リアルの幼馴染みがこんなに萌えないものだなんて

石原レノ

秘密時

「ねぇリンちゃんと華恋君は?」
パーティも終盤を迎えようとし時、真優の問いかけによって二人がいないことに気がついた。どうやらリビングには居ないようで。真優に「探してくる」とだけ言って席を立った。
「ったく、、、どこ行ったんだよ、、、ん?」
廊下に出て玄関の前を通ろうとした時、ふと話し声が聞こえたような気がした。
気になって少しだけドアを開き覗いてみると、華恋とリンの姿があった。
「2人ともこんなとー」
「ねぇ、覚えていないの?」
何気なく声をかけようとしたことに後悔した。どうやら華恋とリンは大事な話をしているようで、リンはいつもの表情だが、華恋はいつにもまして真面目な顔をしている。
俺はそーっと身を潜め耳を傾ける。覗き見なんて趣味じゃないのだが、どうも気になってしまう。
「だから言ってるじゃん。そんなこと私は覚えてないよ」
リンの回答に華恋口をつぐむ。どうやら悔しがっているようだ。
「僕は、、僕は、、、」
「もしそうだとしても、私はしないよ」
「え、、、」
リンの真っ直ぐな一言に華恋は言葉を失う。俺には二人に何があったのか、全くわからなかった。
「僕は、、、いつも君を、、いつだって、、、」
「、、、ごめんね、、、今は、、ダメなんだ」
「っ!」
駆け足でこっちに寄ってきた華恋に驚きながらも即座に判断しトイレへと駆け込む。
幸いにも華恋は俺の存在には気づいていないらしい。
「はぁ、、はぁ、、僕は、、僕はっ!」
1人玄関にもたれる華恋の声を聞きながら俺は何も分からぬままただ立ち尽くしていた

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