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幻想郷改造計画〜少年は河童の少女に恋をする〜

怠惰のあるま

弾幕勝負 vs 魔王



全ての経緯を話し終えた紫さんはずぅん...という擬音が似合いそうなほど落ち込んで帰って行った。可哀想に。主にアルマさんが悪いのだが...まあいいか。

「そうゆうわけでこれからよろしくお願いします」
「お〜よろしく〜」
「シャキッとしてよ」
「パルスィが俺に甘えてくれたらシャキッとしよう」
「じゃあそのままでいいわ」

少しアルマさんが残念そうに見えたけど気のせいかな。
そういえば文さんも少し落ち込んでる。どうしたのだろう。まあ、想像はついている。新聞の記事になりそうなスクープを逃してショックなんだと思う。ジャーナリストだもんね。

「アルマさんとパルスィさんの結婚式に出たかったです...!!」
「そっち!?」

ただ結婚式に出たかっただけかい! 意外すぎたよ。ジャーナリストと思った俺の気持ちを返せ!!

「悪いとは思っているが後悔はない!」
「ひどい...! アルマさん私に恩があるはずですよ!!」
「そうだっけ?」
「春異変の時に手伝ってあげたじゃないですか!!」

春異変というのは河城と椛さんから聞いた話によると数十年前にこの幻想郷に春が訪れなくなったらしい。異変の犯人は魂魄 妖夢という半人半霊の少女と西行寺 幽々子という幽霊の女性の二人。
その異変は博麗の巫女の博麗霊夢という少女と魔法使いの霧雨魔理沙という少女の二人が解決したらしいが。この様子だとアルマさんもその異変を解決しようとしていたようだ。

「あったな〜...そんなの」
「忘れてたんですか!?」
「うん」
「そんな...私は使うだけ使われて捨てられたんですね...!!」

文さん...その言い方ではあらぬ疑いをかけられますよ。
ほら、パルスィさんも怒りで目から炎が...って! 本当に炎が出てるんですけど!? この世界の人は怒ると本当に炎が出せるの!?

「アルマ...? この天狗とどうゆう関係...?」
「う〜ん...ジャーナリストとスクープ材料?」
「本当に...?」
「俺って信用されてないね〜」

どこか残念そうなアルマさん。意外に純粋なのかな。いや、純粋ゆえの性格なのか。
う〜ん。なんか修羅場っぽいけど。どうやらアルマさんはモテるようだ。羨ましい...

「まったく...パルスィ以外の女の子に俺が手を出すはずがないだろ? それにパルスィと居たいから俺はずっと地底にいるし、地上に行く気もない。それに約束したろ?」
「そう...ならいいの」

うっわぁ...すっごいニヤけ顏。パルスィさん相当嬉しいんだな。なんだろう...目の前の幸せそうなバカップルを見てると黒いモヤモヤした何かが出てくるんですが。
ああ、なんだろう。すんごい邪魔したい。

「新月君よ。嫉妬の感情がだだ漏れだ」
「え...!? そ、そんなに漏れてます?」
「ええ。だだ漏れ」
「というか感情見えるんですか!?」
『普通じゃないの?』
「あなた達の普通は普通じゃない!!」

この人達の常識ってどうなってるんだ...? 地底に篭りすぎたための無知なのか。それともただの天然か。どっちでもいいけど...俺ってば器が小さいのかなぁ...他の人がイチャイチャしている姿を見て嫉妬するとか。

「そう落ち込むな少年。誰にだって嫉妬はあるさ」
「そうよ。私達だってよく嫉妬するし」
「......二人の嫉妬する時ってなんですか?」
「パルスィが他の男と話してる時」
「アルマが他の女と話してる時」

理由が小っちゃいし! しかも理由同じだし! この二人って似たもの同士なのか...お似合いなのか...もう考えるだけ無駄な気がする。

「でも嫉妬するパルスィは綺麗だから嫉妬させたいな〜」
「アルマさんって男として最低ですね」
「俺はパルスィに愛されれば屑になってもいい!!」

ああ...うん...もうそれでいいや。

「さて新月君。君は幻想郷に来たばかりらしいな」
「はい...」

なんかもう疲れた。帰りたい。

「まあそう嫌がるなよ。お前にとっても悪い話じゃないと思うかな?」
「なんで曖昧!?」
「まあまあ聞けって。お前に弾幕勝負を教えてやるよ」
「え?」

だ、弾幕勝負ってあの河城と戦ったあれのことか? 

