リアルの幼馴染みがこんなに萌えないものだなんて

石原レノ

青風蒼愛

「本日転向することになった青風あおかぜ 蒼愛あおいです。体が弱くてあんまり授業に参加出来ないかも知れませんがよろしくお願いします」
―それは体育祭の1週間後、、、そいつはまさに運命の出会いだった、、、。
→ここでOPを流す、、、訳あるか。
ジャカジャカジャカジャーン!←ベース
ドンドンドンバシーンッ!←ドラム
ギュイイィィィーン←エレキギター
いや待て待て待て待て。これは音は出ないって、、、。

「瀧くんだよね?」
一時間目の終わり、俺は蒼愛に話しかけられた。俺は少し恥ずかしめに頷くと、蒼愛は上機嫌で笑っていた。
「良かったぁ。やっと一緒のクラスになれたよ!私小学校以来瀧くんとは別クラスだったし、高校は家の都合で転校しちゃうしついてなかったなあってずーっと思ってたんだよねぇ」
俺が蒼愛と出会ったのは幼稚園からの付き合いで、小学校の頃はずっと一緒のクラスだった。何かと体が弱い蒼愛は保健室に行きがちで、幼稚園からの付き合いである俺が蒼愛の家に配布物を持って行ったりしていた。ところが中学生になる頃、蒼愛の家の事情で転校することになり、中学3年間と高校1年の時までは全く連絡もとっていない。
「ここに戻ってきたって事は家もこの辺なのか?ご両親は?」
「また急に戻ってくることになって、一緒だよ?」
蒼愛の回答に俺は「そうか、、」と端的に答える。蒼愛は何故かしんみりした顔で笑みを浮かべ俺を見つめ直してきた。
「な、何だよそんなじっと見つめて、、、」
俺がそう問いかけると蒼愛は頬に手を当てて何かを考えているかのような仕草をとる。そして俺の耳元に口を近づけ、、、
「まだ覚えてるかな?私との結婚の約束」
、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、は?
一瞬時が止まったような感覚に見舞われる。蒼愛はそんな俺を見て満面の笑みをこぼしていた。
「ちょっとまて!俺がいつそんな約束をした!」
「えーっと、、、私が小学6年生の卒業式の日かなぁ、、、卒業式が終わってすぐくらいだと思うよ?」
「、、、、」
思い出せない。そもそもそんな約束をしていた俺が勇ましく思えるくらいだ。何せ今の俺は、、、まぁいいや。
「すまんが全く覚えてない」
トハイエマセンデシタ。
「そ、そうだよなぁ、、、俺もうっかりしてたよぉ、、、」
俺がそう言うと蒼愛は更に上機嫌になったようで、表情は見る見るうちに明るくなっていった。同時に赤く染まる頬。何やら照れているようだ。
「そ、その、、、瀧くんが良ければ何だけど、、、その話って―」
「瀧ー!次の授業移動教室だぞー!」
蒼愛の声は晃の声でかき消されてしまった。俺が何を聞こうとしていたか問い正しても、蒼愛が答えることは無かった。

「紹介するよ。俺の幼馴染みの蒼愛あおい。家の事情で転校してきたんだよ」
「どうも、、」
午前中の授業が終わり、時刻は昼食時、俺は蒼愛を連れていつものメンバーが集まる屋上へと向かった。
真優、美優、華恋、リンの4人が蒼愛に目線を置く中、蒼愛は恥ずかしそうにもじもじとしていた。
「これは、、、清純系ね、、、」
「綺麗、、、」
「おーーーー!」
とまぁ美優、真優、リンの順番で様々な意見が出る中、華恋はぼーっとしていた。
「、、、華恋?」
俺が名前を呼ぶと華恋はハッとして慌てふためいているようだった。
「ん?あぁごめんね?ちょっと寝不足でさ」
俺は「そうか」とだけ伝えて、空いているスペースに腰掛けた。蒼愛は俺の横に位置する。
「蒼愛さんでいいですか?私白凪真優って言うんです!こっちは姉の、、」
「白凪美優です。真優は一個下だけど、私は同じ学年だから何度か会うかもねぇ」
「僕は同じクラスの実鐘華恋だよ。席も近いからどんどん話しかけてね」
「リンだよ!宜しくね蒼愛ちゃん!」
この3人なら大丈夫だろうと思って連れてきたのだが、俺の判断は間違っていなかったようだ。この高校に来て友達が俺だけというのも蒼愛とってはきついと思い、半ば強制的に連れてきた俺も少しは報われた。
「う、うん。その、宜しくね」
本人は無意識なのだろうが、今の蒼愛の微笑み方はまさに天使のようだった。首をかすかにかしげ、女神の様な微笑み、逆光が射してきてもおかしくない光景に、俺たちの口からは「おぉ、、、」としか出なかった。

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