3人の勇者と俺の物語
3章 女神
村に戻ると子供達を心配していた大人たちに始めは喜びとともに迎えられた、
そしてセイがいないという事実が告げられると悲しみが訪れた。
「とりあえず、3人を助けてくれたことに感謝する。私はこのホイス村の村長をしているダンという者だ」
「僕はワタルと言います。この地には旅をしてきて偶然通りかかりました。」
ワタルがこんな嘘を言うのには訳があった。
魔神をこの世界に呼び込んでしまったのはある意味勇者ウォルフェン達の性なのだ、いくら予想の出来なかった事故だったとはいえ、その結果子供が一人連れてかれてしまった。馬鹿正直にすべてを話すのは危険だ。そう目が覚めたメディアスさんに説得された。
僕の中にいる勇者の気持ちはわからないけど、きっと彼も申し訳なくおもっているだろう……
同じようにバイセツさんやメディアスさんのことも内緒だ。
「それにしてもエルンがリク達以外に懐くなんて、しかも村の中にまで……」
「僕が一部の動物の言葉がわかるので、リクちゃんたちを助けて欲しいってエルンから頼まれたもので、そっちのバイセツさんも僕と一緒に旅をしてます」
「ほー、動物を使う職業があるとは聞いたことがあるが、言ってることがわかるのか凄いな!」
村民の方々に嘘をつくようで悪いんだけど、仕方ない。自分の身を守るためでもある。
魔力切れから目を覚ましたメディアスさんといろいろと話し合った。
勇者の力は確かに僕の中にあること、
こうやって喋れているし、この世界でも言葉が通じているってことは、
一部のスキルも僕に受け継がれているだろうってこと、
勇者とその一行に神様から与えられたスキル【言語理解】
知らない言語でも一度聞くと理解することができるし、普通に話すことで相手には通じる言語で話しているように聞こえるスキルだそうだ。
これがあれば日本に戻れば通訳として生きていけるなー、でも、
あっちでは僕。死んでるんだよな。
 
「そ、村長!! め、女神様が現れた!!」
僕の暗い気持ちは飛び込んできた村人の発言で吹き飛んだ。
大慌ての村人から話を聞くと、倒れた3人を介護している部屋に女神が現れて、
僕を呼んでくるよう言われたそうだ。
大慌てで3人が運び込まれた診療所へ向かう。
集まった村人をかき分けて部屋にはいる。
セイちゃんのお父さんが土下座みたいな形で祈っている、号泣してるよ……
「貴方ですね、かの世界の神の言う勇者は」
神々しい光を放っている多分女性と思われる人の姿が語りかけてくる。
眩しくて直視が出来ない、うおっまぶし。状態である。
「はい、たぶん」
我ながら間の抜けた返事をすると、さらに光は強くなり僕と3人を包み込む
うおっ、まぶし!
気が付くと一面真っ白な世界にいる。
初めて勇者と出会ったところと似たような雰囲気だ、
「あちらの神から話は聞きました。
しかたのないこととはいえ、厄介なものをこの世界に呼んでくれたものです」
『申し訳ない』
あ、バイセツさんいたんだ。よく見るとフェレット、こっちではフェレックだっけかの姿のメディアスさんもいる。
「まぁ、起こってしまったことを言っても仕方ありません。
これからのことを話しましょう。
そちらの神から蓄えていた力を譲っていただき、こうしてあなた達と神剣の力を得た3人の少女の前に現れることが出来ました。が、めんどくさいです……」
お?