「あれってそんな簡単にできるものなんですか?」
「知らん。俺は元々使えるし」
「え、えぇぇ......」

この人マイペースすぎるよ。
まあ、別に教えてくれるならこっちとしてもありがたいことだ。それに俺も弾幕が撃てるようになれば戦える幅も広がるし、何よりカッコいい! そこ厨二病って言わない。

「まっ! お前はあいつと違ってセンスがありそうだし、すぐ撃てるようになんだろ」

あいつ...? 一体誰のことだろう。
しかし、今までやったことのないことをほいほいできるものかな。センスがあると言ってるが結局使えるようになるかは本人の技量なんだよなぁ...。
俺が一人思い込んでいるとアルマさんはマイペースに励まし? てくれた。

「最悪弾幕撃てるように改造すれば?」
「そんな簡単に言わないでくださいよ!!」
「悪い悪い。でも、弾幕勝負は弾幕撃てなくてもなんとかできるし撃てなくても気負いすんなよ〜」

慰めてるの? 貶してるの? この人の言葉の真意が掴めないです。

「そんじゃあ...実践開始だ!」

そう言って俺の心の準備もさせてくれぬままアルマさんは黒いバスケットボールサイズの弾幕を撃った。
そんなにスピードは速くないため楽にかわすことができたが、地面に弾幕が触れた次の瞬間! 地面に巨大なクレーターが出来上がりました。うっわぁ...当たったら死ぬじゃん...

「もうちょっと手加減してくださいよ!!」
「嫌だ。武装 武龍召喚!!」

パチンッ! 
アルマさんが指を鳴らすと地面を突き破ってギャリギャリと音を立てながら武器で造られた龍が現れた。しかも、その数は一匹ではなく目に映る範囲で数えられるのは十匹を超えている。
目のような部分が俺を見つめ、鉄同士が擦れ合う嫌な音がある種の唸り声を出していた。
というか...この数はヤバイ!!

「ほぅれ! 止めてみろ!」
「容赦なさすぎるでしょ!?」
「なんでも良いから抗ってみ?」
「ああ、もう! どうにでもなれ!!  機銃《アストロ☆バスター》!!」

俺はこの前の河城と戦った時に現れたスペルカードなるものをグシャグシャに握り潰し、カードに書かれていた文字を叫んだ。すると、俺の右手が淡く輝いた。
おもむろに右手を突き出すと能力で改造していないのにも関わらず青いレーザーが放たれた。レーザーは数匹ほどの武龍の体を突き破った。

「やるじゃん。俺の武龍を一気に十匹も消すとはな」
「び、びっくりした...! 今のがスペルカード...」
「まあそんなもんだ。さて、続けるぞ? 感情 《アルマーニイレイザー》!!」

今度はアルマさんの手から青いレーザーが放たれた。けれど俺のアストロ☆バスターとは一回り大きい。というか...スパークが迸ってますが!? どんだけ高威力のレーザーだよ!!

