あっち」
クウが指差す方を見ると砂煙が移動している、砂の中を移動か、厄介だね。
土魔法で打ち上げが使えないから、あとは音でびっくりさせるかかな?
モンス○ーハンターの知識だけど。
「近くにはあんまり動いてないのもいる、そっちのちょっと先」
目を凝らしてみるともぞもぞと砂が動いている。
「気が付かずに近寄ると危ないから気をつけてね」
音を立てたいけど周囲に気づかれないように風魔法で範囲を区切る。
初級魔法なので僕がやる、カイには火魔法で爆発を起こしてもらう。
夜なので闇魔法で光を遮断することも忘れない。
ドン! ズズズズズ……
振動が伝わるこれは仕方ない。
爆発点の下からわらわらとサンドワームが出てくる。
こいつらか、挨拶代わりに盾を投げ込む。
リクとクウも突入していく。カイは魔法で攻撃。
サンドワームならもう敵じゃない。あっという間に殲滅した。
「あとは移動してる奴らか、同じようにやりたいけど早いんだよね?」
「ちょうど一塊がこっちに向ってる、あっち」
「よし、腹をくくろう。カイあの行先でまた爆発お願い!」
「はい!」
舞い上がる砂煙の手前で爆発を起こす、音だけは抑えるけど閃光が周囲に漏れる。どうせみんな砂の中だ振動でバレるし光はそこまで見えないだろう。
砂煙の正体は魚みたいなトカゲみたいな生き物だった。
砂を泳ぐことに特化した尖った尖端、手足はしまって身体をうねらせて泳ぐみたいだ。
陸に上がってくると4本足でカサカサと結構なスピードで移動する。
僕達に狙いを定めて向かってくる、広がって攻める知恵はあるみたいだ。
「二人一組で背後を取られないようにしていこう、カイと僕がバランスいいかな」
「あー、いいなーカイ」
「えへへー」
あ、今のえへへー超可愛いです。
このトカゲ厄介だなー、カサカサと横移動して複数で連携して攻撃してくる。
飛び込んでの引っかきや噛み付き、それに砂を打ち出してくる。
なんか分泌物と混ざった砂は固くなっており、数発連打も出来る。
結構知識は高いみたいで砂弾で攻撃すると死角から突撃してきたりする。
「うーん、待ちの戦法は失敗だったかもなぁ。これなら突っ込んで戦ったほうが良かったような気がする」
「リクとクウはもうそうなってますね」
盾と魔法盾あるから防御は問題ないんだけど、攻撃がカイの攻撃魔法頼みになってしまっている。僕もアイシクルスピアなどの初級魔法で攻撃してるけど、
練度が低いのでちょっと傷つける止まりで決定打にはならない。
斧投げは、リクのように投げて戻ってこないのを失念していて砂に刺さってる。あとで回収しないと。
それでもカイの攻撃魔法は強力なので時間はかかったものの危なげなく数を減らしている。
「これなら問題ないな」
世の中にはフラグというものがある。
「ワタ兄2集団こっちに向かって来ちゃってる!」
やっちまったぜ!
「二人はそのまま遊撃しながら入り口まで下がってくれ、僕達も扉まで退く」
「大きいの行きます!」
ファイアーストームを放つカイ。強大な熱量と風量、風魔法で防御していないと引きずり込まれて燃やされる。
「今だ!」
その隙に素早く撤退する、退くときには退くってのは大事。
トレインしながらもリククウコンビはザックザックと敵を攻撃している。
砂のなかから突撃をしてくる砂トカゲにも冷静にカウンターで切り捨てている。あのレベルの見切りを持つ二人にそう簡単に攻撃は当てられない。
それでも完全な死角からの攻撃もあるので無傷というわけにもいかない。
一箇所にとどまることなく動き続けてさらに攻撃防御をこなす、
二人の非凡な能力には舌を巻く。
扉まで引いた時点でカイが範囲回復魔法をかけてくれた。
僕も細かな傷はたくさんだ。HPが低いから油断ができない。
取り敢えず背後の憂いは無くなった。
トレインしてきたモンスターもこちらを警戒しながらも攻撃の手を緩めてはくれない。
「カイ、大雑把な指示で悪いんだけど敵がいる辺りに雨なり水を出してそこに電撃とかって出来る?」
「はい、出来ます」
即答ですか、頼もしい。その答えに満足して頷く。
「準備しといて、リクー! クウー! 合図したら僕らのところへ戻ってきてー範囲魔法使うー!」
わかったと言わんばかりに武器を上げて上下させる。
「準備出来たら教えて」
「もう、大丈夫です」
「よし、リククウ!!」
僕の声に反応して二人が素早く戻ってくる、それと同時にスコールのような雨が一帯を包む。そしてそのまま雷撃が同じく雨のように降り注ぐ。
サンダーレインとでも名付けよう。
雨が止むと大量の死体が光となって消えていった。
「カイすごーい!」
カイに抱きつくリク、ああ、いいなぁ、絵になる。
「ワタ兄、周囲の敵は一掃できた」
「よーし、あとはボス集団だな」
「うん、反対側にいる」
安全になった砂漠をすすむ、大きな丘を登ると扉が見える。
そしてボスの姿も確認できた。
「でけぇ」
巨大なサンドワームだった。全長は50m位ありそう。太さも3mくらいはあるな。ワシャワシャしている口が最高に気持ち悪い。
「取り敢えず遠距離から全力攻撃だな」
「了解」
「溜めるよー凄い溜めるよー」
「最大活性の一撃をお見舞いします」
なんかもうこの時点でオーバーキルな気がする。
僕も盾を一番大きくして変形させる。
これをリクのパワーで……溜めて……さらにカイの魔力を乗っけて。
「いくぞ~、3,2,1,撃て!!」
全力の投擲、属性は風真空の刃が盾を包む、触れるもの皆傷つける。
クウはいつの間にか斬撃を飛ばせるようになっていた。流石天才。
リクは巨大な斧を力いっぱい投げつけている、
闘気も帯びて空気が震えてるぞ、
カイはメテオ(強化版)。それらがほぼ同時に着弾する。
ドグワァァン!!