「あー、なんでこんなめんどくさいことになるかなー、いやさ、
うちの世界にも魔王的なのいるよ? でもさ、別にそこまで悪いことしないで魔族たちと穏やかに過ごしてるのよ、あたしも一応人の神やってるけどさー、別に何するでもなくのんびりと眺めてたまに気まぐれで奇跡()ってやつやったりするけど、基本的にボーーーーっと過ごしてたいわけ、それなのに、なんなのあいつ? 話し聞いたし見に行ったら、チョーーーーー強いじゃん。あれで弱ってこっち来たの? しかもさー、将来あたしの友だちになってくれる予定だったセイちゃんを寄り代にするとかさ、もーーーなんなのーーーーー! あの子が生まれる確率めっちゃ低いのよ? 楽しみ増えたーって喜んでいたのに、しかもさ、あいつさ、あの状態であたしより強いんだよ? いやさ、ガチでやればなんとかなるかもしれないけど相性的なのが合わないのよね、たぶんこの世界壊すぐらいの力を出さないとだめ。あれ、めっちゃむかつくわ、ちょっと手を出したらなんか凄い結界作るし、なんか黒竜のおっさんの根城を自分の城にしちゃうし、黒竜のおっさん閉じ込められちゃうし、あの結界破れそうなのは聖剣の力と勇者の力っぽいし。あーだる。」
『……』
「……」
「……」
「まぁ、いいや。
んでね、これからあんたと、その3人を転送します。
そこで頑張って力をつけてね、たぶんあの邪神、なんだっっけ? バルビタールとか言う奴? アイツの結界を破る力を手に入れて、バーーンと結界壊して、ドカーーーーン! てアイツやっつけてあたしの未来の友達を取り返してね、これ命令。あたしが干渉するのはそこまで、これからあたしの世界の人の街とかに結界を貼るのに集中するから。なんかあっちの神が言うには眷属? とか言うのを作って人間滅ぼそうとするんでしょアイツ? まじ、迷惑なんだけど、はぁ……。ってわけで、そういうことだからあなた達が頑張りなさい。たぶんこの世界の魔王とかもあなた達に敵対はしないと思うけど、取り込まれたらしらなーい。まーバルビタールとか言う魔神ほどじゃないから、でもアイツなりに頑張って魔族まとめてるから、出来ることなら手を出さないで、困ってたら手伝ってあげて、てかさ、もともとそっちのせいなわけだしね。んじゃ、送る。頑張れ」
一切の口をだすことも出来ずにそう告げられて、一方的に転送が始まった。
「あ、そだあんたはこっちで何もないからこれあげる」
ポイッと盾をくれた。
----------------------------------
南部にある大砂漠地帯
その日、各教会に女神のお告げがもたらされた日。
突然巨大な塔が現れた。
後の女神の4巨塔と呼ばれるダンジョンであった。
僕たちはその4本の巨塔の元へと転送される。
小さなオアシスの周りに出来た小さな街 サラフ
そこが僕達の冒険の最初の街だった。
そしてセイがいないという事実が告げられると悲しみが訪れた。
「とりあえず、3人を助けてくれたことに感謝する。私はこのホイス村の村長をしているダンという者だ」
「僕はワタルと言います。この地には旅をしてきて偶然通りかかりました。」
ワタルがこんな嘘を言うのには訳があった。
魔神をこの世界に呼び込んでしまったのはある意味勇者ウォルフェン達の性なのだ、いくら予想の出来なかった事故だったとはいえ、その結果子供が一人連れてかれてしまった。馬鹿正直にすべてを話すのは危険だ。そう目が覚めたメディアスさんに説得された。
僕の中にいる勇者の気持ちはわからないけど、きっと彼も申し訳なくおもっているだろう……
同じようにバイセツさんやメディアスさんのことも内緒だ。
「それにしてもエルンがリク達以外に懐くなんて、しかも村の中にまで……」
「僕が一部の動物の言葉がわかるので、リクちゃんたちを助けて欲しいってエルンから頼まれたもので、そっちのバイセツさんも僕と一緒に旅をしてます」
「ほー、動物を使う職業があるとは聞いたことがあるが、言ってることがわかるのか凄いな!」
村民の方々に嘘をつくようで悪いんだけど、仕方ない。自分の身を守るためでもある。
魔力切れから目を覚ましたメディアスさんといろいろと話し合った。
勇者の力は確かに僕の中にあること、
こうやって喋れているし、この世界でも言葉が通じているってことは、
一部のスキルも僕に受け継がれているだろうってこと、
勇者とその一行に神様から与えられたスキル【言語理解】
知らない言語でも一度聞くと理解することができるし、普通に話すことで相手には通じる言語で話しているように聞こえるスキルだそうだ。
これがあれば日本に戻れば通訳として生きていけるなー、でも、
あっちでは僕。死んでるんだよな。
 
「そ、村長!! め、女神様が現れた!!」
僕の暗い気持ちは飛び込んできた村人の発言で吹き飛んだ。
大慌ての村人から話を聞くと、倒れた3人を介護している部屋に女神が現れて、
僕を呼んでくるよう言われたそうだ。
大慌てで3人が運び込まれた診療所へ向かう。
集まった村人をかき分けて部屋にはいる。
セイちゃんのお父さんが土下座みたいな形で祈っている、号泣してるよ……
「貴方ですね、かの世界の神の言う勇者は」
神々しい光を放っている多分女性と思われる人の姿が語りかけてくる。
眩しくて直視が出来ない、うおっまぶし。状態である。
「はい、たぶん」
我ながら間の抜けた返事をすると、さらに光は強くなり僕と3人を包み込む
うおっ、まぶし!