「相殺できることを願って...機銃 《アストロ☆キャノン》!」

両手を合わせ自身の中に溜まっていく力を感じ、それを解き放つと青いエネルギー弾が俺の手から撃たれた。
その大きさはだいたい大玉転がしの大玉? いい例えが思い浮かばない....! 俺は文系じゃないんだよ!!
一人ツッコミを行う中、俺のスペルとアルマさんのスペルがぶつかり合った。バチバチと大気を揺らす程のエネルギーのぶつかり合いが数秒続くとパァン! と花火が打ち上がったかのように弾け飛んだ。

「相殺できた!」
「油断大敵...だ! 怠惰の極 《堕落落とし》!!」
「へ...?」

気づいた時には俺の視界は黒い炎の弾幕で埋まっていた。






△▼△






「うおぁ!?」
「あ、起きた」
「起きた〜!」

何故か布団の上で起きた俺は見知らぬ双子に顔を覗かれていた。
どことなくアルマさんとパルスィさんに似ている気が......。

「僕お父さん呼んでくる!」
「うん! 私は黄泉お兄ちゃんのこと見てる!」

黄泉お兄ちゃん...!? なんだろう...この初めての感覚。お兄ちゃんなんて外の世界では呼ばれたことなかったなぁ。そもそも妹も弟もいなければ親族に年下いなかった。別に欲しかったわけではないけど。
てか...そんなジーっと見つめられると恥ずかしい。

「お、俺の顔になんかついてるか?」
「ううん! ただお兄ちゃんの眼って不思議だなぁっと思って!」
「眼...?」
「うん! なんか眼の奥がーーーー」
「起きたか新月少年」
「あ! お父さ〜ん!」

ちょっ! なんか気になることいいかけてなかった!? 俺の眼の奥に何があるの!? 

「どうした?」
「い、いやなんでもないです...」

聞きたいけど...この子もうアルマさんが来て喜んじゃってるし...というかやっぱりアルマさんの子供だったんだ。通りで似ているわけだ。

「さて、リティア。パルスィのところに行っててくれ」
「は〜い」

アルマさんの言うことを素直に聞いて部屋を出て、廊下をトタトタと可愛らしく走っていた。元気だなぁ...っとそういえば。

「ここ誰の家なんですか?」
「ん? ああ、ここはある鬼の家さ。子供らが遊びに行ってたから顔見るついでにお前を運んだ」
「俺はついでなの!?」

なんだろう...すっごく腹立たしい。

「そんでお前がここで寝てる理由だが...ちょい強めの攻撃したっけ気絶させちった!」
「うん。知ってた」

気絶する前にアルマさんの放った黒い炎の弾幕が流星群のように降り注いだのを覚えてる。たぶん、あの攻撃の所為だろう。全く...ひどい人...いや悪魔? 

「まあ、今の状態だったら、弾幕勝負なんら問題ないな。戦ってわかったがお前は弾幕をレーザーのように出すタイプみたいだ」
「レーザー...」
「そっちの方が強いと思うぞ? 貫通できるし」
「さらっと怖いこと言いますね...」

しかし、レーザーか。う〜ん...なんか残念だ。だってレーザーに関してはここに来る前から撃とうと思えば撃てた。改造能力は伊達じゃない。その気になればレールガンだって撃てる。
他にも未来的兵器だって...まあ被害が甚大じゃないからやらないけどさ。

「して...新月少年」
「なんですか改まって」
「お前にさとり様が会いたいと言ってる」
「さとり...様...?」

アルマさんが様付けするなんて...相当すごい人なんだな。だって仮にも魔王だろ? そんなすごい地位の人が様付けするとか...なんだろう緊張してきた。

「そうだ...さとり様に会う前に一つ忠告だ。決して心の中であの人を侮辱するようなことを軽々しく思うなよ?」
「どうゆう意味ですか...?」
「さとり様はその名の通り覚妖怪。心を覗くことができる。ゆえに言ったことと思ったことが違う奴をあの人は嫌う」

覚妖怪。そういえば昔、ネットとかで見たことがあるぞ。相手の心を覗き込み、トラウマなどを呼び起こし相手を苦しめる妖怪。まさか幻想郷にいるなんて......

「あ、それと...さとり様は人間が嫌いだ」
「......はぁ!? 人間が嫌いなのになんで俺が!?
「まあ...うん。俺自身なんで人間であるお前に会いたがってるかわからないが...とりあえず言えることはバカなことすんなよ?」

う、うそだろ...これって思いっきり積んでるじゃん...河城。お前のところに戻れるか不安になってきた......!






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