リアルの幼馴染みがこんなに萌えないものだなんて

石原レノ

お弁当(1)

うん眠い、、、、いきなりすいませんはい。
「最近いっつも眠そうにしてるわね。何かあったの?」
言えない、、。覚えてすらいない婚約の約束の事で蒼愛に追い掛け回されてるなんてこと口が裂けても例え口がリンガー〇ットになっても言えない。
、、、最後のは俺でも意味が分からない。
蒼愛がうちに来た次の日、相変わらず休みは楽しいものだ。一人でいればの話であるが。
「んーまぁ蒼愛が転校してきたのもあるしな」
俺がそう言うと真優は顔を俯かせた。
「、、、蒼愛さんのこと好きなの?」
「は?」
「だ、だから!蒼愛さんの事が好きなのかって聞いてんの!」
顔を真っ赤にしながら勢いよくそう問いかけてきた真優に一瞬驚きながらも俺は口を開く。
「い、いや俺はただ昔の幼馴染に会えて嬉しいってだけで、、、つかそんな事何で真優が気にかけるんだよ」
「はーいたっくんそこまでぇ。それ以上詮索すると私が許さないよぉ?」
ちなみにここは前にも来た白凪家。そのリビングに位置する。俺からすると痛い思い出の宝庫であるこの場所になぜ来たかというと、、、。
「んーこれをこうしたらどうかな?」
「でもまーちゃんそれじゃ焼き物ばっかりになっちゃうわ。もっとお野菜とか入れなくちゃ【お弁当作り】の練習にはならないわ」
【】の中で語られたお弁当作りというワード。そっくりそのままなのだが、何故か俺が試食するハメになってしまった。俺からするとこの2人の料理はさほど下手ではない。あのリンの殺人的猟奇創作物に比べたら天と地の差、、、これは言い過ぎか。
「てか何で俺が試食なの?もっと頼みやすいヤツいただろ。女子で友達とかいない、、、、あ、、、(察し)」
「い、いるわよ!あたしだって友達の1人や2人くらい!」
「はぁ、、、たっくんって本当におバカさんだよね」
何故か呆れた顔をする2人を目線の端に置き、注目するは二人が作っている弁当の中身。
「それって肉だよな。ちゃんと火通したのか?」
弁当に入れるものは原則として生物は好ましくない。腐ったりいたんだりする可能性があるからだ。俺が指摘した肉というのは薄い肉なのだが、まぁ俺も呼ばれた訳だしここはお弁当作りに参加する。
「まぁ大丈夫なんじゃない?あたしも気になったからよく火を通したと思うし」
そう言ってお皿に盛られた肉を1切れ箸でつまんで口に運ぶ真優。笑みを浮かべながら美味しそうな表情をとる。
「なら私もぉ」
目を閉じながらあーんと口を開けているところ食べさせてほしいらしい。真優はなんの躊躇もなく口に運ぶと美優は嬉しそうに食べていた。
「んぅー美味しいわねこれぇ」
「でしょ!少しアレンジ加えたんだ!」
キャッキャウフフと姉妹の時間が始まったところで自分の場違いさを思い知らされる。こういう時は空気になるという悲しい技まで身に付けてしまった次第だ。
「あ、瀧。わるいけどそこに座って待っててくれる?ついでにお昼ご飯も作っちゃうから」
「あ、うん。分かった」
と、ここは流されるのである。俺は気まずさを感じながらソファに腰掛けた。
「、、、、、、くー」
ソファに腰掛けて数十秒後、俺は眠りに落ちた。

「瀧!、、、瀧ったら!」
「、、、、はっ!俺の幼馴染みは!?恵は!?」
「恵って誰?それより昼ご飯出来たわよ」
どうやら先程のピクニックは夢だったらしい。もう現実かどうかも判別出来ないなんて、夢は恐ろしい。
真優に指摘されて目を向けると、かなり豪華なご飯達が並べられていた。
肉巻きオクラ、生姜焼きにハンバーグ。てかこれ夕食だな。
「おーこんなに良く頑張ったな。どれも美味しそうだし」
「そ、そうかな、、、」
「よぉし皆で食べちゃおうかぁ」
妙に嬉しそうな二人の気持ちは知らないが、どこか顔が赤い。俺はそんなことも気にせずに目の前の食事に箸を運んだ。

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