気が付くと一面真っ白な世界にいる。
初めて勇者と出会ったところと似たような雰囲気だ、
「あちらの神から話は聞きました。
しかたのないこととはいえ、厄介なものをこの世界に呼んでくれたものです」
『申し訳ない』
あ、バイセツさんいたんだ。よく見るとフェレット、こっちではフェレックだっけかの姿のメディアスさんもいる。
「まぁ、起こってしまったことを言っても仕方ありません。
これからのことを話しましょう。
そちらの神から蓄えていた力を譲っていただき、こうしてあなた達と神剣の力を得た3人の少女の前に現れることが出来ました。が、めんどくさいです……」
お?
「あー、なんでこんなめんどくさいことになるかなー、いやさ、
うちの世界にも魔王的なのいるよ? でもさ、別にそこまで悪いことしないで魔族たちと穏やかに過ごしてるのよ、あたしも一応人の神やってるけどさー、別に何するでもなくのんびりと眺めてたまに気まぐれで奇跡()ってやつやったりするけど、基本的にボーーーーっと過ごしてたいわけ、それなのに、なんなのあいつ? 話し聞いたし見に行ったら、チョーーーーー強いじゃん。あれで弱ってこっち来たの? しかもさー、将来あたしの友だちになってくれる予定だったセイちゃんを寄り代にするとかさ、もーーーなんなのーーーーー! あの子が生まれる確率めっちゃ低いのよ? 楽しみ増えたーって喜んでいたのに、しかもさ、あいつさ、あの状態であたしより強いんだよ? いやさ、ガチでやればなんとかなるかもしれないけど相性的なのが合わないのよね、たぶんこの世界壊すぐらいの力を出さないとだめ。あれ、めっちゃむかつくわ、ちょっと手を出したらなんか凄い結界作るし、なんか黒竜のおっさんの根城を自分の城にしちゃうし、黒竜のおっさん閉じ込められちゃうし、あの結界破れそうなのは聖剣の力と勇者の力っぽいし。あーだる。」
『……』
「……」
「……」
「まぁ、いいや。
んでね、これからあんたと、その3人を転送します。
そこで頑張って力をつけてね、たぶんあの邪神、なんだっっけ? バルビタールとか言う奴? アイツの結界を破る力を手に入れて、バーーンと結界壊して、ドカーーーーン! てアイツやっつけてあたしの未来の友達を取り返してね、これ命令。あたしが干渉するのはそこまで、これからあたしの世界の人の街とかに結界を貼るのに集中するから。なんかあっちの神が言うには眷属? とか言うのを作って人間滅ぼそうとするんでしょアイツ? まじ、迷惑なんだけど、はぁ……。ってわけで、そういうことだからあなた達が頑張りなさい。たぶんこの世界の魔王とかもあなた達に敵対はしないと思うけど、取り込まれたらしらなーい。まーバルビタールとか言う魔神ほどじゃないから、でもアイツなりに頑張って魔族まとめてるから、出来ることなら手を出さないで、困ってたら手伝ってあげて、てかさ、もともとそっちのせいなわけだしね。んじゃ、送る。頑張れ」
一切の口をだすことも出来ずにそう告げられて、一方的に転送が始まった。
「あ、そだあんたはこっちで何もないからこれあげる」
ポイッと盾をくれた。
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南部にある大砂漠地帯
その日、各教会に女神のお告げがもたらされた日。
突然巨大な塔が現れた。
後の女神の4巨塔と呼ばれるダンジョンであった。
僕たちはその4本の巨塔の元へと転送される。
小さなオアシスの周りに出来た小さな街 サラフ
そこが僕達の冒険の最初の街だった。
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