男の娘ですがばれないように復讐心を養っております。

稜さん@なろう)

合成魔法と魔物

 母との修業の後一人で森に来たヤイバは一人で魔法の練習をすることにした。
今、ヤイバのいる森は暗闇の森といいスライムなどの低いランクの魔物が生息している場所だ。

「よし、まずは得意の火からいくか……我、火を操る者なり。火の属性神フレイゴーンよその力をを我に貸し与えたまえ。『ファイア』」
 そう唱えたあと手のひらから火の玉のようなものが飛んでいき、少し離れた場所にあった岩に諸突して消えた。

「ふー。詠唱してもあんなもんか。俺もいつかは詠唱なしで使えるようにしないとな」
 ヤイバが長々と呟いていた言葉が詠唱というものだ。
詠唱とは属性の神に魔力を払うから力を貸してという風な契約文のようなものだ。
ただし、属性神の要求する魔力が張らない場合や自分の持っていない属性の魔法を発動しようとすると不発に終わる。そして、属性神は常に魔力を要求してくるので魔力が少ないものが多くの属性を得た場合体が魔力不足に耐えれずに死んでしまう。
他にも多くの属性を持つことでのデメリットがあるが今は省略させていただこう。


「しかし、俺の火の玉、小さいよな」
  村の人間と比べたらかなり大きいがヤイバは自分の『ファイア』と以前見せてもらった母の『ファイア』を思い出してため息をつく。
 そしてヤイバは、自分のいる場所の危険さを軽視していた。後ろに脅威が迫っているとは思いもせずに。

「どうした……ら!? ぐア!?」
 突如背中を鈍器で殴られたかのような痛みにうめき声をあげる。ヤイバは痛みに耐えながら後ろを振り返るとそこには自分を殴ったであろう棍棒を持った魔物が見にくい笑いを浮かべながら立っていた。

「痛えな。なんでこの森にいるはずのないゴブリンがいるんだよ」
 攻撃してきた魔物、ゴブリンを睨みつけながら距離をとる。
 ゴブリンは村の草原に生息する魔物でランクは下から二番目のDランクの魔物だ。なぜcランクしかいない森にいるのかとヤイバの頭は疑問で頭がいっぱいになっていた。

「考え事は後だ。複数なら死んでいたかもしれないが……一体ならどうにかなる」
 ゴブリンから距離をとったまま手を握りしめ詠唱を始めた。
「我、金属の力を操る者、金属性の属性神ゴルガーンよその力を我に貸したまえ! 『プロテクト』」
 唱え終えると体の表面が金に覆われていく。
「ぎゃお!」
 詠唱が終わると同時にゴブリンが乱暴に棍棒を振り回しながら殴りかかった。
そして、赤子な一振りであろう棍棒はヤイバの顔をとらえた。

「ぎゃぎゃ!」
 潰れた感触を感じたゴブリンは勝利の雄たけびを上げる。しかし

「そんだけか? ならこれでしまいだ」
 潰すどころか傷一つついていないヤイバの顔をみてゴブリンは焦りを感じる。
「ぎゃ!」
 もう一度、さっきと同じようにヤイバの顔をめがけて棍棒を振り下ろす。だが、その棍棒は空しく空を切った。

「ぎゃお!?」
 突如消えてしまったヤイバに驚きの色を隠せないゴブリンは出鱈目に棍棒を振り回す。

「目の前から消えたとたん混乱に陥るか……火の属性神フレイゴーン。金の属性神ゴルガーン。我は二つの属性を混ぜ合わせる者なり。その二神の力を貸し与えたまへ『ファイヤーウォール』」
 詠唱を終え両手を地面に合わせる。するとゴブリンを囲むように地面から火が噴き出る。そして徐々に火の壁は金へとかわりゴブリンを押しつぶしてしまった。
 ゴブリンは圧殺の瞬間この世の終わりの様な悲鳴を上げぺシャリと潰れてしまった。悲鳴が止むと同時に目の前で燃え盛る金の壁は何もなかったかのように消えてしまった。
そして、ヤイバも片膝を地面につけ息を上げていた。
「はぁ……はぁ……初めてにしては合成魔法も上出来……だったか?」
 彼が使用した魔法は合成魔法と言って異なる属性を一緒に発動し二つの属性を持った魔法にするといった魔法だ。威力と効果は絶大で魔法使いと名乗るためには必須魔法だが使用者の魔力消費がとてつもなく多いのと属性同士の相性と使うための属性を操れないといけないという不便さがある。

「疲れた。帰ろ……」
 フラフラと歩きながら家に帰ったヤイバは自分がボロボロだというのを忘れてしまっていたため家に帰ってからこっぴどく怒られたのは秘密だ

つづく

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