大音量と大量の砂が舞い上がる。
僕らの周囲に弱い雨と風を利用して砂煙を押し返すカイ。
『やったか?』
バイセツさーん、それフラグ。
雨によって砂煙が晴れていく。
確かにフラグ通り倒せてはなかったけど、ところどころ千切れてみるも無残になったサンドワームが哀愁すら漂わせて残っていた。
「ら、楽にしてあげよう」
苦しむサンドワームを介錯してあげた。
その後砂漠に点在する宝箱の回収をして今日の攻略を終了とした。
僕の装備も一式黒鋼鉄製にすることが出来た。
この世界の武具の素材としては、
木→石→銅→鉄→鋼鉄→黒鋼鉄→玉鋼→ミスリル→ダマスカス→
アダマンタイト→隕鉄→オリハルコン→ヒヒイロガネ→???
というのが一般的だそうだ。
結構長時間戦っていた甲斐もあって皆仲良くレベルアップしました。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
イチノセ ワタル
Lv22→23 【家政婦系勇者】
HP 380→460
MP 200→260
Str 64→69
Agi 56→61
Vit 61→65
Dex 76→82
Int 60→65
Luk 40→43
【スキル】 女神の盾 勇者の卵【孵化】 器用Lv5 工夫Lv4New!
観察Lv7 忍耐Lv7 神の料理人 神のマッサージ師 農畜産業の神 言語理解
大器晩成() やりくり上手Lv6New! 魔力操作Lv6 微小魔力操作Lv6
盾技Lv6 生活魔法Lv6New! 農業魔法Lv10 拷問Lv5New! 聖剣操作Lv5 罠New
【称号】 聖剣の聖女との絆 苦痛の申し子New!
生活魔法Lv6 素材抽出、物や食材を素材に分けることが出来る。リサイクル
リク
Lv13→14 【オーラバトラー】
HP 2230→2460
MP 610→650
Str 198→224
Agi 148→164
Vit 168→189
Int 116→130
Luk 115→126
【スキル】 聖斧の力 鉄壁Lv6New! 魔力操作Lv6 斧技Lv7
見切りLv7New! 忍耐Lv5 身体強化魔法Lv7New! 武装闘気Lv5New!
溜め攻撃Lv6 自己活性Lv7 生命力燃焼Lv5New! 幸運Lv5
鑑定 マジックボックス【極大】
【称号】決意し者 闘気を纏いし者 神々の加護 勇者との絆
カイ
Lv13→14 【魔導を歩む槍士】
HP 1510→1700
MP 2540→2780
Str 129→140
Agi 182→199
Vit 135→152
Dex 181→204
Int 252→278
Luk 130→139
【スキル】 聖槍の力 冷静沈着Lv4New! 忍耐Lv5
天賦の魔力 魔力操作Lv8 魔力増幅Lv8 魔装武具Lv7New! 魔力暴走Lv6
回復魔法Lv8 四元素魔法Lv8 魔法合成Lv6 罠 建築
複合詠唱LV7 槍術Lv8New! 幸運Lv5 鑑定 マジックボックス【大】
【称号】決意し者 暴走する魔力 神々の加護 勇者との絆
クウ
Lv12→13 【天才二刀剣士】
HP 2130→2320
MP 1780→1970
Str 164→185
Agi 209→229
Vit 142→159
Dex 178→200
Int 194→217
Luk 243→255
【スキル】 聖剣の力 天才 未来予測Lv6New! 忍耐Lv5
魔力操作Lv7 環境魔力利用Lv7 剣技Lv8 二刀流Lv8
見切りLv8New! 光魔法Lv7New! 闇魔法Lv7New! 空間魔法Lv6
時空魔法Lv6 センス○ 鑑定 マジックボックス【無限】 幸運Lv6New!
【称号】決意し者 神々の加護 勇者との絆
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
今日の攻略はここまでにする。
次のエリアを確認して引き返すことにする、
次の扉の先には火山地帯が待っていた。
『あっついのぉ』
「あついですねぇ……また生活魔法を常時展開ですね」
「頼むよワタル!」
頼りにされるのは悪く無い。
食堂へ引き返し皆で夕食を取り、汗を流す。
もうそこまでお金を気にせずに済むので僕も個室で寝る。
誘惑にきた人もいたが、攻略まではだめーと鉄の意志で追い返した。
しばらく悶々としたが、結構疲れていたのかいつの間にか眠りについていた。
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